安心できる大腸カメラとは?洗浄・消毒の徹底ポイント公開|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通駅徒歩30秒の内視鏡検査・消化器内科

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安心できる大腸カメラとは?洗浄・消毒の徹底ポイント公開

安心できる大腸カメラとは?洗浄・消毒の徹底ポイント公開|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通駅徒歩30秒の内視鏡検査・消化器内科

         

2025年12月04日

こんにちは!札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック栄養士の田中です!

大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)は、大腸がんやポリープ、炎症性腸疾患の早期発見に欠かせない非常に重要な検査です。しかし、精密検査であり、器具を体内に挿入する検査であることから、

「衛生管理は本当に大丈夫?」「感染症のリスクはないのかな?」と不安に感じる方が多いのも事実です。

実際、クリニックを選ぶ際に、「どこまで徹底した洗浄・消毒を行っているか」そして「感染対策が確立しているか」は非常に大切なポイントです。

本記事では、
・大腸内視鏡の洗浄・消毒がなぜ重要なのか
・実際にどのような工程で安全が守られているのか
・クリニックが行うべきスタンダードプリコーションとは
・安心できるクリニックの選び方
・最後に、当院の取り組み

これらを分かりやすく、詳細に解説します。

大腸カメラが不安な方や、クリニック選びに迷っている方にとって必ず役に立つ内容となっています。

ぜひ、最後までご覧ください。

1. なぜ大腸内視鏡の洗浄・消毒は徹底しなければならないのか

大腸内視鏡は、体内の粘膜と直接接触する“高度管理医療機器”であり、検査が終わった後には、血液や粘液、便などの体液が付着している可能性があります。これらの体液には、細菌・ウイルス・真菌などの微生物が含まれていることがあり、一歩でも洗浄・消毒が不十分になれば、次に使用する患者さんへの感染リスクが生じることになります。
そのため、洗浄・消毒が不十分だと以下のような重大なリスクが発生します。
他の患者への感染症伝播
大腸菌やウイルスによる感染
院内感染の拡大
医療安全の著しい低下
とくに近年では、海外の医療機関で「内視鏡が十分に洗浄されていなかったことで感染が広がった」という報道もあり、医療機器由来の感染は社会的に注目される大きな問題となっています。
だからこそ、「どのような工程で、どの程度のレベルで洗浄・消毒が行われているのか」は、患者様が安心して検査を受けられるうえで最も重要なポイントの一つです。

● なぜ“完全滅菌”できないのか?内視鏡が特別な理由
一般的な医療器具は、高圧蒸気滅菌(いわゆるオートクレーブ)によって完全滅菌が可能です。しかし、大腸内視鏡は以下の理由により、オートクレーブ処理ができません。
・内部構造が非常に複雑
・熱に弱い精密パーツや光学機器で構成されている
・細いチャンネル(通り道)が熱や圧力で損傷してしまう
つまり、大腸カメラは高温高圧に耐えられない“特殊構造の精密医療機器”なのです。
そのため内視鏡は、専用の洗浄液・消毒液・洗浄工程を用いて、
「滅菌に近いレベルの高水準消毒(ハイレベルディスインフェクション:HLD)」
を行う必要があります。

● なぜ高度な洗浄システムが必要なのか?
大腸内視鏡は長さ約1.5m、複数の通り道やバルブなどの細かい部品が組み込まれています。内部は複雑に曲がりくねっており、外側からは見えない“管の内側”に汚れが残りやすいという構造的な弱点を持っています。
そのため従来の手洗いだけでは、
・内部の細い通り道
・接続部
・バルブ周囲
・内視鏡の深部
などに汚れが残る可能性があります。
これらを完全に洗浄するためには、
内視鏡専用に設計された洗浄・消毒システムが必要不可欠です。
決して“人の手の器用さ”では補えない領域であるため、
現代の内視鏡医療では、マニュアル洗浄(手洗い)・自動内視鏡洗浄消毒装置(AER)・専用乾燥保管庫を組み合わせた多段階の工程が国際基準となっています。

● 患者が安心して検査を受けるための「見えない医療の努力」
患者さんは実際の洗浄現場を見ることはありませんが、
内視鏡の衛生管理は医療の根幹を支える“見えない安全対策”です。
そして“見えない部分”だからこそ、
クリニックがどれだけ真剣に取り組んでいるかが問われる領域でもあります。
明確な洗浄マニュアル、記録管理、専用機器の導入、スタッフの専門教育、定期的な点検
これらを徹底している医療機関ほど、実際に安全性が高いと言えます。
患者さん側にとっては、
「このクリニックなら安心して大腸カメラを任せられる」と感じられる最も重要な指標の一つとなります。

2. 大腸内視鏡の洗浄工程:実はここまで細かい!徹底されたステップ

内視鏡の洗浄は、単に“洗う”程度では済みません。
以下のように、国際基準に基づいた多段階の工程で安全が守られています。

(1) ベッドサイドでの速やかな予備洗浄

検査が終わったら、汚れが乾燥する前にすぐ予備洗浄を行います。
これにより、より効果的に後工程の洗浄ができます。

(2) マニュアル洗浄(手洗い)

専門スタッフが専用洗剤とブラシを用い、細かい部品を全て分解して丁寧に洗浄します。

チャンネル部分(通り道)は細く複雑ですが、ここに汚れが残らないよう特別なブラシで徹底的に処理します。

(3) 自動内視鏡洗浄消毒装置による高度消毒


丁寧な手洗いによるマニュアル洗浄が終わったあとは、
内視鏡は 自動内視鏡洗浄消毒器(AER:Automated Endoscope Reprocessor) と呼ばれる
専用の高度消毒装置にかけられます。
AERは、内視鏡の細く複雑な構造に対応するために開発された精密機械で、
「どの患者さんにも安全な状態で内視鏡を提供する」ために欠かせない存在です。

● AERが行う“3つの重要な管理項目”
AERでは、以下の項目がすべて自動で厳密にコントロールされます。
特定濃度の消毒薬(過酢酸・次亜塩素酸など)の使用
消毒薬は濃度が低すぎると微生物が死滅せず、濃すぎると機器を傷める原因になります。
AERはその濃度を常に一定に保ち、人の手では継続管理できない精密レベルで維持します。
・一定の温度管理
→消毒効果は温度によって大きく左右されます。
AERは温度を一定範囲に保つことで、消毒効果を最大限に引き出す状態を常に維持します。
・決められた消毒時間を厳密に遵守
→十分な消毒効果を得るには「必要な時間」があります。
AERは設定された時間を1秒たりともズレなく実行し、ムラのない完全な消毒を実現します。

● 手作業では到達できないレベルの“完全性と再現性”
内視鏡は構造が複雑で、手洗いだけでは絶対に届かない細部が多く存在します。
AERは内部の細いチャンネルにまで消毒液を強制的に循環させ、
内視鏡の内部・外部すべてに消毒液が行き渡るよう設計されています。
そのため、洗い残しが起こらない・消毒工程の「漏れ」「ムラ」がゼロに近い・すべての内視鏡に「同じ品質の消毒」が提供されるという、人の手作業では不可能なレベルの安全性が維持されます。

● AERを使用するクリニック=感染対策への本気度が高い
AERの導入には、高価な設備投資、設置スペース、専門スタッフの教育
などが必要なため、医療機関の本気度が強く反映される部分です。
AERを必ず使用しているクリニックほど、患者さまの安全と衛生管理に最大限の価値を置いているといえます。
つまり、
「安心して大腸カメラを受けられるクリニックを選ぶ基準」として、AERの有無は非常に重要なポイントなのです。

(4) 乾燥・保管も重要な工程

洗浄後に乾燥が不完全だと微生物が繁殖するため、専用の乾燥保管庫にて管理します。

適切な換気、温度管理が揃った環境で保管されることで、次の患者様も安全に検査を受けられるのです。

(5) 定期的なメンテナンスと洗浄記録管理

内視鏡機器は定期点検が義務付けられており、
「いつ」「誰が」「どの機器を」「どのように洗浄したか」の記録も厳格に残されます。これらは、万が一のリスクを最小限にするための大切な仕組みです。

3. スタンダードプリコーション(標準予防策)とは?なぜ重要なのか

医療現場での感染対策の基本となるのが、スタンダードプリコーション(標準予防策)です。

これは、
「すべての人の血液・体液は感染源の可能性がある」
と考えて行う対策です。

具体的には以下が含まれます。

・医師・スタッフの手指衛生(手洗い・消毒)の徹底

・使い捨て手袋のこまめな交換

・マスク・ガウンの着用

・器具・設備の適切な消毒

・使い捨て器材の積極的使用

・環境表面のこまめな消毒

・検査時の飛沫・接触対策

スタンダードプリコーションを行うことで、患者間の交差感染を防ぎ、医師・スタッフ自身の感染も防ぐという二重の効果があります。大腸カメラは体液に触れる機会があるため、この考え方に基づく対策は欠かせません。

4. 安心できる大腸カメラのクリニックを選ぶポイント

以下の項目が満たされているクリニックは信頼度が高いといえます。

① 内視鏡洗浄・消毒の方法を公開している

ホームページや院内掲示で
「どのような洗浄システムを使っているのか」
が明確にされているか。

AER(自動洗浄消毒器)を使用していれば◎。

② スタンダードプリコーションを徹底している

手袋の交換、手指消毒、マスク着用など、
スタッフの衛生管理が見える形で徹底されているかがポイント。

③ 個別のスコープを使用し、共有回数を適正管理している

一本のスコープを過剰に回さず、適切な本数で運用しているか。

④ 検査後の説明やフォローが丁寧

感染対策だけでなく、スタッフの対応や説明の丁寧さも安心感につながります。

5. 当院の取り組み:患者さまに「もっとも安心できる大腸カメラ」を

当院では、患者さまが安心して検査を受けられるよう、
以下の項目を厳格に実施しています。

国際基準に沿った内視鏡洗浄・消毒の徹底

自動内視鏡洗浄消毒装置(AER)を全スコープに使用

全工程の記録管理と定期チェック

スタンダードプリコーションの徹底

スタッフ全員への感染対策研修

院内の環境消毒を徹底した清潔空間

鎮静・無痛大腸カメラにも対応し“楽に受けられる検査”を実現

衛生管理は「見えない部分」だからこそ、最大限の対策を行うことが重要だと考えています。

6. 大腸がんは早期発見で防げる病気 ― だからこそ検査を躊躇しないでほしい

日本で増え続けている大腸がんは、早期の段階で発見すればほぼ完治できます。

大腸カメラは最も確実な検査方法であり、その場でポリープ切除ができるという大きなメリットがあります。

当院では
「痛くない・怖くない・衛生的で安全」
をモットーに検査を行い、多くの患者さまに安心して受けていただいております。

大腸カメラ検査をご希望の方へ

大腸カメラに不安をお持ちの方も、「どのクリニックを選べば良いかわからない」という方も、

当院なら安心して検査を受けていただけます。

・衛生管理を徹底した清潔な環境

・国際基準レベルの洗浄、消毒

・スタンダードプリコーションによる安全な検査

・鎮静下で“眠っている間に終わる”優しい大腸カメラ

これらを揃えた体制で、皆さまの健康を守ります。

当院では、医療スタッフの高い技術力はもちろん、患者さまに安心して検査を受けていただけるよう、内視鏡の消毒・滅菌管理にも細心の注意を払っております。

「一度相談したい」「検査の予約をしたい」
そんな方は、どうぞお気軽にご連絡ください。

札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックは、札幌市大通駅徒歩30秒の好立地で、鎮静剤使用で苦痛が少ない、専門医による精度の高い大腸カメラ検査を土日も提供し、皆様の健康をサポートしています。

本記事をお読みいただきありがとうございます。何かご不明な点や、お悩みがございましたら、札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックまでお気軽にご相談ください。

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