便潜血検査の重要性と北海道での受診率の現状|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通駅徒歩30秒の内視鏡検査・消化器内科

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便潜血検査の重要性と北海道での受診率の現状

便潜血検査の重要性と北海道での受診率の現状|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通駅徒歩30秒の内視鏡検査・消化器内科

         

2025年3月21日

札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックの院長の福田です。

北海道の大腸癌死亡率の減少を使命とし、日々診療に励んでおります。

大腸がんは早期に発見し適切な治療を行えば、十分に治癒が期待できる病気です。 しかし、初期には自覚症状がほとんどないため、定期的な検診が非常に重要となります。

今回は、便潜血検査の重要性とその結果が示す意味、そして北海道における大腸がん検診の受診率の現状について詳しく解説させていただきます。

1.便潜血検査とは?その重要性を理解する

大腸がん検診として広く行われている便潜血検査は、便の中に目に見えない微量の血液が混じっていないかを調べる検査です。

これは、大腸内に出血を起こす可能性のある病変、例えば大腸がん、大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎、痔などの存在を示唆する手がかりとなります。

日本対がん協会の統計データによると、便潜血検査で陽性となる確率は約5%から10%と報告されています。 しかし、「陽性」という結果が出たとしても、実際に大腸がんが発見される確率は決して高くありません。自治体が行った大腸がん検診の報告(2019年度)では、陽性となった人のうち、精密検査で大腸がんと診断された人の割合は2.79%でした。

この数字を見て、「たったそれだけか」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。しかし、このわずかな確率の中に、早期発見によって救える命があるということを忘れてはなりません。 便潜血検査は、大腸からのわずかな出血を捉え、精密検査へと繋げるための大切な第一歩なのです。

また、便潜血検査が陰性であったとしても、早期のがんや小さなポリープでは必ずしも出血があるとは限りません。 そのため、陰性だからといって大腸がんが完全に否定できるわけではないことも理解しておく必要があります。

2.便潜血検査で「異常あり」と言われたら

もし便潜血検査で「異常あり」という結果が出た場合、最も重要なことは必ず精密検査を受けることです。

その中でも、大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は、大腸の粘膜を直接観察できる最も有効な検査です。

大腸カメラ検査では、以下のことが可能です。

  • 粘膜の状態を直接観察し、炎症、潰瘍、ポリープ、がんなどの病変の有無を確認できます。
  • 5mm以下の小さなポリープも見つけやすく、早期のがんを発見する上で非常に優れています。
  • 疑わしい部分があれば、その場で組織を採取(生検)し、病理検査を行うことで確定診断をつけることができます。
  • ポリープが見つかった場合、その場で切除することも可能です。 ポリープの中には、良性であっても放置すると将来的にがん化する可能性があるもの(腺腫性ポリープ)があります。

大腸カメラ検査は、その精度と信頼性の高さが特徴です。 専門医が直接、内視鏡のカメラを通して大腸の内部を詳細に観察することで、小さな病変も見逃さずに発見できます。

3.北海道における大腸がんの現状と検診受診率

大腸癌は北海道を含め全国で増加傾向にあります。

国立がん研究センターの全国がん登録データによると、2023年にがんで亡くなった人のうち、大腸がんの死亡数は女性では第1位、男性では肺がんに次いで第2位となっています。 過去との比較では、半世紀で約6倍にまで増加しており、その理由として食生活の欧米化や運動量の減少などが考えられています。

北海道においても、大腸がんは主要な死亡原因の一つであり、その対策は喫緊の課題です。早期発見・早期治療が重要であることは言うまでもありませんが、そのためには多くの方が定期的に大腸がん検診を受診する必要があります。

しかしながら、北海道における大腸がん検診の受診率は、全国最下位です。その背景には、冬の利便性の悪さ、仕事や育児の忙しさ、検査への抵抗感、費用への不安など、様々な要因が考えられます。

私たち札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックは、このような現状を真摯に受け止め、北海道の皆様がより安心して、そしてより積極的に大腸がん検診を受けていただけるような環境づくりに力を入れております。

4.札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックでの大腸カメラ検査:安心と信頼のために

当院では、消化器内視鏡専門医が、最新の内視鏡システムを用いて、丁寧かつ高精度な大腸カメラ検査を行っております。

4.1.苦痛の少ない検査への配慮

「大腸カメラは痛いのではないか?」と心配される方は少なくありません。 当院では、そのような不安を軽減するために、鎮静剤を用いた「無痛大腸カメラ検査」を提供しております。

鎮静剤を使用することで、検査中はほとんど眠ったような状態で受けることができ、検査による苦痛や不快感を大幅に軽減することが可能です。

鎮静剤をご希望の方には、事前にしっかりとご説明し、安全に配慮した上で検査を行います。

4.2.検査の流れと丁寧な説明

初めて大腸カメラ検査を受けられる方にも安心して臨んでいただけるよう、検査の流れを事前に詳しくご説明いたします。

  • 事前診察: 医師が問診を行い、検査の目的や方法、注意点などを丁寧に説明します。
  • 検査前の準備: 検査の2~3日前から、消化の良い食事を摂っていただきます。前日には、指定された下剤を服用し、腸の中をきれいにします。 当院では、患者様一人ひとりの状況に合わせた最適な下剤を選んで提供しますのでご安心ください。
  • 検査当日: 受付後、検査着に着替え、鎮静剤をご希望の方には点滴を行います。検査室へ移動し、内視鏡を肛門からゆっくりと挿入し、大腸の内部を観察します。 検査時間は通常15分から30分程度です。
  • 検査後: リカバリー室でしばらくお休みいただいた後、医師より検査結果を詳しくご説明し、今後の対応についてお伝えいたします。 ポリープ切除を行った場合は、切除したポリープの写真をお見せしながら、病理検査の結果についても後日ご説明いたします。

4.3.ポリープ発見時の即日切除と病理検査

大腸カメラ検査中にポリープが発見された場合、その場で内視鏡的に切除を行うことが可能です。 これは、早期のがん予防に非常に重要です。切除したポリープは、病理検査に提出され、良性か悪性か、あるいは将来的にがん化する可能性のあるものかどうかを詳しく調べます。 病理検査の結果に基づいて、その後の治療方針や定期的なフォローアップについてご説明いたします。

4.4.費用と保険適用について

大腸内視鏡検査は、症状がある場合や、便潜血検査で陽性となった場合など、医師が必要と認めた場合には健康保険が適用されます。 3割負担の場合、検査費用は1万5千円から3万円程度が目安となります。 ポリープ切除や組織検査を行った場合は、別途費用がかかりますが、詳細については検査前または検査後にお気軽にご質問ください。

また、大腸ポリープ切除などの治療内容によっては、加入されている生命保険の手術給付金や医療保険の給付金が支払われる場合があります。 ご加入の保険会社にお問い合わせいただくことをお勧めします。 大腸内視鏡検査にかかった費用は、確定申告で医療費控除の対象となる場合がありますので、領収書は大切に保管しておきましょう。

4.5.ご予約について

当院では、お電話やインターネットで大腸カメラ検査のご予約を承っております。 ご都合の良い日時をお選びいただけます。 便潜血検査で陽性の結果が出た方はもちろん、40歳以上の方や、ご家族に大腸がんやポリープの既往歴がある方など、定期的な検査をご希望の方もお気軽にご相談ください。

当院で内視鏡検査をご希望の方は以下のリンクからご予約ください

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5.大腸がんのリスク要因と予防:生活習慣を見直しましょう

大腸がんの発症には、様々な要因が関与しています。

主なリスク要因としては、加齢(50歳以上)、大腸がんやポリープの家族歴、食生活(赤身肉や加工肉の過剰摂取、食物繊維不足)、喫煙、飲酒、肥満、運動不足などが挙げられます。

これらのリスク要因を意識し、日々の生活習慣を見直すことが、大腸がんの予防に繋がります。

  • バランスの取れた食生活: 野菜、果物、全粒穀物など、食物繊維を豊富に含む食品を積極的に摂取しましょう。 食物繊維は、便通を改善し、腸内の有害物質を排出するのを助けます。 また、赤身肉や加工肉の摂取は控えめにしましょう。
  • 適度な運動: 定期的な運動は、腸の働きを活発にし、肥満の予防にも繋がります。 ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を習慣にしましょう。
  • 禁煙・節酒: 喫煙は大腸がんのリスクを高めます。 禁煙に取り組みましょう。飲酒も適量を守ることが大切です。
  • 適切な体重維持: 肥満も大腸がんのリスク要因の一つです。 バランスの取れた食事と適度な運動で、適切な体重を維持しましょう。
  • 定期的な検診: 40歳を過ぎたら、症状がなくても定期的に大腸がん検診を受けることが非常に重要です。 特に、便潜血検査で陽性の結果が出た場合は、必ず精密検査を受けましょう。

6.便秘と大腸がんの関係:気になる症状があればご相談ください

便秘が直接的に大腸がんを引き起こすという明確な科学的根拠はありません。

しかし、週に2回以上便秘薬を内服する方で大腸癌のリスクが高い事が報告されております。

もし、最近急に便秘が悪化した、便が細くなった、残便感がある、といった症状が現れた場合は、大腸がんの可能性も念頭に置き、早めに医療機関を受診することが大切です。 当院では、便秘に関するご相談も承っておりますので、お気軽にご相談ください。

7.最後に:北海道の皆様の健康のために

大腸がん検診で陽性の結果が出たことは、決して無視できないサインです。

早期に精密検査を受け、適切な診断と治療を行うことが、ご自身の健康を守るために最も重要なことです。 また、症状がない方も、定期的な検診は早期発見・早期治療に繋がり、未来の健康を守るための賢明な選択と言えるでしょう。

私たち札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックは、患者様が安心して検査を受けられるよう、万全の体制を整えております。 ご心配なことやご不明な点がございましたら、どうぞご遠慮なくご相談ください。 北海道の皆様の健康な毎日をサポートできるよう、スタッフ一同努めてまいります。

皆様のご来院を心よりお待ちしております。

<文責:福田遼>

内視鏡検査は札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックがおすすめです!

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