2025年6月26日

札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックの院長の福田です。

多くの方が「大腸内視鏡検査」と聞いて、「痛そう」「苦しそう」といった不安を抱かれるのではないでしょうか。

特に、「麻酔なしで大丈夫なのだろうか?」という疑問は、検査を受けるかどうかを決める上で大きな要因となることと存じます。

今回は、その疑問にお答えしながら、なぜ当院が大腸内視鏡検査に力を入れ、患者様の負担を最小限に抑えることに尽力しているのかについて詳しくご説明させていただきます。

目次
1. 大腸内視鏡検査と「痛み」の実際:麻酔なしで受けることは可能か

大腸内視鏡検査は、麻酔なしで受けることも可能です。

しかし、その際にはいくつか特有の「苦痛」や「不快感」が伴う可能性があります。

苦痛の感じ方には個人差が大きく、全く痛みを感じない方もいれば、人一倍疼痛を感じる方もいらっしゃいます。

一般的に女性や高齢の方はカメラの挿入の際に疼痛を訴えるケースが多いようです。

また、過去に腹部の手術を受けられた方や、憩室炎などの炎症後に腸管の外側の膜がくっついてしまう「癒着」がある方、あるいは生まれつき腸が長い方などは、内視鏡が伸び縮みしにくく、痛みが出やすい傾向があります。

このような理由から、当院の医師は検査に習熟した専門医ではありますが、患者様の苦痛を和らげ、より質の高い検査を提供するために、「麻酔(鎮静剤)の使用」をお勧めしています。



2. 当院が「無痛内視鏡検査」をお勧めする理由

当院では、「無痛大腸内視鏡検査」に特に力を入れています。

これは、検査の精度を高める上でも重要な取り組みであると確信しています。

2.1. 鎮静剤の活用:眠っている間に検査を終える快適さ
鎮静剤を使用することで、患者様は検査中にほとんど眠ったような状態、あるいはぼんやりとした状態で検査を受けることができます。これにより、内視鏡の挿入時の違和感や苦痛を大幅に軽減することが可能です。

患者様がリラックスした状態で検査を受けていただくことは、検査の精度向上にも直結します。腸が緊張していると、医師が腸の奥まで進みにくかったり、小さな病変を見逃してしまったりするリスクが高まります。

また、検査中の安全性確保にも万全を期しています。鎮静剤投与中は、血圧、脈拍、呼吸状態、酸素飽和度などを綿密にモニタリングし、必要に応じて酸素投与を行うなど、患者様の状態を常に監視しています。


2.2. 検査後の回復と注意点
検査終了後、鎮静剤の効果が残っている間は、ストレッチャーでリカバリールームにご移動いただき、30分程度お休みいただきます。

しっかりと歩けるようになってから、医師より検査結果をご説明します。鎮静剤を使用された場合、その日は車や自転車の運転を避けていただくようお願いしております。

2.3. 熟練した医師の技量:確かな診断の鍵
鎮静剤を用いることで患者様の苦痛は大幅に軽減されますが、それでも内視鏡検査の精度は、検査を行う医師の技量と経験に大きく左右されます。

当院では、消化器内視鏡専門医として、常に「痛くない」「見逃さない」検査を追求し、日々診療に励んでおります。



3. 大腸内視鏡検査が「なぜ重要か」

大腸内視鏡検査は、皆様の健康と命を守る上で極めて重要な役割を担っています。

3.1. 大腸がんの現状と早期発見の重要性
大腸がんは、日本において罹患数が増加傾向にあり、女性のがんによる死亡原因の第1位、男性では肺がん、胃がんに次いで第2位または第3位と、非常に身近で注意が必要な疾患です。
大腸がんは初期段階では自覚症状がほとんどなく、症状が現れた時にはすでに進行しているケースも少なくありません。

3.2. ポリープ切除による大腸がんの予防
大腸がんの多くは、腺腫と呼ばれる良性のポリープが悪性化して発生すると考えられています。大腸内視鏡検査の最大のメリットの一つは、検査中にポリープが発見された場合、その場で切除できることです。これにより、将来的な大腸がんの発症リスクを大幅に減らすことが可能となります。

3.3. その他の消化器疾患の診断
大腸内視鏡検査は、大腸がんやポリープの発見だけでなく、その他の様々な消化器疾患の診断にも非常に有効です。例えば、潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患、大腸憩室症, 虚血性腸炎、さらには痔 の有無も確認できます。

3.4. 組織採取(生検)による確定診断
内視鏡検査中に、がんやポリープが疑われる病変が見つかった場合、その場で組織の一部を採取することができます。採取された組織は病理検査に送られ、顕微鏡で詳しく調べることにより、良性か悪性かの確定診断をつけることが可能です。



4. 大腸内視鏡検査を受けるべき方と「便潜血検査」との関係

4.1. 大腸内視鏡検査が推奨される対象者
以下のような方は、積極的に大腸内視鏡検査をご検討いただくことをお勧めします。
年齢:
40歳以上、特に50歳以上の方は大腸がんのリスクが急増するため、定期的な検査が強く推奨されます。近年では若年層(20代、30代)でも大腸がんが増加傾向にあるため、症状がある場合は年代に関わらず検査を推奨します。

自覚症状:
血便(便に血が混じる)、便が細くなる、便秘と下痢を繰り返すなどの便通異常、腹痛や腹部の不快感、貧血、体重減少などの症状がある方。特に血便は痔だけでなく大腸がんの可能性もあるため、自己判断せずに受診が重要です。

家族歴・既往歴:
家族に大腸がんや大腸ポリープの既往歴がある方。ご自身に大腸ポリープを切除した経験がある方。潰瘍性大腸炎やクローン病を患っている方。

生活習慣:
肥満、喫煙習慣、過度の飲酒習慣、赤身肉や加工肉の過剰摂取、食物繊維不足など、大腸がんのリスクを高める生活習慣がある方。



5. 費用と保険適用について

大腸内視鏡検査の費用については、多くの方が気にされる点かと思います。

健康保険の適用:
腹痛や血便などの症状がある場合や、便潜血検査で陽性となった場合など、医師が必要と認めた場合には健康保険が適用されます。保険適用の場合、自己負担額は通常3割となります。

費用目安:
一般的な大腸内視鏡検査の費用は、3割負担で1万5千円から3万円程度が目安です。

ポリープ切除費用:
検査中にポリープが発見され切除した場合や、組織検査を行った場合には、別途費用が加算されることがあります。ポリープ切除は「日帰り手術」扱いとなり、手術給付金の対象となるケースが多いです。ご加入の医療保険や生命保険から給付金が支払われる可能性がありますので、事前に保険会社へお問い合わせいただくことをお勧めします。

医療費控除:
大腸内視鏡検査にかかった費用は、確定申告で医療費控除の対象となる場合がありますので、領収書は大切に保管しておきましょう。



6. 札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックが選ばれる理由

当院は、安心して検査を受けていただけるよう、様々な面で工夫を凝らしています。

6.1. 抜群の立地と柔軟な診療時間
当院は、札幌市営地下鉄大通駅から徒歩わずか30秒という好立地にあります。15番出口・14B出口から出てすぐのビル内にあるため、雨や雪の日でもほとんど濡れることなくご来院いただけます。 また、平日はお仕事などで忙しい皆様にも検査を受けていただきやすいよう、土曜日・日曜日も午後5時まで診療を行い、内視鏡検査を実施しております。

6.2. 身体的・時間的負担を軽減する「同日検査」
胃カメラと大腸カメラの両方が必要な方には、同日に検査を実施することも可能です。これにより、検査のための通院回数を減らし、食事制限や時間的拘束、運転の制限といった負担を1日で済ませることができます。

6.3. 充実した設備とアフターフォロー
当院では、最新の内視鏡システムを導入し、高度な内視鏡技術と設備を提供しています。経験豊富な専門医と熟練した医療スタッフが、迅速かつ正確な診断を行います。



7. おわりに:早期発見のために、今、行動を

大腸がんは、早期発見・早期治療ができれば、非常に治りやすいがんです。しかし、初期には自覚症状がほとんどないため、定期的な検査が何よりも重要です。

当院では患者様の苦痛を最小限に抑える「無痛内視鏡検査」を提供し、検査の質と安全性の両面で高い水準を追求しております。

ご自身の健康を守るため、そして大切なご家族のためにも、大腸内視鏡検査を前向きにご検討ください。ご不明な点やご心配なことがございましたら、お気軽にご相談ください。

札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックは、皆様のご来院を心よりお待ちしております。


大腸内視鏡検査は札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックがおすすめです!


