大腸検査では何回トイレに行くのですか?|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通駅徒歩30秒の内視鏡検査・消化器内科

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大腸検査では何回トイレに行くのですか?

大腸検査では何回トイレに行くのですか?|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通駅徒歩30秒の内視鏡検査・消化器内科

         

2025年6月17日

札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック院長の福田です。

大腸カメラ検査は、大腸がんの早期発見・予防に不可欠な検査でありながら、多くの方が「苦しいのではないか」「恥ずかしいのではないか」といった不安を抱えています。

特に、「大腸検査では何回トイレに行くのですか?」というご質問は、検査前の下剤服用に対する不安を象徴しているように感じます。

患者様が安心して検査を受けられるよう、今回はこの疑問に丁寧にお答えしつつ、当院の検査へのこだわりや、大腸カメラ検査が皆様の健康な未来にどれほど重要であるかをお伝えしたいと思います。

私たちは、北海道における大腸がん死亡率の減少を使命とし、日々診療に励んでおります。皆様が抱える不安を解消し、安心して検査を受けていただけるよう、このコラムが役立つことを願っています。

1. 大腸カメラ検査前に何回トイレに行くのですか?

「大腸カメラ検査を受けるにあたって、何回くらいトイレに行くことになるのでしょうか?」

このご質問は、検査を経験された方、これから受けられる方の多くが抱える共通の不安です。その答えは、検査前の「腸管洗浄液(下剤)の内服」にあります。

1.1. 下剤の服用と排便回数の目安

大腸カメラ検査では、大腸の中をきれいにすることで、小さな病変やポリープを見逃さないようにします。

そのため、検査の4~6時間前から、前処置用の下剤(腸管洗浄液)を1.5~2L程度、1時間以上かけて服用していただきます。この下剤を服用すると、便意が始まり、繰り返しお手洗いに行っていただくことになります。

一般的には、7~10回程度トイレに足を運ぶことになります。この「下剤の内服のつらさ」は、「検査時の痛みや不快感」と並んで、大腸カメラの「つらさ」の大きな要因の一つとされています。

1.2. 患者様に合わせた下剤の選択と工夫

この下剤の服用は、患者様にとって大きな負担となりがちです。特に味の不快感はよく聞かれる声です。当院では、この負担を軽減するために、患者様の年齢や排便状況、既往症などを考慮し、最適な下剤を選択しています。

また、頑固な便秘の方には事前に入念な便秘治療を行ってから使用するなど、患者様の状態に応じたきめ細やかな対応を心がけています。

1.3. 「下剤を飲まない大腸内視鏡検査」という選択肢

「どうしても下剤を飲むのがつらい」という方のために、当院では「下剤を飲まない大腸内視鏡検査」も可能としています(事前診察が必要)。

この方法では、大量の下剤を服用する必要がなく、通常の生活リズムを大きく変える必要がないため、多忙な方や下剤の味が苦手な方にとって、心理的なハードルが大きく下がります。検査前のストレスも減少するメリットがあります。

ただし、この検査は、3年以内にで大腸検査を行っている事。もしくは直近で画像検査を行っている事、特定の病歴がないこと、前日から適切な食事制限を守れることなどが条件となります。

1.4. 検査前日の食事と便秘への対策

大腸カメラ検査の精度を高めるためには、検査前日の食事と腸内の清浄度が極めて重要です。わずかな病変を見逃さないためにも、腸内を空にすることは不可欠です。

検査の2~3日前からは、キノコ類、種のある果物、食物繊維や脂肪分の多い食品を避けてください。これらは消化されずに大腸に残り、検査の妨げになるため「食べてはいけないもの」とされています。特に「普段健康に良いとされる食物繊維の多い野菜や果物の皮や種、ゴマ」なども、大腸内に残ってしまうため、検査前日には避けるべきです。

便秘がちで排便の確保が不安な方には、水分を十分に摂ること、ウォーキングや腹部のストレッチなど無理のない運動で腸を活発に動かすこと、お腹を時計回りに優しくマッサージすることなどの排便環境作りを試すことをお勧めします。

ただし、数日間全く便が出ない、1週間以上便秘が続く、血便や黒い便が出る、激しい腹痛があるといった場合は、大腸に重大な病気が潜んでいる可能性があるため、検査前に必ず事前診察をしてください。

2. 検査当日:苦痛を最小限に抑える当院のこだわり

「検査が痛い」「苦しい」というイメージが、大腸カメラ検査を受ける最大の障壁となっていることは承知しております。

札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックでは、患者様の負担を極限まで軽減し、質の高い検査を提供することに徹底的にこだわっています。

2.1. 「眠っている間に終わる」無痛大腸カメラ検査

当院では、検査時の苦痛を最小限に抑えるために「鎮静剤」を積極的に使用しています。鎮静剤(眠りぐすり)を注射することにより、患者様は「眠っている間」あるいは「ぼんやりとした状態」で楽に検査を受けることができます。

鎮静剤にはプロポフォールやミダゾラムなどがあり、医師が患者様の体調やアレルギー歴、以前の経験などを考慮して最適な薬剤を微調整して投与します。検査中も血圧や脈拍、呼吸状態などをモニタリングし、必要時は酸素投与を行いながら安全に検査を進めます。

当院のアンケート調査では、大腸カメラの痛みの5段階評価で「痛みが強かった」と回答された方は現在まで一人もおりません。 鎮静剤を使用した場合は、検査当日は車や自転車の運転は絶対に避けてください。

2.2. 最新の技術と専門医の技量

内視鏡検査の質は、医師の技量と経験に大きく左右されると言っても過言ではありません。 大腸の形状は個人差が大きく、特にS状結腸や横行結腸は伸び縮みしやすく、内視鏡の挿入時に痛みが出やすい箇所です。

過去の手術や炎症(憩室炎など)によって腸の外側の膜が癒着していると、腸の伸び縮みがしにくくなり、痛みを伴うことがあります。また、腸が長い方も挿入が難しい傾向にあります。熟練した技術により、女性で難しい大腸の方であっても、ほとんどの場合痛みを感じることなく検査を終えることができます。

また、当院では大学病院レベルの最新の内視鏡システムを導入しています。これにより、高画質で鮮明な画像を得ることができ、わずかな粘膜の変化や病変も見逃さない、精度の高い診断を可能にしています。

検査中に腸管を広げる際には、空気の代わりに炭酸ガスを用いることで、検査後のお腹の張りや痛み、違和感を和らげる工夫も行っています。炭酸ガスは空気よりも速やかに腸管に吸収されるため、検査後の不快感が軽減されます。

2.3. 検査中のポリープ切除と同時検査

大腸カメラ検査中にポリープが発見された場合、当院ではその場で切除する「日帰り手術」に対応しています。ポリープは将来的にがん化する可能性があるため、早期に切除することが大腸がん予防に直結します。

特に腺腫性ポリープは、大腸がんへの前がん状態とされており、これを早期に発見し切除することでがん化のリスクを軽減できます。当院の統計では、90%以上の方で当院でのポリープ切除が可能でした。

また、胃カメラと大腸カメラを同日に受ける「同時検査」も可能です。これにより、食事制限や時間的拘束、運転制限といった患者様の負担を1日で済ませることができ、時間的・経済的なメリットが大きくなります。

両方の内視鏡を初めて予定されている方からよく質問されますが、大腸カメラ単体と胃カメラ・大腸カメラ同時検査では、身体への負担はさほど変わりありません。ただし、ご高齢の方、ハイリスクな糖尿病、重篤な心臓病、慢性の肺の病気、肝硬変、腎不全などの方は、安全を優先し別日に行うことをおすすめする場合があります。

3. なぜ大腸カメラは必要なのか? 早期発見が命を救う

「なぜ大腸カメラが必要なのですか?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

その理由は、大腸がんの恐ろしさと、大腸カメラの高い診断能力にあります。

3.1. 大腸がんの現状と早期発見の重要性

大腸がんは、日本において罹患数(2019年)が全がんの中で第1位、死亡数(2021年)は女性で第1位、男性で肺がんに次いで第2位と、非常に身近で注意が必要な病気です。

過去半世紀で死亡者数は約6倍に増加しており、食生活の欧米化や運動量の減少などがその要因と考えられています。 厄介なことに、大腸がんは初期段階では自覚症状がほとんどありません。症状が現れた時には、すでに進行している可能性が高いのです。

しかし、大腸がんは早期に発見し、適切な治療を行えば、ほぼ治癒が期待できるがんです。臨床病期(ステージ)が進むほど5年相対生存率が低下するため、治療の成功率を高め、身体的負担を軽減し、生活の質を保つためにも、早期発見が何よりも重要です。

3.2. 大腸カメラの高い診断能力と病気発見の範囲

大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は、大腸の粘膜を直接観察できる最も有効な検査です。これにより、炎症、潰瘍、ポリープ、がんなどの病変の有無を直接確認できます。

大腸がんの多くは、腺腫という良性のポリープが悪性化して発生すると考えられています(腺腫–癌連関)。ポリープを早期に発見し、切除することで、がん化のリスクを大幅に減らすことができるため、大腸がんの予防に直結するのです。

また、大腸カメラは、大腸がん以外にも、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)、大腸憩室症、虚血性腸炎、痔など、様々な消化器疾患の診断に非常に有用です。これらの病気は無症状で進行していることも多いため、早期発見のためにも定期的な大腸カメラを受けることを推奨します。

4. 検査後の安心

大腸カメラ検査は、受けて終わりではありません。

検査後の過ごし方や、費用、そして何よりも健康な生活を維持するための予防が大切です。

4.1. 検査後の注意点と回復

検査後は、少量の水分から始め、問題なければ通常の食事が可能です。鎮静剤を使用された場合は、リカバリー室で20分程度お休みいただき、しっかりと歩けるようになってから医師からの結果説明をお聞きいただきます。

鎮静剤の効果により、時間が経つと説明を忘れてしまう場合がありますので、ご不明な点があれば後日でもお気軽にご連絡ください。 ポリープ切除を行った場合は、約1週間は消化の良い食事を心がけ、刺激物、脂肪分の多い食品、生もの、アルコールは避けてください。

具体的には、おかゆやスープ、煮野菜などが推奨されます。炭酸飲料や辛い食べ物も避け、少量ずつ回数を増やして食事することも効果的です。無理な運動や激しい活動は避け、十分な休息と睡眠を取りましょう。また、便秘予防のため、十分な水分摂取も心がけましょう。

4.2.大腸ポリープ切除にともなう手術給付金

ご加入の生命保険の手術給付金や医療保険の給付金が支払われる場合があります。これは、内視鏡を使った胃や大腸のポリープ切除が、原則として手術給付金の支払い対象となるためです。

保険会社によっては特定の手術方法に給付金の支払いを限定している場合や、ポリープが悪性である、または悪性になる可能性が高いと判断された場合に給付金が支払われるケースがあります。

ただし、検査(生検)目的の場合は対象外となることがあるため、事前に保険会社へ確認することをお勧めします。

4.3. 大腸がん予防のための生活習慣

バランスの取れた食生活

食物繊維は、便通を改善し、腸内の有害物質を排出するのを助けます。野菜、果物、全粒穀物、豆類など、食物繊維を豊富に含む食品を積極的に摂取しましょう。

厚生労働省は18~64歳で男性21g以上、女性18g以上、米国がん研究協会はがんリスク低減のためには1日30g以上の摂取を推奨しています。

ただし、食物繊維を多く摂ったとしても大腸がんの予防効果がさらに高まるわけではありませんが、極端に少ない人では大腸がんリスクが高まる可能性があります。

適度な運動

定期的な運動は、腸の働きを活発にし、便通を改善します。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を習慣にすると良いでしょう。週に最低150分程度の適度な運動量が理想とされています。運動は肥満の予防、ストレス解消、免疫力向上にも繋がります。

禁煙・節酒

喫煙は大腸がんのリスクを高めます。飲酒も過度な摂取や習慣的な摂取は、腸内細菌叢のバランスを乱し、腸内環境を悪化させる原因となります。アルコールを分解することで産生される「アセトアルデヒド」や「活性酸素」は、善玉菌を減らし、腸内環境の悪化を招き、大腸ポリープや大腸がんのリスク因子となりえます。

適切な体重維持

肥満は大腸がんのリスクを高める要因です。体重が過剰にあると、腸内の炎症が促進されやすくなるため、バランスの取れた食事と適度な運動で適切な体重を維持することが予防につながります。世界的に若年層での肥満が増加しており、将来的な大腸がんリスクの上昇が懸念されています。

4.4. 当院の利便性とサポート体制

当院は、患者様が継続して検査や健康管理に取り組めるよう、様々な利便性を提供しています。

抜群のアクセス

札幌市営地下鉄大通駅から徒歩30秒という好立地にあります。駅の出口(14Bもしくは15)から出てすぐのビル内にあるため、雨や雪の日でも濡れることなくご来院いただけます。

土日診療

平日はお仕事などで忙しい方でも安心して検査を受けられるよう、土曜日・日曜日も内視鏡検査を実施しています。

WEB予約システム

24時間いつでもスマートフォンやPCから検査予約が可能です。急な体調の変化や予定変更にも柔軟に対応できます。ご予約後にWEB問診にご協力いただくと、当日の診察がスムーズに進みます。

当日検査も可能

検査枠が空いていれば、当日でも胃カメラ・大腸カメラの検査が可能です(検査前に診察を行います)。

結論:健康な未来のために、一歩を踏み出す

大腸カメラ検査は、時に不安や億劫さを伴うかもしれませんが、皆様の健康な未来を守るために非常に重要な役割を担っています。

特に、大腸がんの早期発見、そして予防のためには、定期的な検査が欠かせません。 札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックは、最新の医療技術と細やかな配慮で、皆様に「ここなら安心して検査を受けられる」と感じていただけるよう努めています。

あなたの胃腸の健康は、全身の健康の基盤です。私たち専門医が、その大切な健康を守るお手伝いをさせていただきます。ぜひ、勇気を出して一歩を踏み出し、安心して当院にご相談ください。皆様の健康な毎日をサポートできるよう、スタッフ一同心よりお待ちしております。

文責:福田遼>

大腸内視鏡検査は札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックがおすすめです!

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