その血、本当に「痔」ですか?|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通駅徒歩30秒の内視鏡検査・消化器内科

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その血、本当に「痔」ですか?

その血、本当に「痔」ですか?|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通駅徒歩30秒の内視鏡検査・消化器内科

         

2025年12月01日

こんにちは!札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック栄養士の田中です!

突然ですが、

血便=「痔」だと思っていませんか?

便やトイレットペーパーに血がついているのを見ると、多くの人がまずこう思います。

「あ、また痔だろう」

実際、痔はとても多い病気ですし、血が出ることも珍しくありません。
しかし問題は、
本当に痔なのかどうか、自分では判断できない
ということ。

そして、
「痔だと思って放置していたら、大腸の病気だった」
というケースが、実は医療現場では非常に多いのです。

血便は軽く考えられがちですが、
・大腸ポリープ
・大腸がん
・炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)
・虚血性腸炎
など、放置できない病気のサインである場合があります。

この記事では、
血便を痔だと思い込むと何が起きるのか
そして
なぜ血便が出たら大腸カメラが必要なのか
を、医学的根拠とともにわかりやすく解説します。

読み終える頃には、きっとあなたも、
「血便は自己判断してはいけない理由」
がしっかり理解できるはずです。

ぜひ、最後までご覧ください。

血便は場所で疑う病気が変わる

血便は大きく4つのタイプに分けられます。

鮮やかな赤い血(鮮血)

・便の表面につく
・トイレットペーパーに血がつく
・ポタポタ落ちることも

最も見られやすい血便。
肛門に近いところで出血するとこの色になります。

痔の可能性が高い一方、直腸がん・S状結腸がんでもよく見られるため油断は禁物です。

黒っぽい血・タール便

・黒くてベタッとしている
・鉄のような匂いを伴うことがある

これは上部消化管(胃・十二指腸)からの出血を疑います。
胃潰瘍や胃がんが原因のこともあります。

赤黒いゼリー状の便

これは虚血性腸炎や炎症性腸疾患で起きやすいパターン。
お腹の痛みを伴うことが多いです。

血がにじむタイプ

便の全体に血が混ざっているように見える場合は、
大腸の内部で出血しているサインです。

ポリープ・大腸がん・感染性腸炎など幅広い病気が考えられます。

血便は“色”と“出方”である程度の予測はできますが、
どれも「絶対にこうだ」とは言い切れません。

専門医でも、外から見ただけで判断するのは不可能。
だからこそ、血便が出たら検査が必要なのです。

なぜ「痔だ」と思い込んでしまうのか?

血便の原因としてまず痔を疑う理由は、以下の3つです。

痔はとても発生率が高いから

日本人の約3人に1人は痔を経験したことがあります。
そのため、血を見ると真っ先に痔を思い浮かべてしまいます。

痛みがなくても出血することがあるから

痔=痛い、と思われがちですが、
出血だけの痔(いぼ痔・切れ痔)も多いため、気づきにくいのです。

恥ずかしいため病院に行きにくい

肛門や便の話はなかなかしづらいもの。
そのため、
「きっと痔だろう…」
と無意識に決めつけてしまう心理が働きます。

しかし、ここに落とし穴があります。

痔だと思っていたら大腸がんだったケースはとても多い

大腸がんは、日本で非常に多いがんです。
特に女性では大腸がんは死亡原因の第1位(近年の統計)になるほど増えています。

そして、初期の大腸がんの症状は非常に控えめ。

・少量の血
・たまに便が細い
・お腹が張る
・便秘になった
・下痢が増えた

など、「体質かな?」と思ってしまうような変化ばかりです。

特に直腸がんの初期症状は鮮血として出ることが多いため、
痔と区別がつきにくいのです。

つまり、

鮮血=痔とは限らない。直腸がんの可能性もある。

ここを知らないまま放置してしまうケースが本当に多いのです。

血便を放置すると何が起きるのか?

症状が軽いほど、大腸カメラ検査を後回しにしがちです。
しかし、血便を放置するリスクは非常に大きいのです。

ポリープが育って大腸がんになる

大腸がんの多くはポリープ(腺腫)から進行することがわかっています。

ポリープの段階で見つければその場で切除できますが、
がんになると治療が大きく変わります。

血便はポリープ発見のサインでもあります。

早期大腸がんは治る病気。だが進行すると一気に重くなる

早期に見つかった大腸がんなら、
内視鏡で切除するだけで完治することも多いです。

しかし進行すると、
手術・抗がん剤・入院…と負担が大きくなります。

血便が出る頃には、がんがある程度進行しているケースも珍しくありません。

腸の炎症疾患も見逃すと危険

潰瘍性大腸炎・クローン病は、
若い人にも多い“免疫の病気”です。

初期症状は血便と下痢。
風邪だと思って放置し、発見が遅れ重症化する人がいます。

虚血性腸炎は緊急対応が必要なことも

腸の血流が悪くなることで急激な炎症が起きる病気。
50代以降の女性に多く、
「腹痛 → 下血(血の便)」が特徴。

早期診断が不可欠です。

血便は、
たまたま出た すぐ治るだろう
と思われがちですが、

実は重大な病気の初期サインであることが最も多い症状なのです。

痔の血大腸の血の違いは?

「血便が出た=痔だと思っていた」という方は本当に多いです。
実際、患者さんからも同じ質問を毎日のようにいただきます。

しかし、結論から言うと――

症状だけで、痔の出血か大腸の出血かを見分けることは非常に困難です。

見た目の印象だけで判断してしまうと、重大な病気を見逃す危険があるからです。

ここではあくまで「傾向」として、両者の特徴を詳しく整理してみます。

【痔の出血の傾向】

・トイレットペーパーにべったりつく
・鮮やかな赤
・排便時に痛みが出る場合も
・便の表面に少量
・排便後に肛門がヒリヒリする

【大腸の病気の出血の傾向】

・便の中に血が混ざる
・赤黒かったり、ゼリー状の粘液を含む
・血の量が多い場合がある
・お腹の張り、痛み、便秘・下痢を伴うことがある

しかし繰り返しますが、
見た目だけでは100%判断不可能。

診断できるのは 大腸カメラ検査だけ です。

血便が出たら受けるべき検査はただひとつ

血便が出た時、
・痔なのか
・大腸の病気なのか
・一時的な炎症なのか
見た目だけでは判断がつかない――。
そんな時に確定診断ができるのが 大腸カメラ(大腸内視鏡検査) です。
大腸カメラは、腸の中を直接“肉眼で観察できる”唯一の検査です。
レントゲンやエコー、CT検査では、影や形の異常を推測するしかありません。
一方、大腸カメラはカメラで腸の内部を見るため、
「どこで、何が起きているのか」をリアルタイムで確認できます。
だからこそ医師は、
出血の原因
出血している正確な位置
病変の大きさや形
粘膜の炎症レベル
まで“目で見て判断”することができます。
これこそが、他の検査にはない大腸カメラの最大の強みです。

大腸カメラ検査でわかること


大腸カメラでは、血便の原因をほぼすべて網羅する形で調べることができます。
● 痔
肛門付近の出血かどうかが一目でわかります。
痔だと思っていたら全く違う場所から出血していた、ということも多くあります。
● 大腸ポリープ
ポリープは初期段階では症状が出ず、
血便が唯一のサインのこともあります。
がんになる前に切除することができるため、最も発見したい病変です。
● 大腸がん
早期がんほど症状が出にくく、血便が初めての異常というケースが非常に多い疾患。
大腸カメラで早期発見できれば、開腹手術をせずに治療できることもあります。
● 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)
若い方に増えている病気です。
粘膜の炎症の広がりや重症度を直接確認できます。
● 虚血性腸炎
急激な腹痛と血便が特徴ですが、内視鏡で確定診断が可能です。
● 出血の正確な部位
“どの部分の腸から血が出ているのか”を pinpoint で特定できます。
これは医師が治療方針を決める上で非常に重要です。
● 腸の粘膜の状態
炎症、むくみ、傷、凹凸、色調の変化など、
粘膜の細かい変化も発見できます。

一度の検査で「見つける・診断する・治療する」ができる

大腸カメラが他の検査と最も違うのは、

その場で治療まで完結できること。

特に大腸ポリープについては、
見つけ次第、同日中に切除できるケースが多く、
病院に通い直す必要がありません。

  • ポリープ切除が早ければ早いほどがん化を防げる
  • 入院不要(日帰りが可能)
  • 痛みが少ない
  • 身体への負担が小さい

血便が出た時、
「もしポリープだったらその場で取れる」という安心感は非常に大きなメリットです。

「痛そう」「怖い」…大腸カメラの誤解

検査に対して恐怖心を持つ人は多いです。
しかし、当院では以下の工夫を行っています。

鎮静剤を使用した眠っている間に終わる検査

ウトウト眠っている間に検査が終わるため、
痛みや不快感がほとんどありません。

苦痛の少ない挿入法(軸保持短縮法)

腸に無理な力をかけない技術を使うことで、
検査の負担を最小限にしています。

女性が気になる恥ずかしさ対策も万全

プライバシーに配慮した検査着・導線を採用しています。

医療技術の進歩により、
今や大腸カメラは
「怖い検査」から「安心して受けられる検査」へ
変わっています。

血便がある人が検査を急ぐべき理由

血が出る=すでに腸に異変が起きているサイン

出血は身体が発している“赤信号”です。

一度出た血が治まっても病気が残っていることが多い

“止まったから大丈夫”というのは危険な誤解。

放置すると病気が進行する

特に大腸がんは、進行すると命に関わります。

早期なら内視鏡で治る病気が多い

ポリープの段階で見つければ、その場で治療が終わります。

だからこそ、
血便は緊急性の高いサインなのです。

こんな血便は特に危険!今すぐ受診してほしいサイン

便に血が混ざっている

トイレットペーパーに鮮血が続く

黒い便が出た

便が細くなった

下痢と便秘を繰り返す

腹痛やお腹の張りを伴う

便が急に臭くなった

体重が減ってきた

血便が1回でも出たことがある

ひとつでも当てはまれば、検査を受ける理由として十分です。

最後に:血便は絶対に放置してはいけないサイン

血便は、身体があなたに送る大切なメッセージです。

「きっと痔だろう」
「少し様子を見よう」
「忙しいし、そのうち治るはず」

そう思いたくなる気持ちはよくわかります。

しかし、血便をきっかけに大腸の病気が早期に見つかり、
命が助かった方がたくさんいます。

血便が出たら、まずは大腸カメラ。これが健康を守る唯一の正しい選択です。

札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックでは、専門医が負担の少ない検査を行い、
あなたの腸の状態を正確に診断いたします。

どうか一人で悩まず、まずはご相談ください。
あなたの未来の健康は、今の一歩から守ることができます。

札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックは、札幌市大通駅徒歩30秒の好立地で、鎮静剤使用で苦痛が少ない、専門医による精度の高い大腸カメラ検査を土日も提供し、皆様の健康をサポートしています。

本記事をお読みいただきありがとうございます。何かご不明な点や、お悩みがございましたら、札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックまでお気軽にご相談ください。

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