2025年9月07日


皆様、こんにちは。札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック院長の福田です。 人生100年時代と言われる現代、健康で充実した日々を送るためには、病気の予防と早期発見が何よりも重要です。

特に、高齢になるにつれて発症リスクが高まる「大腸癌」は、私たち日本人にとって決して他人事ではありません。

来る2025年10月5日(日)には、エルプラザにて無料健康セミナーを開催し、「大腸癌にならないために」と題して皆様に直接お話しする機会をいただきます。

本日は、そのセミナーに先立ち、大腸癌の現状と、当院が提供する先進的な大腸カメラ検査についてご紹介いたします。このコラムが、皆様の健康寿命延伸の一助となれば幸いです。

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目次
1. 60歳以上の皆様へ:大腸癌という身近な病気と、希望の光

現在、大腸がんは非常に多い癌腫です。

日本ではがんで亡くなる人のうち、女性では大腸がんが第1位、男性では肺がんに次いで第2位と、極めて高い死亡数を示しています。

特に60歳以上の方にとって、大腸癌は最も注意すべき疾患の一つです。加齢は大腸癌の主要なリスク要因であり、40歳後半から罹患率が増加し始め、高齢になるほど顕著に高まります。例えば、80歳くらいになると、人口10万人に対して男性であれば500人以上、女性であれば300人以上の人が大腸がんにかかるとされています。

大腸癌は、残念ながら初期段階ではほとんど自覚症状がありません。症状が現れた時には、すでに病気が進行している可能性が高く、治療が難しくなるケースも少なくありません。だからこそ、症状がないうちからの定期的な検査が、皆様の命を守るために不可欠なのです。



2. 見過ごされがちな大腸癌のサイン:なぜ早期発見が難しいのか

進行した大腸癌で現れる可能性のある症状には、以下のようなものがあります

下血・血便
便に血液が混じる症状です。右側の大腸癌では肉眼で見えない微量の出血が続くことが多く、貧血の原因となります。一方、直腸やS状結腸の癌が原因の場合、血液は少量で鮮血である事が多いです。

便秘・下痢
便通異常は一般的な症状ですが、最近急に便秘が悪化したり、便秘と下痢を繰り返したりする場合は注意が必要です。特に便が細くなったと感じる場合も、腸管が狭くなっているサインかもしれません。

腹痛・腹部膨満感
便が大腸を通り過ぎる際に腹痛を感じることがあります。お腹の張りや不快感も症状の一つです。左側の大腸癌では出血(下血、粘血便)、便秘・下痢、便が細くなるなどの症状がきっかけで診断されることが多いのが特徴です。

貧血
慢性的な出血により鉄欠乏性貧血を引き起こすことがあります。疲れやすさや息切れ、頭痛、顔色の悪さなどが現れたら注意が必要です。
これらの症状は、痔や他の良性疾患と間違えられやすく、「たかが痔だろう」と自己判断して医療機関への受診をためらってしまうケースが少なくありません。しかし、便潜血が陽性の場合、痔による出血だけでなく、大腸癌や大腸ポリープが隠れている可能性も十分にあります。症状がある場合は、自己判断せず、必ず専門医にご相談ください。



3. 大腸癌を遠ざける日々の習慣:今日からできる予防策

大腸癌のリスクは、日々の生活習慣を見直すことで大きく減らすことができます。

3.1. バランスの取れた食生活
食生活は、大腸癌の発症リスクに密接に関わっています。

食物繊維を積極的に摂取する:
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、18~64歳の男性で21g以上、女性で18g以上の食物繊維の摂取が推奨されていますが、日本人の平均摂取量はこれを下回る傾向にあります(推定14g前後)。米国がん研究協会は、がんのリスクを下げるには少なくとも1日あたり30グラムの食物繊維を摂取するよう推奨しています。

赤身肉や加工肉の過剰摂取を控える
高脂肪食や加工肉の過剰摂取は、腸内環境を悪化させ、大腸癌のリスクを高めるとされています。特に加工肉には、発癌性物質が含まれているため注意が必要です。週に数回程度に留め、魚や大豆製品、植物性の食材からタンパク質を摂るよう心がけましょう。

3.2. 適度な運動習慣
定期的な運動は、腸の働きを活発にし、便通を改善するだけでなく、肥満の予防、新陳代謝の向上、ストレス解消、心肺機能の上昇にも繋がります。運動は腸の動きを活発にし、発がん物質が腸内に長時間滞留するのを防ぎます。 ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を週に150分程度(1日30分を週5回など)取り入れるのが理想的です。無理のない範囲で、楽しみながら続けることが大切です。

3.3. 禁煙・節酒
喫煙は大腸癌のリスクを高めることが知られています。タバコには多くの発がん物質が含まれています。禁煙は、大腸癌だけでなく、他の多くの癌や生活習慣病のリスクを低減します。過度な飲酒も大腸癌のリスク要因となるため、適量を守ることが重要です。アルコールは体内で分解される過程で有害物質を生成し、細胞にダメージを与えるため、腸内細菌叢のバランスを乱し、腸壁のバリア機能も低下させる可能性があります。

3.4. 適切な体重維持
肥満も大腸癌のリスク要因の一つです。体重が過剰にあると、腸内の炎症が促進されやすくなるためです。バランスの取れた食事と適度な運動により、適切な体重を維持することが予防に繋がります。



4. 大腸癌の早期発見の二つの柱:便潜血検査と大腸カメラ

大腸検査の中心となるのが「大腸カメラ(大腸内視鏡検査)」です。

4.1. 大腸カメラ検査:早期発見・早期治療の決定打
便潜血検査で異常が見つかった場合、あるいは40歳以上の方でより詳細な検査を希望される場合、大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は、大腸の粘膜を直接観察できる最も有効で信頼性の高い検査です。

大腸カメラ検査の大きなメリットは以下の通りです:
直接観察による高い精度
粘膜の状態を直接観察し、炎症、潰瘍、ポリープ、がんなどの病変の有無を詳細に確認できます。5mm以下の小さなポリープや、わずかな色調変化も見つけやすいという点で非常に優れています。

「検査と治療」を同時に
疑わしい部分が見つかれば、その場で組織を採取(生検)し、病理検査を行うことで確定診断をつけられます。また、ポリープが見つかった場合は、その場で切除することも可能です。

検査時間は通常15分から30分程度と比較的に短く、早期発見と早期治療を可能にする上で、この検査は極めて重要な役割を担っています。


5. 札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックが選ばれる理由

当院では多くの患者様に受診していただけるよう様々な工夫を行っております。

5.1. 患者様の負担を最小限に:無痛大腸カメラ
「大腸カメラは苦しい、痛い」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心ください。当院では、鎮静剤を使用した「無痛大腸カメラ検査」を積極的に行っています。

鎮静剤を使用することで、患者様はウトウトとした状態で検査を受けられ、内視鏡の挿入時の不快感や検査中の痛み、恥ずかしさをほとんど感じることなく検査を終えることができます。鎮静剤は、患者様一人ひとりの状態に合わせて医師が慎重に投与量を調整し、検査中も血圧や呼吸状態などをモニタリングすることで、安全に配慮しています。

5.2. アクセスと利便性の高さ
当院は、札幌市営地下鉄大通駅から徒歩わずか30秒という非常に便利な立地にあります。駅からの道のりは短いため、天候の悪い日でも無理なく訪れることができ、公共交通機関を利用する方にとって大きなメリットです。
さらに、土日も検査を受け付けております。平日に仕事やご家庭の事情で時間が取れない方も、週末を利用して健康チェックが可能です。WEBからは24時間いつでも予約可能で、急な体調変化や急ぎの検査が必要な場合にも、当日検査に対応できる体制を整えています(お電話にてご相談ください)。

5.3. 検査前の準備も安心サポート
大腸カメラ検査の前には、腸内をきれいにするための準備が必要です。当院では、患者様一人ひとりの年齢や排便状況、既往症に応じて最適な下剤を選び、丁寧に服用方法をご案内しています。モビプレップ、ニフレック、サルプレップ、マグコロールP、などの種類があり、それぞれの特徴に合わせて選択されます。

特に、下剤を飲むのが苦手な方のために、院内で下剤を服用できる「院内下剤」や、胃カメラを使って直接十二指腸に下剤を注入する「下剤注入法」も採用しています。これにより、大量の洗浄液を飲むことによる身体的・精神的負担を大きく軽減できます。

検査前日には消化の良い食事を心がけていただき、検査当日の朝には指定された洗浄液を服用していただきますが、その間もスタッフがサポートいたします。検査2~3日前からはキノコ類、種のある果物、食物繊維や脂肪分の多い食品は避ける必要があります。



6. 無料健康セミナーで、さらに詳しい情報を

10月5日(土)にエルプラザにて無料健康セミナーを開催いたします。

このコラムを通して、大腸癌の予防と早期発見、そして当院の取り組みについてご理解いただけたでしょうか。
もっと詳しく知りたい、直接質問してみたいという皆様のために無料セミナーを開始します。

タイトル:【60歳以上必見】大腸癌にならないために
日時:2025年10月5日(土)
場所:エルプラザ
登壇者:札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック 院長 福田遼

このセミナーでは、大腸癌の最新情報、具体的な予防策、そして早期発見のための検査の重要性について、私が直接お話しさせていただきます。60歳以上の皆様が抱える特有の健康課題にも焦点を当て、健康寿命を延ばすための実践的なアドバイスを提供いたします。
皆様の健康な毎日をサポートできるよう、スタッフ一同、万全の体制を整えてお待ちしております。ぜひ、ご家族やご友人とご一緒にご参加ください。健康への第一歩を、私たちと共に踏み出しましょう。
皆様のご来院を心よりお待ちしております。


大腸内視鏡検査は札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックがおすすめです!


