健診の便検査の際って便秘薬飲んでもいいの!?|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通駅徒歩30秒の内視鏡検査・消化器内科

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健診の便検査の際って便秘薬飲んでもいいの!?

健診の便検査の際って便秘薬飲んでもいいの!?|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通駅徒歩30秒の内視鏡検査・消化器内科

         

2025年6月03日

札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック院長の福田です。

日頃から、皆様の胃腸の健康と、北海道における大腸がん死亡率の減少を使命として、日々診療に取り組んでおります。

今回は、健康診断などで多くの方が受けられる「便潜血検査」について、特に「便秘の時に便秘薬を飲んで便を採取しても良いのか?」という、皆様からよくいただくご質問に焦点を当て、詳しく解説させていただきます。

便秘の時の便潜血検査:便秘薬は飲んでもいいの?

結論から申し上げると、基本的には問題ありません

日本の便潜血検査で主流の「免疫法」は、ヒトの赤血球に含まれるヘモグロビンというタンパク質(ヘモグロビン抗体)に特異的に反応する試薬を用いるため、肉や刺身に含まれる動物の血液成分には反応しません。

このため、検査前の食事制限や特定の薬剤の服用制限は、通常必要ありません。

しかし、いくつか注意点があります。

刺激性下剤の常用は避ける:

下剤には様々な種類があります。そのうち、腸を刺激するタイプの薬剤(センナや大黄などを含む薬剤)は出血を助長する可能性があるためお勧めできません。

また便秘薬を常習的に(週に2回以上)使用することは、腸内環境の悪化や腸の動きを鈍らせ、結果として大腸がんのリスクを増加させる可能性が報告されています。

便の採取方法:

下痢気味の便の場合でも、便をスティックでかき混ぜるようにして採取すれば問題ありません。

硬い便でスティックの溝につきにくい場合は、便の表面を引っかくように採取するか、少量の水をつけて柔らかくしてから溝に付着させると良いでしょう。

採取量は、不足や過剰にならないよう、採便容器の説明書に記載されている適量を守ってください。

保管方法と提出期限:

採便後は、便中の血液成分(ヘモグロビン)が壊れて正しい検査結果が出ないことを防ぐため、冷暗所(25℃以下)または冷蔵庫(4℃)で保管することが重要です。提出日までの期間は、冷暗所で3〜5日、冷蔵で6〜9日、冷凍で10〜13日が目安とされていますが、できるだけ早く提出することが望ましいです。

便潜血検査とは?なぜ大切なの?

便潜血検査は、便の中に目に見えない微量の血液が混じっていないかを調べる検査です。

これは、大腸がん、大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎、痔など、大腸内に出血を起こす可能性のある病変の存在を示唆する手がかりとなります。

出血量が多ければ血便として肉眼で分かりますが、少量の場合は目視で確認できないため、試薬を用いて検出します。

なぜこの検査が重要なのでしょうか?

大腸がんは、早期に発見し適切な治療を行えば、十分に治癒が期待できる病気です。しかし、大腸がんは初期段階では自覚症状がほとんどなく、進行するまで気づかないことが多いため、自分で発見することは非常に難しい病気です。

症状が現れた時には、病気がかなり進行している可能性が高いことが少なくありません。国立がん研究センターのデータによると、がんで亡くなった人のうち、大腸がんの死亡数は女性では第1位、男性では肺がんに次いで第2位と非常に多い現状があります。

このため、症状がなくても定期的に検査を受ける「スクリーニング」が、大腸がんの早期発見には不可欠です。便潜血検査は、大腸がんによる死亡率を減らす効果があるという十分な証拠があるため、国に強く推奨されている検査方法です。身体的負担が少なく、簡便で、費用も比較的安価に抑えられるという大きなメリットがあります。

便秘の裏に隠されたメッセージ、そして大腸カメラの重要性

便秘や便検査異常の場合、その背景にはさまざまな可能性が考えられます。

便秘と大腸がんの直接的な関連性について:

「便秘が大腸がんの原因になる」という明確な科学的データは、意外にも多くありません。むしろ、慢性的な下痢が大腸がんリスクと関連がある可能性が指摘されている研究もあります。

ただし、便秘薬の常習的な服用(週2回以上)は、大腸がんの可能性を示唆している場合があるため注意が必要です

大腸がんが進行すると、腸管が狭くなり、便がスムーズに排出されなくなることで便秘が引き起こされることがあります。このような症状が見られる場合は、迷わず医療機関を受診してください。

また、便秘自体は様々な要因で起こります。

生活習慣の乱れ:

水分摂取不足、食物繊維の不足、運動不足、不規則な生活、ストレスなどが便秘を引き起こす大きな要因となります。

飲酒との関連:

アルコールの過剰摂取は、腸内細菌叢のバランスを乱し(善玉菌であるビフィズス菌や酪酸菌の減少、有害な細菌の増加)、腸壁のバリア機能を低下させることで、消化機能の低下や下痢、ひいては便秘を引き起こす可能性があります。

特定の疾患:

大腸がん、大腸ポリープ、過敏性腸症候群(IBS)などが便秘の原因となることもあります。

加齢や寒い地域:

高齢者や寒い地域に住む人々は、運動量の減少や血行不良により便秘に悩まされることが多い傾向にあります。

喫煙や加工肉の摂取:

喫煙は大腸がんのリスクを高め、加工肉の過剰摂取もリスク要因の一つとされています。

便潜血検査が陽性だったら、必ず精密検査を:

便潜血検査で「陽性」と判定されたら、自己判断で放置することは絶対に避けてください。

「痔のせいだろう」「以前も異常がなかったから大丈夫だろう」「もう一度便潜血検査を受けたら陰性だったから」といった自己判断は、病気の早期発見のチャンスを逃し、手遅れになるリスクを高めます

陽性の場合、最も有効な精密検査は「大腸内視鏡検査(大腸カメラ)」です。大腸カメラでは、医師が細いカメラを肛門から挿入し、大腸の粘膜を直接詳細に観察することができます。これにより、以下のようなことが可能になります。

病変の直接確認:

炎症、潰瘍、ポリープ、がんなどの有無や状態を肉眼で確認できます。

早期がん・微小ポリープの発見:

5mm以下の小さなポリープも見つけやすく、早期がんの発見に非常に優れています。便潜血検査では発見しにくい、出血のないポリープや早期がんも発見できます。

組織採取(生検)と確定診断:

疑わしい部分があれば、その場で組織を採取し、顕微鏡による病理検査によってがんかどうかを確定診断できます。

ポリープ切除:

ポリープが見つかった場合、その場で切除することも可能です。ポリープの中には、良性であっても放置すると将来的にがん化する可能性があるもの(腺腫性ポリープ)があるため、早期の切除が予防につながります。

大腸カメラは、他の大腸検査(カプセル内視鏡、大腸CT検査、大腸バリウム検査など)と比較しても、その精度と信頼性の高さで群を抜いています。特に5mm以下の病変の発見や、その場での処置が可能である点は、大腸カメラならではの大きなメリットです。大腸カメラの検査時間は平均15〜30分程度です。

札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックが選ばれる理由

当院は、皆様が安心して質の高い検査を受けられるよう、様々な工夫を凝らしています。

1. 苦痛の少ない「無痛内視鏡検査」:

大腸カメラの検査に対する最大の不安は「痛みや不快感」だとお聞きします。当院では、この不安を解消するために鎮静剤を用いた「無痛大腸カメラ検査」を積極的に提供しております。鎮静剤を使用することで、検査中はほとんど眠ったような状態で受けることができ、検査中の記憶がほとんどないという方もいらっしゃいます。

2. 経験豊富な「内視鏡専門医」による検査:

大腸カメラ検査の精度は、担当する医師の技術と経験に大きく左右されます。特に日本人の腸は、欧米人に比べて不規則にねじれ・屈曲し・長い傾向があるため、挿入に高度な技術を要します。当院では、消化器内視鏡専門医が検査を担当し、患者様一人ひとりの腸の形態に合わせた丁寧かつ高精度な検査を行っております。

3. 「土日診療」で忙しい方も安心:

「平日は仕事が忙しくて、なかなか病院に行けない」という方も多いことと存じます。当院は、そのような皆様のために土曜日・日曜日も内視鏡検査を実施しております。週末を利用して検査を受けることで、平日の貴重な時間を割くことなく、ご自身の健康管理を継続いただけます。

4. 便利な「当日検査・オンライン予約」:

検査枠が空いていれば、当日でも胃カメラ・大腸カメラの検査が可能です(検査前に診察を行います)。また、当院のウェブサイトからは24時間いつでもオンライン予約が可能で、スマートフォンから簡単に予約、変更、問診票の記入、さらには決済まで行っていただけます。

5. アクセス抜群の立地:

当院は大通駅から徒歩30秒という非常に便利な場所に位置しております。地下鉄の出口からすぐのビル内にあるため、雨や雪の日でもほとんど濡れることなくご来院いただけます。仕事帰りや買い物ついでにも気軽に立ち寄れるため、通院の負担を最小限に抑えることができます。

まとめ:便潜血陽性、便秘の悩み、すべて当院にご相談ください

日頃の便秘の悩み、あるいは大腸がんへの漠然とした不安を抱えている方々へ。

これらのサインは、ご自身の体からの大切なメッセージです。決して自己判断で放置せず、専門家である私たちにご相談ください。

特に、40歳以上の方は、症状がなくても定期的に便潜血検査を受けることを推奨します。また、家族に大腸がんやポリープの既往歴がある場合は、さらに早期からの検査や頻度を高めることが推奨されます。

札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックは、皆様の胃腸の健康を守るため、質の高い内視鏡検査を、より快適に、より気軽に受けていただけるよう、万全の体制を整えております

大腸がんは、早期に発見すれば高い確率で治癒が可能です。ご自身の、そして大切なご家族の健康のために、勇気を出して一歩を踏み出してみませんか?

当院では、お電話またはインターネットで大腸カメラ検査のご予約を承っております。ご都合の良い日時をお選びいただけますので、まずはお気軽にご相談ください。皆様のご来院を心よりお待ちしております。

 文責:福田遼>

大腸内視鏡検査は札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックがおすすめです!

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