2025年4月25日


私たちは日常の中でさまざまな身体の変化を感じることがありますが、自分では解決できないこともあります。

特に、細い便のような症状が見られる時、原因を特定し適切な治療を受けることが重要です。

食事などの多くの原因で細い便が出る場合がありますが、検査せずに放置すると取り返しのつかない事態になりかねません。

目次
血便や細い便は消化器系の異常を示す警告信号であり、速やかな医療機関での診断が必要です。

基本的には、便潜血検査や大腸内視鏡検査による精査が必要となります。

1. 便潜血検査の役割と精密検査への流れ

便潜血検査は、便に血が混ざっていないか調べる検査です。

食道や胃、腸といった消化管で炎症や潰瘍、ポリープやがんなどの腫瘍が生じた場合、便に血が混じることがあり、便潜血検査はこのような消化管の病気の有無を推し量るのに有用です。

肉眼では確認できない少量の出血も検出できます。簡易的に行えるため、健康診断や人間ドックでも利用されています。

便潜血検査が陽性だった場合に考えられる病気
大腸がん、大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎、痔などが挙げられます。これらの病気は出血しやすい性質があります。

便潜血検査で陽性となった場合
精密検査(大腸内視鏡検査)ではなく便潜血検査の「再検査」を勧められる健診施設もあるようですが、これは間違いです。大腸がんやポリープ、大腸炎はいつも出血しているわけではないため、1回でも陽性反応が出たら病気発見のチャンスであり、躊躇することなく消化器内科専門医を受診すべきです。

予防医療としての便潜血検査
特に大腸がんの早期発見に有効であり、簡単でコストも低い点が利点です。定期的に受けることで、病気の進行を防ぎ、早期発見された異常は治療が容易となることが多いです。



2. 大腸ポリープ・大腸がんの早期発見と内視鏡治療

大腸ポリープや大腸癌が原因となり便が細くなる場合があります。

ポリープによる症状
大腸ポリープは初期段階では症状がほとんどなく、進行すると出血や腹痛、便の狭小化が現れることがあります。

大腸カメラの重要性
大腸内視鏡検査は大腸ポリープや早期の大腸がんを発見するのに非常に有効な手段です。定期的な内視鏡検査を受けることで、早期発見が可能となり、治療の選択肢が増え、成功率が高まります。

ポリープ切除
大腸カメラを使用して、ポリープの切除(ポリペクトミー)が可能です。この方法は外科的手術よりも患者の負担が少ないです。ポリペクトミーを行ったことで将来の大腸がん発症リスクが低下することが期待されます。

大腸がんの初期症状
便秘、下痢、血便、便に粘液が混ざる、お腹の痛みなどがありますが、他の病気でも見られるため注意が必要です。進行すると、便通異常や腹痛などが現れます。



3. 健康的な生活習慣による消化器疾患予防

消化器疾患、特に大腸がんや便秘などの予防には、健康的な生活習慣が重要です。

食生活:
食物繊維は、便秘解消、腸内フローラ改善、発がんリスク低下、、肥満防止など様々な健康効果があり、消化器疾患予防に重要です。食物繊維摂取量を増やす際は、水を多めに飲むこと、徐々に増やすことが重要です。

高脂肪・高カロリーな食事、赤身肉や加工肉の過剰摂取はリスクを高める可能性があります。バランスの取れた食事を心がけましょう。

運動:
適度な運動は代謝を活発にし、腸の動きを促進し、便秘改善、大腸内の滞留時間短縮に繋がります。体重管理や免疫力向上にも役立ちます。

ストレス管理:
ストレスは自律神経バランスを崩し、腸への血流低下や免疫力低下などを引き起こし、消化器疾患やがんのリスクを高める可能性があります。リラクゼーションや趣味などでストレスを解消することが重要です。

喫煙・飲酒:
過度の飲酒や喫煙は健康に悪影響を与え、大腸がんのリスクを高める可能性があります。



4. 検査結果の理解と継続的な健康管理

検査結果が出た後は、それを理解し、次にどう行動するかが重要です。

診断結果の受け取り方:
まずは冷静に受け止め、主治医からの説明をしっかりと聞き、自身の健康状態について詳しく知ることが大切です。質問があれば遠慮せずに医師に尋ね、疑問点を解消することが重要です。

結果に基づく治療の流れ:
主治医とともに具体的な治療計画を立てることから始まります。治療方法や薬の選択、生活習慣の見直しを行います。治療の進行状況を定期的に確認し、必要な修正を加えます。

定期検査の重要性:
定期検査は、健康状態を把握し、病気の早期発見や治療効果の確認に欠かせません。特に異常が見つかった場合や体調に不安がある場合は、医師の指示に従って再検査を受けることが大切です。フォローアップ診療では、健康状態や病状進行度を評価し、改善点や新たな治療方針が提示されます。


5. クリニック選び、検査費用、保険の活用

安心して内視鏡検査を受けるためには、信頼できる医療機関を選ぶことが重要です。

信頼できる医療機関選び:
病院の評判や口コミを調べ、施設の清潔さや設備の充実度を確認します。
医師や看護師の対応が親切で信頼できると感じることも重要です。
アクセスの良さや診療時間も考慮します。鎮静剤使用時は車の運転ができないため、公共交通機関でのアクセスが良い場所が便利です。
予約システムの利便性や待ち時間の少なさも重要なポイントです。検査後のフォローアップ体制についても確認しましょう。

札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックについて:
専門性の高い診療を提供し、専門医が複数在籍し最新医療機器を使用しています。
アクセスの良さが特徴で、大通駅から徒歩圏内(徒歩30秒)に位置し、地下歩行空間も利用できます。
土日も検査可能で、平日に時間を取りにくい方も受診できます。
一度の来院で検査・結果説明が可能な効率的な体制です(下剤注入法を除く)。
無痛検査など、患者のニーズに合わせた快適な内視鏡検査を提供しています。

検査・治療費用と保険:
大腸カメラ検査や大腸ポリープ切除は保険適用となります。費用は、検査費用に加えて診察料や追加費用なども見積もる必要があります。
医療費が高額になる場合、公的医療保険の高額療養費制度から給付金が支払われることがあります。
加入している生命保険や医療保険によっては、手術給付金が支払われる場合があります。事前に契約内容を確認し、保険会社に問い合わせることが推奨されます。
内視鏡検査にかかった費用は、確定申告で医療費控除の対象となる場合があります。

予約とキャンセル:
大腸カメラ検査の予約はインターネットや電話で可能です。
予約キャンセルや変更に関するポリシーはクリニックによって異なります。キャンセル料やペナルティが発生する場合があるため、事前に規約を確認することが大切です。



