2025年4月19日

札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック院長の福田です。

本日は「健診の便検査は食事制限はありますか!?」という疑問にお答えしながら、大腸の健康を守るために非常に重要な大腸カメラ検査について詳しく解説させていただきます。

健康診断の結果が気になっている方、あるいはこれから健康診断を受けられる方は、ぜひ最後までお読みいただき、ご自身の健康管理にお役立てください。

目次
はじめに:便潜血検査の結果が気になるあなたへ

健康診断で便潜血検査を受けられた際、「陽性」という結果が出た方もいるかもしれません。

また、「異常なし」だったとしても、本当に安心しても良いのか疑問に感じている方もいるかもしれません。

ご安心ください。便潜血検査は、大腸がんの早期発見のための大切な第一歩です。

そして、もし結果が「異常あり」だったとしても、決してすぐに悲観する必要はありません。大切なのは、その結果をしっかりと受け止め、適切な次の行動に移すことです。



「健診の便検査は食事制限はありますか!?」

まず、「健診の便検査は食事制限があるのか?」というご質問にお答えいたします。

結論から申し上げますと、現在、日本の健康診断で主流となっている便潜血検査(特に免疫法という現在主に使用されている方法)では、基本的に食事制限は必要ありません。

便潜血検査には、主に「化学法」と「免疫法」の2種類があります。かつては化学法が用いられることもありましたが、化学法では肉や野菜に含まれる成分に反応してしまうことがあったため、検査前に食事制限が必要でした。

しかし、現在、日本で広く用いられているのは、ヒトの赤血球に含まれるヘモグロビンというタンパク質に特異的に反応する「免疫法」です。

免疫法は、化学法と同等以上の精度を持ちながら、食事や薬剤などの影響を受けにくいため、事前の食事制限は特に必要ありません。

ただし、採取時に慌てないためにも、検査キットの使い方を事前にしっかりと読んでおくことが大切です。また、検便のキットには、微量な潜血を検出するために、便の表面をまんべんなくこすりとるように指示されていることが多いので、その点も注意してください。



便潜血検査で何がわかるのか?

食事制限が不要で手軽に受けられる便潜血検査ですが、一体この検査で何がわかるのでしょうか?

便潜血検査は、便の中に目に見えない微量の血液が混じっていないかを調べる検査です。大腸がんや大腸ポリープ、大腸炎、痔など、大腸に何らかの異常がある場合、出血している可能性があるため、便潜血検査で陽性となることがあります。

便潜血検査が陽性であった場合、「大腸に何らかの異常がある可能性がある」というサインであることは間違いありません。しかし、「便潜血陽性=大腸がん」と断定できるわけではありません。痔や大腸の炎症など、がん以外の原因でも陽性となることがあるからです。

重要なのは、便潜血検査で陽性の結果が出た場合は、必ず精密検査を受ける必要があるということです。



なぜ便潜血検査で陽性が出たら大腸カメラ検査が必要なのか?

便潜血検査は、大腸の異常の可能性を示すスクリーニング検査です。

陽性の結果が出た場合、その原因を特定するために最も有効な検査が大腸カメラ(大腸内視鏡検査)です。

大腸カメラ検査では、肛門から内視鏡を挿入し、大腸の粘膜を直接観察することができます。これにより、炎症、潰瘍、ポリープ、がんなどの病変の有無を詳細に確認することが可能です。

特に、5mm以下の小さなポリープも見つけやすく、早期のがんを発見する上で非常に優れています。また、疑わしい部分があれば、その場で組織を採取(生検)し、病理検査を行うことで確定診断をつけることができます。

さらに、ポリープが見つかった場合、その場で切除することも可能です。ポリープの中には、放置すると将来的にがん化する可能性があるものもあるため、早期に切除することは大腸がんの予防にも繋がります。



大腸カメラ検査に対する不安を解消するために

大腸カメラ検査の重要性は理解できても、検査に不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

当院、札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックでは、患者様が安心して検査を受けていただけるよう、様々な取り組みを行っております。

苦痛の少ない検査への配慮:
鎮静剤を用いた無痛大腸カメラ検査 当院では、「大腸カメラは痛いのではないか?」と心配される方の不安を軽減するために、鎮静剤を用いた「無痛大腸カメラ検査」を提供しております。

鎮静剤を使用することで、検査中はほとんど眠ったような状態で受けることができ、検査による苦痛や不快感を大幅に軽減することが可能です。鎮静剤をご希望の方には、事前にしっかりとご説明し、安全に配慮した上で検査を行います。

女性スタッフによる検査前徹底サポート:
女性特有の悩み(生理中の検査など)も、女性スタッフが丁寧に対応いたします。

恥ずかしさに配慮した検査着を使用:
立った時にはお尻の部分がすっぽりと覆われる使い捨ての検査着を使用しております。検査を始める際にも、検査用穴あきパンツのお尻の部分をほんの少し露出させるだけですのでご安心ください。

大腸カメラと胃カメラの同日検査
「忙しくてなかなか時間を取れない」という方のために、当院では大腸カメラと胃カメラの同日検査も可能です。

検査前の食事制限や検査の流れが共通しているため、2つの検査を同じ日におこなうことで、それらの負担をまとめることができます。ご希望の方はお気軽にご相談ください。
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札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックの特徴

当院には様々な特徴がございます。

土日も検査可能:
平日お忙しい方でも、週末に検査を受けていただくことができます。

WEB予約24時間受付:
いつでもご都合の良い時間に予約が可能です。

下剤を飲まない大腸内視鏡検査(事前診察要):
事前診察により、下剤を服用せずに検査を受けていただける場合があります。

検査後の丁寧な結果説明:
検査後には、画像をお見せしながら詳しく結果をご説明いたします。

大腸ポリープ切除後の保険適用:
大腸ポリープを切除した場合、加入されている生命保険の手術給付金や医療保険の給付金が支払われる場合がありますので、事前にご確認ください。また、大腸内視鏡検査にかかった費用は、確定申告で医療費控除の対象となる場合があります。



大腸がんのリスクと予防

大腸がんは、早期に発見できれば治癒する可能性の高いがんの一つです。

大腸がんの発症には、加齢、家族歴、食生活(赤身肉や加工肉の過剰摂取、食物繊維不足)、喫煙、飲酒、肥満、運動不足など、様々な要因が関与しています。

大腸がんを予防するためには、バランスの取れた食生活を心がけ、食物繊維を積極的に摂取することが重要です。また、適度な運動、禁煙、節酒、適切な体重維持も大切です。

そして、40歳を過ぎたら、症状がなくても定期的に大腸がん検診を受けることが非常に重要です。特に、便潜血検査で陽性の結果が出た場合は、必ず精密検査(大腸カメラ検査)を受けましょう。



まとめ:大切なあなたとご家族のために

健康診断の便潜血検査は、大腸の健康状態を知るための大切な第一歩です。

食事制限は基本的に不要ですので、安心して検査を受けてください。そして、もし陽性の結果が出た場合は、決して放置せずに、早期に精密検査である大腸カメラ検査を受けるようにしてください。

当院、札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックでは、皆様が安心して検査を受けられるよう、万全の体制を整えております。ご心配なことやご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

皆様の健康な毎日をサポートできるよう、スタッフ一同努めてまいります。


大腸内視鏡検査は札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックがおすすめです!


