感染性腸炎の写真と対処法|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通駅徒歩30秒の内視鏡検査・消化器内科

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感染性腸炎の写真と対処法

感染性腸炎の写真と対処法|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通駅徒歩30秒の内視鏡検査・消化器内科

         

2025年7月20日

札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック 院長の福田です。 

血便や腹痛、下痢といった症状は、日常生活に大きな不安をもたらすものです。特に感染性腸炎が原因である場合もあれば、さらに注意が必要な疾患が隠れている可能性もあります。

さて、本日は「感染性腸炎の写真と対処法」というテーマで、皆様の健康を守るための重要な情報をお伝えしたいと思います。

感染により炎症をきたした直腸
S状結腸の炎症所見
感染に伴う回盲部潰瘍

感染性腸炎とは?その症状と診断の重要性 

「感染性腸炎」という言葉を耳にされたことはありますでしょうか。

これは、細菌やウイルスなどの病原体が腸に感染し、炎症を引き起こす病気を指します。一般的な症状としては、発熱、嘔吐、腹痛、そして下痢が挙げられます。特に下痢は水様便を呈することが多く、場合によっては血が混じる「血便」となることもあります。 

感染性腸炎は、食中毒やウイルス性の「お腹の風邪」が原因となることが多いですが、症状が似ている他の消化器疾患との鑑別が非常に重要です。例えば、潰瘍性大腸炎のような慢性炎症性腸疾患や、より重篤な大腸がんも血便を引き起こす可能性があります。 

当院の医療コラムでは、皆様に症状のイメージをより具体的に理解していただくために、実際に発見された病変の写真を用いて解説していきます。

細菌性感染により炎症を起こした大腸の写真

血便と下痢を伴うカンピロバクター感染性腸炎について

急な下痢の多くは「感染性腸炎」です。

その中でもウイルス性がほとんどですが、2-3日で落ち着かない場合や血便を伴う場合は細菌性の大腸炎の場合があります。

細菌性腸炎では、特にカンピロバクター菌が原因となることが多く、汚染された食品や水を摂取することで感染します。

主な症状は、突然の腹痛、下痢、そして血便です。これらの症状が現れた際は、速やかに医療機関を受診することが重要です。自己判断で放置すると病気が進行する可能性もあります。

治療は、医師の診断のもと、腸管安静にして対症療法となることが多いですが、抗菌薬が処方されることもあります。

予防には、手洗いや食品の適切な調理が欠かせません。特に肉類は、中心温度75度以上で十分に加熱することで、カンピロバクター菌を死滅させることができます。

内視鏡所見では回盲部という、小腸と大腸の境目の部位に潰瘍を作ることが特徴的です。

カンピロバクターによる回盲部潰瘍

大腸がんの早期発見と大腸カメラの重要性 

大腸がんが原因で下痢や血便をきたす事もあります。

日本において大腸がんは増加傾向にあり、国立がん研究センターのデータでは、がんで亡くなった人のうち女性では第1位、男性では肺がんに次いで第2位となっています。

しかし、大腸がんは早期に発見し治療すれば、ほぼ治癒が可能ながんです。がんが発見されても、病期(ステージ)が進むほど5年生存率は下がります。つまり、早期発見が、生存率の向上と身体への負担軽減に直結するのです。 

この早期発見に最も有効なのが、大腸カメラ(大腸内視鏡検査)です。大腸カメラ検査は、大腸の粘膜を直接観察できるため、非常に優れています。 

血便が原因で見つかった大腸がん

大腸カメラ検査への不安を解消するために 

大腸カメラ検査は「苦しいのではないか」といった不安も多いでしょう。

1. 痛みに配慮した「無痛内視鏡検査」 

「検査時の痛みや不快感」は、大腸カメラの大きな「つらさ」の一つです。

また、大腸カメラ検査で腸管を膨らませる際に、空気の代わりに炭酸ガスを用いることで、検査後のお腹の張りや痛みを軽減しています。炭酸ガスは空気よりも速やかに腸管から吸収されるため、検査後の不快感が少ないのが特徴です。 

2. 検査前の準備の負担軽減 

大腸カメラ検査の前には、腸の中をきれいにするための下剤(腸管洗浄液)の服用が必要です。この下剤の服用を「一番つらい」と感じる患者様も少なくありません。当院では、この負担を軽減するための選択肢を提供しています。 

院内での下剤服用

自宅での下剤服用に不安がある方のために、来院していただいてから院内で下剤を服用できる体制を整えています。これにより、ご自宅での準備の手間を省き、安心して検査に臨めます。 

最適な下剤の選択

患者様一人ひとりの年齢、排便状況、既往症などを考慮し、最適な下剤を選んで提供しています。モビプレップ、ニフレック、サルプレップ、ピコプレップ、ビジクリアなど、様々な種類の下剤の中から、味や服用量、洗浄力などを総合的に判断し、患者様にとって最も負担の少ない方法を提案します。 

食事制限のアドバイス

検査の2~3日前からの消化の良い食事や、避けるべき食品(キノコ類、種のある果物、食物繊維や脂肪分の多い食品など)について、具体的にアドバイスを行っています。適切な食事制限は、腸内をきれいにし、検査の精度を高める上で非常に重要です。 

3. 女性患者様への配慮 

女性患者様にとって、大腸カメラ検査に対する「恥ずかしさ」は特有の悩みです。当院では、女性の患者様が安心して検査を受けられるよう、きめ細やかな配慮を行っています。 

検査着と鎮静剤の使用

検査着に着替えていただき、鎮静剤を使用することで、検査中にお尻からカメラが入る部分の違和感や恥ずかしさをほとんど感じることなく検査を終えることができます。 

生理中の検査

検査当日に生理が重なってしまっても、生理が大腸カメラに影響を与えることはありません。生理用品(ナプキンやタンポンなど)の使用も可能ですので、ご不安な場合は事前に女性看護師にご相談ください。 

ムダ毛や便意への配慮

お尻周りのムダ毛の剃毛は検査に支障をきたしません。また、検査中に便意を催すことはよくありますが、吸水パッドを敷くなどして対応し、ほとんど漏れることはありませんのでご安心ください。 

札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックが選ばれる理由 

当院は、皆様が安心して内視鏡検査を受けられるよう心掛けています。 

1. 抜群のアクセスと予約の利便性 

大通駅から徒歩30秒という非常に便利な立地にあります。地下鉄直結のような感覚で、雨や雪の日でも傘なしで来院できるため、通院の負担が少ないのが大きなメリットです。 

また、24時間いつでもスマートフォンやPCからオンライン予約が可能で、急な体調変化や忙しい方でもご自身の都合に合わせてスムーズに予約ができます。さらに、土曜日・日曜日も診療・検査を行っており、当日の内視鏡検査にも対応可能ですので、緊急時にもご相談ください。 

2. 高度な専門性と最新の設備 

当院では内視鏡専門医が豊富な経験と専門的な技術で精度の高い検査を提供しています。特に女性の大腸は、一般的に挿入が難しいとされていますが、当院ではほとんどの場合、痛みを感じることなく検査を終えることができます。 

また、最新の内視鏡機器を導入しており、小さな病変も見逃さずに発見できる高い診断精度を誇ります。これにより、胃カメラと大腸カメラの同日検査も可能であり、時間的・身体的な負担を軽減できます。 

3. 包括的な診断と治療 

大腸カメラ検査中にポリープが発見された場合、当院ではその場で内視鏡的に切除を行うことが可能です。切除したポリープは病理検査に提出し、良性か悪性か、がん化の可能性などを詳しく調べ、その結果に基づいて今後の治療方針や定期的なフォローアップをご説明いたします。

検査費用については、症状がある場合や便潜血検査で陽性となった場合など、医師が必要と認めた場合には健康保険が適用されます。

また、大腸ポリープ切除などの治療内容によっては、ご加入の生命保険の手術給付金や医療保険の給付金が支払われる場合もありますので、事前に保険会社にお問い合わせいただくことをお勧めします。

日常生活での予防策と定期的な検診の重要性 

大腸がんの発症には、様々なリスク要因が挙げられます。 

これらのリスク要因を意識し、日々の生活習慣を見直すことが、大腸がんの予防に繋がります。 

バランスの取れた食生活

野菜、果物、全粒穀物など、食物繊維を豊富に含む食品を積極的に摂取しましょう。食物繊維は便通を改善し、腸管内の有害物質が体内に漏れ出るのを防ぐ効果があると考えられています。また、赤身肉や加工肉の過剰摂取は控えめにしましょう。 

適度な運動

定期的な運動は、腸の働きを活発にし、肥満の予防にも繋がります。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を習慣にしましょう。 

禁煙・節酒

喫煙は大腸がんのリスクを高めます。飲酒も適量を守ることが大切で、過度なアルコール摂取は腸内環境を乱し、がんや心血管疾患のリスクを上げる可能性があります。 

そして何よりも、定期的な検診が重要です。40歳を過ぎたら、症状がなくても定期的に大腸がん検診を受けることをお勧めします。特に便潜血検査で陽性の結果が出た場合は、必ず精密検査(大腸カメラ)を受けましょう。これは、大腸がんによる死亡率を53%減らすという研究結果も出ています。 

2012年のNew England Journalに掲載された研究

最後に:あなたの健康を守るために 

血便は、感染性腸炎のような一過性の疾患の症状であることもあれば、大腸がんやポリープといった早期発見・早期治療が極めて重要な疾患のサインであることもあります。だからこそ、「たかが血便」と軽視せず、専門医による適切な診断を受けることが何よりも大切です。 

札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックは、患者様の不安を最小限に抑え、快適に質の高い内視鏡検査を受けていただけるよう、万全の体制を整えております。専門医による精度の高い検査と、きめ細やかなサポートで、皆様の健康な毎日を支えるお手伝いをさせていただきます。 

もし、血便やその他の気になる症状がある方、あるいは定期的な大腸がん検診をご希望の方は、どうぞお気軽にご相談ください。当院ではお電話やインターネットで大腸カメラ検査のご予約を承っております。皆様のご来院を心よりお待ちしております。 

あなたの健康は、私たち札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックの願いです。 

   文責:福田遼>

大腸内視鏡検査は札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックがおすすめです!

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