2025年3月15日

『太っている人が増えているってほんと!?』

『痩せたら健康になるの!?』

『肥満は大腸癌のリスクってホントなの!?』

今回はそんな疑問にお答えします。

目次
第一章:増加する大腸疾患とその背景 – 肥満、生活習慣、そして早期発見の重要性

近年、世界的に肥満の方が増えてきています。

近年、世界的に肥満者が増加傾向にあり(https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(25)00397-6/fulltext)、それに伴い大腸がんの罹患率も増加傾向にあります。日本でも男性において肥満者の増加が報告されています。その背景には、食生活の欧米化、高カロリー・高脂肪な食事の摂取、食物繊維の不足、運動不足、といった生活習慣の変化が深く関与していると考えられています。

肥満は、大腸ポリープの発生リスクを高め、ひいては大腸がんのリスク上昇にもつながることが指摘されています。また、加齢も大腸がんの重要なリスク要因であり、40代から50代にかけて罹患率が急増する傾向があります。

大腸がんの初期は自覚症状がほとんどないため、病気が進行するまで気づきにくいという特徴があります。しかし、大腸がんは早期に発見し、適切な治療を行えば、治癒する可能性の高いがんの一つです。そのため、自覚症状がない段階での定期的な検診が極めて重要となります。



第二章:大腸の異変を捉えるスクリーニング検査

大腸がん検診の第一段階として広く行われているのが便潜血検査です。

この検査は、便の中に目に見えない微量の血液が混じっていないかを調べるものです。便潜血検査は簡便で安価なため、集団検診に適していますが, いくつかの限界も存在します。

- 早期がんや小さなポリープでは出血がない場合があるため、陰性であっても大腸がんを否定することはできません。
- 逆に、痔や大腸の炎症など、がん以外の原因でも陽性となることがあります。
- 便潜血検査で陽性となる確率は約5%から10%ですが, 実際に大腸がんが発見される確率は約0.1%から0.2%と報告されています。自治体の報告では、陽性となった人のうち、精密検査で大腸がん診断された人の割合は約2.79%(2019年度)でした。
したがって、便潜血検査が陽性となった場合は、必ず精密検査(大腸内視鏡検査)を受けることが重要です。また、陰性であっても、リスクの高い方(50歳以上、家族歴がある、肥満など)は、定期的な大腸内視鏡検査を検討するべきでしょう。



第三章:大腸内視鏡検査の重要性

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)は、大腸の粘膜を直接観察できる最も有効な検査です。

大腸カメラは大腸がんやその前段階であるポリープの早期発見に不可欠です。肛門から内視鏡を挿入し、大腸の内部をモニターで確認しながら、以下のことが可能です:
- 粘膜の状態を詳細に観察し、炎症、潰瘍、ポリープ、がんなどの病変の有無を確認できます。
- 5mm以下の小さなポリープも見つけやすいため、早期のがんを発見する上で非常に優れています。
- 疑わしい部分があれば、その場で組織を採取(生検)し、病理検査を行うことで確定診断をつけることができます。
- ポリープが見つかった場合、その場で切除することも可能です。
大腸内視鏡検査は通常15分から30分程度で終了します。ご希望に応じて鎮静剤を使用することで、苦痛を軽減した無痛検査も可能です。検査後は、しばらく休憩してから帰宅できます。


第四章:大腸内視鏡検査を受けるための準備

大腸内視鏡検査を安全かつ正確に行うためには、事前の準備が非常に重要です。

- 食事制限: 検査の2~3日前から、消化の良い食事を心がけ、食物繊維の多い食品(野菜、果物、きのこ類、豆類など)や脂肪分の多い食品は避ける必要があります。検査前日の夕食は21時までに済ませ、その後は水、お茶、スポーツドリンク以外の飲食は控えます。
- 下剤(腸管洗浄液)の服用: 検査当日の4~5時間前から、クリニックで処方された下剤(腸管洗浄液)を服用し、大腸の中をきれいにします。これにより、より正確な検査が可能になります。下剤の服用方法や量については、医師や看護師の指示に従ってください。院内での下剤服用が可能なクリニックもあります。
- 心構え: 検査前に不安を感じる場合は、医師や看護師に相談し、検査の流れや注意点について十分に説明を受けることで、不安を軽減することができます。リラックスした状態で検査に臨むことが大切です。


第五章:大腸ポリープの発見と切除 – 大腸がん予防への重要な一歩

大腸内視鏡検査で大腸ポリープが発見された場合、その場で切除することが一般的です。

大腸ポリープは、大腸の粘膜表面が突起したもので, 良性のものが多いですが, 一部のポリープ(特に腺腫性ポリープ)は、放置すると時間をかけてがん化する可能性があります。
内視鏡によるポリープ切除は、特別な器具を用いて行われ、多くの場合日帰りで処置が可能です。切除されたポリープは病理検査に送られ、良性か悪性か、がん化のリスクがあるかなどが詳しく調べられます。検査結果に基づき、追加の治療や定期的な経過観察が必要となる場合があります。早期にポリープを発見し切除することは、大腸がんを未然に防ぐための非常に重要な手段となります。



第六章:大腸ポリープ切除後の注意点と手術給付金

大腸ポリープ切除後の約1週間は、消化の良い食事を心がけ、刺激物、脂肪分の多い食品、生もの、アルコールは避けるようにしてください。

便秘予防のため、十分な水分摂取も重要です。出血予防のため、激しい運動や腹部に力を入れる行為も避けるべきです。もし、便に血が混じるなどの出血が見られた場合は、すぐに手術を行った医療機関に連絡してください。

大腸ポリープ切除は日帰り手術となる事が多く、生命保険の給付対象になる場合があります。ポリープの性質や大きさ、数、さらにはがん化のリスクなどが考慮されます。ただし、保険会社によって給付条件は異なるため、生命保険にご加入の方はご自身の保険契約の内容を正確に理解し、事前に保険会社へ問い合わせることが重要です。



第七章:大腸がんのリスク要因と予防 – 食生活、運動、生活習慣の改善

大腸がんの発症には、様々なリスク要因が関与しています。主なものとしては、以下の点が挙げられます。

- 加齢: 50歳以上でリスクが高まります。
- 家族歴: 大腸がんやポリープの家族がいる場合はリスクが高まります。
- 食生活: 赤身肉や加工肉の過剰摂取, 食物繊維の不足, 高脂肪食。
- 喫煙: 大腸がんのリスクを高めます。
- 飲酒: 過度の飲酒はリスクを高める可能性があります。
- 肥満: 内臓脂肪の蓄積はリスクを高めます。
- 運動不足: 腸の動きを鈍らせ、リスクを高めます。
- 炎症性腸疾患: 潰瘍性大腸炎などはリスクを高めます。
これらのリスク要因を意識し、日々の生活習慣を見直すことが大腸がんの予防につながります。
- バランスの取れた食生活: 食物繊維を豊富に含む野菜、果物、全粒穀物、豆類などを積極的に摂取し, 赤身肉や加工肉の摂取を控えめにする。
- 適度な運動: ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を習慣にする。
- 禁煙・節酒: 喫煙は避け、飲酒は適量を守る。
- 適切な体重維持: バランスの取れた食事と運動によって、適切な体重を維持する。
- 定期的な検診: 40歳を過ぎたら、症状がなくても定期的に大腸がん検診(便潜血検査や大腸内視鏡検査)を受ける。


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