血便がすぐに治っても大腸癌は否定できません。|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通駅徒歩30秒の内視鏡検査・消化器内科

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血便がすぐに治っても大腸癌は否定できません。

血便がすぐに治っても大腸癌は否定できません。|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通駅徒歩30秒の内視鏡検査・消化器内科

         

2025年7月08日

日々の診療で血便・下血についてご相談いただく機会が多いです。

多くの方が、血便が出た際には『大腸癌かも…』と心配されることでしょう。

そして、それが一時的で自然に治まった場合、『痔だったのかな?きっと大丈夫だろう』と安心されるかもしれません。

しかし、実は血便が治まっても、大腸がんの可能性は決して否定できません。

今回のコラムでは、血便の症状が治まった後も、なぜ大腸がんの可能性を視野に入れ、精密検査を受けるべきなのかについて詳しく解説し、皆様が安心して健康な未来を歩むための情報を提供いたします。 

血便 – 見た目の裏に隠された真実 

血便は、その色や量、形状によって出血源を推測できます。 

鮮血便(真っ赤な血):

トイレットペーパーに付着する程度の少量の鮮血や、便器の水が赤く染まるような鮮やかな血は、主に肛門に近い部位、例えば痔や裂肛、あるいは直腸や下行結腸などの下部大腸からの出血を示唆します。痔は非常に一般的な原因ですが、直腸がんやポリープからの出血と区別がつきにくい場合があるため、自己判断は非常に危険です。 

黒色便(タール便):

真っ黒で粘り気のあるタール状の便は、通常、胃や十二指腸などの上部消化管からの出血を示します。これは、血液が消化酵素と混ざり合い、時間が経過することで酸化して黒く変色するためです。胃潰瘍や十二指腸潰瘍、食道からの出血、胃がんなどが原因として考えられます。 

赤黒い便、粘液混じりの便:

大腸の深部からの出血や、潰瘍性大腸炎のような炎症性疾患、あるいは進行した大腸がんの場合に見られることがあります。 

重要なのは、「目に見える血便がなくても、消化管内で微量の出血が続いている可能性」、あるいは「一時的に出血が止まっているだけである可能性」です。血便が見られた際には、冷静にその特徴を観察し(可能であれば写真を撮るなどして記録し)、自己判断せずに速やかに医療機関を受診することが何よりも大切です。 

なぜ血便が治まっても安心できないのか 

血便が一時的に治まったとしても、それは根本的な原因が解決したわけではありません。

特に、大腸がんの場合、出血は常に起こるわけではなく、一時的であったり、肉眼では確認できないほどの微量な出血であることも多いため、症状が治まっても安心してはいけません。 

大腸がんは、多くの場合、良性のポリープ(腺腫性ポリープ)が時間をかけて悪性化して発生します。このがん化の過程で、ポリープや早期がんは出血を伴わないことがほとんどです。

さらに厄介なことに、大腸がんも初期段階では自覚症状がほとんどありません。症状が現れた時には、すでに病気が進行している可能性が高いのです。

日本において、大腸がんは増加傾向にあり、国立がん研究センターのデータによると、2023年にはがんで亡くなった人のうち、女性では第1位、男性では肺がんに次いで第2位と、主要な死亡原因の一つとなっています。

特に北海道では、大腸がん検診の受診率が全国最下位という現状があり、早期発見・早期治療の重要性は、他地域以上に喫緊の課題と言えるでしょう。 

大腸がんは、比較的治りやすいがんとされており, 早期に発見し、適切な治療を行えば、ほぼ治癒が可能です。しかし、そのためには、症状がなくても定期的に検診を受け、「症状がないから大丈夫」という思い込みを捨てることが不可欠です。 

実際の大腸癌

大腸カメラ検査こそが早期発見の「ゴールドスタンダード」 

一度でも血便が出た場合、最も有効な検査は大腸カメラです。 

大腸カメラ検査は、大腸の粘膜を直接目で見て観察できるため、他の検査では見つけにくい小さな病変も発見できる「ゴールドスタンダード」とされています。 

大腸がん検診として広く行われている便潜血検査は、便に混じった微量の血液を検出することで、大腸がんの可能性を拾い上げるスクリーニング検査として非常に有効です。

しかし、便潜血検査は万能ではありません。出血を伴わない早期のがんや小さなポリープは見逃す可能性があります。そのため、「便潜血陰性=大腸がんではない」は成り立たないことを理解しておく必要があります。 

したがって、便潜血検査で「異常あり」という結果が出た場合、最も重要なことは、必ず大腸カメラによる精密検査を受けることです。これは、単に異常を見つけるだけでなく、その原因を特定し、必要であればその場で治療を行うための不可欠なステップとなります。 

札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックが選ばれる理由 

当院は、患者様が安心して大腸カメラ検査を受けられるよう、様々な工夫と配慮を凝らしています。 

1. 患者様の苦痛を最小限に抑える「無痛内視鏡検査」 

大腸カメラ検査に対して、「苦しいのではないか、痛いのではないか、恥ずかしい」という不安を感じる方が多いことを私たちは深く理解しています。当院では、鎮静剤を使用する事で苦痛の少ない内視鏡を提供しております。

2. アクセスの良さと柔軟な診療体制 

当院は、札幌地下鉄大通駅から徒歩わずか30秒という抜群のアクセスでまた土日も診療を行うことで多くの方がご来院できるような体制を整えております。

3. 検査前の準備の負担軽減 

大腸カメラ検査において、患者様が最も負担に感じる点の一つに、検査前の下剤服用(前処置)が挙げられます。 

院内下剤の服用が可能

当院では、ご希望に応じて検査当日に院内で下剤を服用していただけます。ご自宅で大量の下剤を飲むことに抵抗がある方や、遠方にご自宅がある方に大変好評です。院内で看護師が丁寧にサポートいたしますので、安心して前処置を受けていただけます。 

下剤を飲まない大腸内視鏡検査の導入

当院では、患者様の負担をさらに軽減するため、下剤を直接十二指腸内に注入する「下剤を飲まない大腸内視鏡検査(内視鏡的下剤注入法)」も採用しています(適用条件有)。これにより、従来の大量の下剤を飲む苦痛を大幅に軽減し、より快適に検査を受けていただくことが可能です。 

大腸がんのリスク要因と予防 

大腸がんの発症には、様々な要因が関与しています。

加齢:

大腸がんのリスクは、40歳後半から増加し始め、50歳以上で顕著に高まります。しかし近年は、食生活の欧米化などの影響で、若年層での大腸がんも増加傾向にあります。 

遺伝:

家族に大腸がんやポリープの既往歴がある場合、遺伝的な要因により発症リスクが高まります。 

赤身肉や加工肉の過剰摂取:

大腸がんのリスクを高める要因とされています。特に加工肉には発がん性物質が含まれていることもあります。 

食物繊維不足:

食物繊維は便通を改善し、腸内の有害物質の排出を助けるため、不足するとリスクが高まります。多くの日本人は食物繊維の摂取量が不足していると推定されています。 

喫煙:

喫煙は大腸がんのリスクを高めることが知られています。タバコに含まれる有害物質が腸内に影響を及ぼすためです。 

飲酒:

過度な飲酒も大腸がんのリスクを上げる要因です。

肥満・運動不足:

肥満は大腸がんのリスク要因の一つであり, 定期的な運動は腸の働きを活発にし、肥満の予防にも繋がります。 

当院でのご予約について 

大腸の健康に少しでも不安を感じる方は、ぜひ一度当院にご相談ください。 

当院では、お電話やインターネットで大腸カメラ検査のご予約を承っております。ご都合の良い日時をお選びいただけます。 

便潜血検査で陽性の結果が出た方 

40歳以上の方 

便秘や下痢が続く、便が細くなる、腹部に不快感があるなどの症状がある方 

ご家族に大腸がんやポリープの既往歴がある方 

これらの条件に一つでも当てはまる方は、早期発見・早期治療のためにも、お気軽にご相談ください。

最後に 

血便は、体が発する重要なサインです。

たとえ症状が一時的に治まったとしても、その背後に大腸がんなどの重大な病気が潜んでいる可能性は十分にあります。「早期発見」こそが、大腸がんを克服し、皆様の命を守るための唯一無二の鍵です。

不安な気持ちを一人で抱え込まず、どうぞお気軽に札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックにご相談ください。皆様の健康な毎日を、スタッフ一同、心よりサポートさせていただきます。 

皆様のご来院を心よりお待ちしております。 

  文責:福田遼>

大腸内視鏡検査は札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックがおすすめです!

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