2025年8月24日

札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック 院長の福田です。

日頃より皆様の健康をサポートさせていただいておりますが、今回は多くの方が抱える「大腸カメラ検査への不安」を解消し、当院の特別な取り組みについてお話ししたいと思います。

大腸カメラ検査は、大腸がんの早期発見・早期治療に欠かせない重要な検査です。しかし、「検査を受けるまでに何度か病院に行かなければならない」「仕事で忙しく、平日に何度も通院する時間がない」といったお悩みを抱え、検査をためらってしまう方も少なくありません。

当院では、そのような皆様のお声に応えるため、事前受診なしで検査当日にすべての準備と検査を完結できる体制を整えています。

これは、検査当日に事前診察を行い、そのまま院内で下剤を服用していただき、検査へと進むことができるという、まさに画期的なシステムです。遠方にお住まいの方や、お仕事などで忙しい方にとって、この「当日完結型」の検査は大きなメリットとなると確信しております。

目次
大腸カメラ検査の重要性:早期発見が命を救う

まず、なぜ大腸カメラ検査がそれほどまでに重要なのか、改めてご説明させてください。

大腸がんは、現在、日本人のがん死亡数において女性では第1位、男性では肺がんに次いで第2位と、非常に多くの方の命を奪う病気です。

ただ、大腸がんは、早期に発見し適切な治療を行えば、ほぼ治癒が可能ながんの一つです。例えば、ステージIの早期がんであれば、5年相対生存率は90%以上と非常に高い数値を示しています。

また厄介なことに、大腸がんは初期段階では自覚症状がほとんどありません。腹痛などの症状が現れた時には、すでに病気が進行している可能性が高いのです。

また、血便が見られた場合、多くの方が痔を疑いがちですが、痔による出血と大腸がんによる出血は、見た目では区別がつきにくいことが少なくありません。そのため、早めに専門医を受診することが非常に重要なのです。



大腸がん予防の鍵:ポリープの早期切除

大腸がんの多くは、良性のポリープが悪性化して発生すると考えられています。

このポリープの悪性化があるため、ポリープを早期に発見し、切除することが大腸がんの予防に直結します。

大腸カメラ検査では、5mm以下の小さなポリープも見つけやすく、疑わしい部分があればその場で組織を採取(生検)し、病理検査を行うことで確定診断をつけることができます。

さらに、ポリープが見つかった場合、その場で切除することも可能です。これにより、将来のがんのリスクを大幅に減らすことができるのです。

実際に、大腸ポリープの切除によって、大腸がんによる死亡率が53%も低下するという報告もあります。



札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックの「無痛」大腸カメラ

当院では患者様の負担を最小限に抑えるための様々な工夫を凝らしています。

• 鎮静剤の使用による「無痛」検査
当院では、鎮静剤を使用することで、患者様が「ウトウトした状態」あるいは「ほとんど眠っている状態」で検査を受けていただくことが可能です。これにより、内視鏡が挿入される際の不快感や恥ずかしさ、痛みを感じることなく、リラックスして検査を終えることができます。
検査終了後は、リカバリールームでゆっくりお休みいただき、体調が完全に回復してからご帰宅いただけます。ただし、鎮静剤を使用した場合、検査当日は車・バイク・自転車の運転はできませんので、公共交通機関を利用するか、ご家族に送迎をお願いしてください。

• 炭酸ガスの使用
大腸カメラ検査中に腸管を膨らませる際には、空気の代わりに炭酸ガスを使用しています。炭酸ガスは空気に比べて腸管内で速やかに吸収されるため、検査後のお腹の張りや痛みを大幅に軽減することができます。



検査の流れと準備:当日完結型検査の利便性

当院の「事前受診なしで大腸カメラを行う方法」は、以下の流れで進みます。

1. ご予約
お電話またはウェブサイトから24時間いつでもご予約いただけます。当院は札幌の中心部、大通駅から徒歩30秒という非常に便利な立地にあります。雨や雪の日でも傘なしで通院可能です。
土曜日や日曜日も診療・検査を実施しておりますので、平日お忙しい方でも無理なく検査を受けていただけます。

2. 検査前の準備(ご自宅で)
検査の2~3日前からは、消化の良い食事を心がけていただきます。キノコ類、種のある果物(スイカ、キウイなど)、食物繊維や脂肪分の多い食品(肉、油物、海藻、豆類など)は避けてください。これらの食品は消化が悪く、腸内に残って検査の妨げになるためです。

検査前日の夕食は21時までに済ませ、その後は水、お茶、スポーツドリンク以外の飲食は控えてください。水分を積極的に摂ることは重要です。

常用薬を服用されている場合は、事前に医師にご相談ください。特に血液をサラサラにする薬や糖尿病薬は、検査に影響を与える可能性があるため、休薬や調整が必要となる場合があります。

3. 検査当日の来院と下剤内服
ご予約の時間にご来院ください。
受付後、検査着に着替えていただき、院内で前処置用の下剤(腸管洗浄液)を服用していただきます。当院では、患者様の年齢、排便状況、既往症などを考慮し、最適な下剤を提案しています。
下剤の服用中は、便意が始まるため、繰り返しお手洗いに行っていただきます。腸の中をきれいにすることは、わずかな病変も見逃さないために非常に重要な準備です。

4. 検査実施
患者様がリラックスしたウトウトした状態になってから、内視鏡を肛門からゆっくりと挿入し、大腸の内部を詳細に観察します。検査時間は通常15分から30分程度です。
検査中にポリープが発見された場合は、その場で切除を行います。組織検査が必要な場合は、検体を採取します。

5. 検査後
検査終了後、鎮静剤を使用された場合はリカバリールームで約20分程度休憩していただきます。
医師から検査結果の説明を行い、今後の治療や生活上の注意点についてご説明いたします。組織検査やポリープ切除を行った場合は、後日改めて病理検査の結果をご説明します。
検査後は少量の水分から始め、問題なければ通常の食事が可能です。ただし、ポリープ切除を行った場合は、約1週間は消化の良い食事を心がけ、刺激物、脂肪分の多い食品、生もの、アルコールは避けてください。



大腸がんのリスク要因と予防:生活習慣を見直す

大腸がんの発症には、様々な要因が関与しています。

これらを意識し、日々の生活習慣を見直すことが予防に繋がります。
年齢
40歳を過ぎると発症リスクが高まり、特に50歳以上で急増します。

家族歴
大腸がんやポリープの家族歴がある方はリスクが高まります。

食生活
赤身肉や加工肉の過剰摂取はリスクを高め、食物繊維不足も関連します。野菜、果物、全粒穀物など食物繊維を豊富に含む食品を積極的に摂りましょう。

喫煙
大腸がんのリスクを高めますので、禁煙に取り組みましょう。

飲酒
過度の飲酒もリスク要因です。適量を守ることが大切です。

肥満・運動不足
肥満や運動不足も大腸がんのリスクを増大させます。ウォーキングやジョギングなど、定期的な運動を習慣にしましょう。

当院では、検査だけでなく、健康的な食生活や生活習慣のアドバイスも積極的に行い、皆様の健康維持をサポートしています。



便潜血検査と大腸カメラの役割分担

便潜血検査は、大腸がんの可能性を判断する検査です。

身体的負担が少なく、安価に受けられるメリットがあります。40歳以上の方は年に1回の便潜血検査が推奨されており、大腸がんによる死亡率を最大60%減らす効果があると報告されています。

しかし、便潜血検査は万能ではありません。

早期のがんや小さなポリープでは出血がない場合もあり、見落とす可能性もあります。

また、痔や大腸の炎症、女性の場合は生理などが原因で陽性と判定される「偽陽性」の可能性もあります。 したがって、便潜血検査で「異常あり」と判定された場合は、必ず大腸カメラ(大腸内視鏡検査)による精密検査を受けることが最も重要です。



当院のその他の強みとサービス

• 胃カメラと大腸カメラの同日検査も可能
◦ 当院では、胃と大腸の両方に不安がある方のために、同日での胃カメラと大腸カメラ検査も実施しています。これにより、医療機関への受診回数を減らし、時間的・経済的な負担を軽減できるだけでなく、食事制限や点滴の回数も一度で済ませられるため、患者様の負担を大幅に減らすことができます。

• アニサキス症の診断と治療
生魚介類を摂取した後に激しい腹痛や吐き気がある場合、アニサキス症の可能性があります。当院では、内視鏡を用いて胃や腸に寄生したアニサキスを直接目視で発見し、その場で迅速に除去することが可能です。アニサキス除去にかかる費用は、原則保険適用となります。

• 経験豊富な専門医とスタッフ
当院には、内視鏡検査において高い専門性を持つ経験豊富な医師が在籍しており、質の高い診断と治療を提供しています。また、看護師を含むスタッフ全員が患者様に対して親切で丁寧な対応を心がけ、検査への不安を軽減するためのサポートを行っています。


最後に

便潜血検査で陽性の結果が出たことは、決して無視できないサインです。

大腸がんやその他の消化器疾患を早期に発見し、適切な診断と治療を行うことが、ご自身の健康を守るために最も重要なことです。

当院は、事前受診なしでの検査、鎮静剤の使用、土日診療、駅直結の便利な立地など、患者様が安心して検査を受けられるよう、様々な工夫を凝らし、万全の体制を整えております。

ご心配なことやご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。皆様の健康な毎日をサポートできるよう、スタッフ一同努めてまいります。

皆様のご来院を心よりお待ちしております。


大腸内視鏡検査は札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックがおすすめです!


