血便・下血|大通り胃腸内科クリニック|札幌市大通りの内視鏡検査・消化器内科

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血便・下血

血便・下血|大通り胃腸内科クリニック|札幌市大通りの内視鏡検査・消化器内科

         

2024年1月11日

血便がでたら 

日常生活において、トイレットペーパーに赤い血がつく、あるいは黒色の便を目の当たりにすると、
ドキッとするものです。これは血便という現象であり、時に重大な疾病のサインである場合もあります。個々の状況は様々ですが、血便はその色や形状からある程度疾患を予測することができます。

血便の主な原因 

血便が見られる主な原因として最も多いのは肛門や直腸に関連した問題、つまり、痔や肛門裂、直腸ポリープといった疾患です。また、潰瘍やガン、炎症なども血便の原因となります。加えて、薬物(特に非ステロイド性抗炎症薬やワーファリンなどの抗凝血薬)による副作用の可能性もあります。その他、肝疾患や血液中の凝固因子の異常も、血便につながるおそれがあります。 

血便の色と病気の関係 

血便は色によって病状を推測することができます。鮮血便(真っ赤な血)は、通常、肛門や直腸、下部大腸からの出血を示し、痔や肛門裂、ポリープ、大腸ガンなどが原因でしょう。一方、赤黒い、タール状の便(黒色便)は、上部消化管(胃や小腸など)の出血を示すことが多いです。胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃ガンなどが考えられます。常に医師の診察を受け、必要な検査を行い、適切な治療を受けることが重要です。 

血便と内視鏡検査 

 内視鏡検査とは、病変を持つ可能性がある体内の組織を直接観察し診断する医療技術の一つです。血便が出た場合、すぐに内視鏡を行うことで原因を特定し、状況によってはその場で止血させる事が可能です。また内視鏡検査による早期発見が生存率を大きく左右します。癌などの悪性疾患の場合、見つけた病変の検体を採取(生検)し、より詳細な検査を行います。 

内視鏡検査の進行方法 

 内視鏡検査は、まず前投薬を内服もしくは注射し、体をリラックスさせ不快感を軽減します。その後、専用の内視鏡を口または肛門から挿入し、照明とカメラを用いて内部を観察します。この際、見つけた異常部位の組織採取も可能です。なお、検査そのものは15分程度の短時間で終了するものの、麻酔使用を希望する場合は麻酔からの回復時間を含めて合計で1~2時間程度を見ておくと良いでしょう。 

大腸カメラに関する情報は下記リンクをご参照ください。 

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内視鏡検査の前後の注意事項 

 内視鏡検査前の注意事項としては、空腹状態で臨むことが必要になります。大腸カメラの場合は上記に加えて大量の下剤を飲む必要があります。食事や水分の摂取にも制限があるので、具体的な指示は医療機関に確認することが重要です。検査後は、軽度ながらも麻酔の影響があるため、復帰後すぐの運転や重労働は避けるべきです。また、検査後は一時的に喉や肛門に違和感を感じることがありますが、通常なら1~2日で軽減します。ただし、検査後に異常な痛みや持続する出血を感じた場合、再度医療機関を受診することが必要です。 

内視鏡検査で発見される疾患 

内視鏡検査は非常に高い精度を持ち、初期段階のがんや出血等を発見でき、治療の早期開始につながります。大腸カメラでは大腸がんや潰瘍性で胃腸炎などの炎症性腸疾患を見つけることができ、胃カメラでは胃がんや胃潰瘍などを見つけることができます。 

大腸がん 

大腸がんはがん細胞が血流を通じて全身に広がりやすいがんの一種です。内視鏡検査では、初期の段階でも異常な組織やポリープ(良性の腫瘍)を見つけられます。早期発見し、早期治療が可能であれば、寿命を延ばすことに繋がります。癌が進行すると、便の形状や量、便秘と下痢が交互に発生、腹痛や腹部膨満感など症状が現れますので、これらの症状がある場合は早めの検診を行うことが推奨されます。 

胃がん 

胃がんは特に日本人に多い病気です。胃がんは早期の段階では全く症状がない事が多いのですが、進行期では、食欲不振や体重減少、吐き気、嘔吐などが見られます。 原因としては食事内容や飲酒、喫煙などの生活習慣が大きく関わっています。体質や遺伝も要因として考えられていますが、見つかっている半数以上の胃がんはヘリコバクター・ピロリ菌の感染によるものです。ですので、ご家族等にピロリ感染者がいる内視鏡未経験の方は、胃カメラ検査を行う事でピロリ菌がいるかどうかをチェックしましょう。ピロリ菌が見つかった場合には早めにピロリ除菌を行いましょう。一度ピロリ菌を除菌してしまえば再感染は稀です。

血便を放置すると何が起きる? 

血便の原因は、痔核や裂肛、大腸がんなど様々なものがあります。しかし血便が一度だけだからと放置してしまうと病期が進行し、手遅れになるケースがあります。重要なのは、血便をただの一過性の現象として無視せず、早期に医療機関を受診することです。 

再発の可能性 

血便が一度だけで終わったとしても、根本的な治療がなされてなければ再発の可能性が高いです。例えば、痔核が原因であれば、ストレスや飲酒、食事の乱れ等により再発する可能性があります。また大腸がんなどのより深刻な疾患の場合でも、症状が一時的に消失する場合もあります。完全に治癒するまでは検査や治療が必要になります。 

進行性の疾患 

血便が出た場合、それが何の病気のサインであるかを正確に把握して早期に治療を行う必要があります。何故なら、血便が病気の進行を示していることもあり、それを放置すると、病状が進行し、治療の成功率が下がる可能性があるからです。例えば、大腸がんは早期に発見・治療することで治癒率が高まりますが、進行すると手術や化学療法さえも難しくなる可能性があります。 

生命の危険 

血便を放置することにより生じる最大のリスクは、生命を脅かす可能性です。特に、血液の量が多い場合や、頻繁に血便が出る場合は、急性の貧血を引き起こす可能性があります。また、血便が大腸がんなどの重篤な疾患のサインであることもあります。放置すればするほど、病状は進行し、最悪の場合、命の危険につながります。早急な医療の受診が絶対に必要となるのです。 

血便が出たらどうすべき? 

血便が出たとき、その便の性状によって原因がある程度予測できます。例えば、上部消化管を経由した血は、胃酸と触れることで便が黒くなります。その一方で、直腸や肛門から出た血液は赤いまま出るケースが多いです。そして、血便の出る量やどちらの血便も見逃すことはできません。ただ専門医は血便の色や出血の仕方によって疾患が予測し、適切な対応をとることができます。自身が血便を経験したとき、ただ怖がるだけではなく、早めに病院に行く事が何よりも重要になります。 

すぐに医療機関に連絡する 

突然大量の血便が出たり、少量でも長い期間にわたって血便が出る場合は、命に関わる疾患の可能性があります。最初にやることとしては、すぐに医療機関に連絡することです。大量に血便が出続ける場合は、119やお近くの救急医療機関に連絡して、専門的な医療介助を受けるべきです。また、一般的な健康状態がどうであるか、出血起きた時の状況を医師に詳しく説明することも重要です。血便が出た際は写真などに残しておくことが良いでしょう。写真だけでも多くの情報が得られます。 

当院では、血便精査のための当日内視鏡検査を行っております。

お電話の際はホームページ下部の電話番号におかけください。

症状の詳細を伝える 

症状の伝え方としては、血便の量や色、それがいつから始まったか、またそれに伴う他の症状(胃痛、吐き気、体重の減少など)があるかどうかを説明してください。また、過去に血便が出たことがあるか、今までに同様の体験をしたことがあるか、普段どのような薬を内服しているかも伝えることが重要です。これらの情報が医師にとって非常に価値あるものとなり、適切な治療法を提供する手助けとなります。 

内視鏡検査の準備 

血便の症状が報告された後、医師は通常、内視鏡検査を勧めます。検査前には詳細な準備作業を行なったり、腸内洗浄を行なったりする必要がありますので、検査の日程は早めに確認し、準備に時間をかけることをお奨めします。内視鏡検査は不快な経験になる可能性もありますが、これにより健康状態を調査し、最善の治療方法を見つけることが可能になります。 

内視鏡検査後のケア 

 内視鏡検査後のケアについて説明します。検査は数十分から数時間で終了しますが、その後のケアも重要となるのです。大腸カメラで大腸ポリープを切除した場合には一週間程度飲酒や激しい運動を控えたほうがいいです。また注意すべきは、処方薬の正しい服用方法、飲食管理、そして検査結果の確認が必要です。 

飲食の管理 

 内視鏡検査後の飲食管理も重要なケアの一部です。内視鏡検査により胃や腸が刺激されるため、検査後はしばらくの間、消化の良い食事を心掛けましょう。特に辛いものやアルコールは控えめにし、ビタミンやミネラルを豊富に含む野菜や果物を摂取するといいでしょう。体調が良好であれば様子を見ながら普通食に戻していきますが、逆に体調が優れない時は無理をせず、消化に良い食事を心がけてください。飲食管理を適切に行うことで、体調管理にも大いに役立つのです。 

検査結果の確認とフォローアップ 

 内視鏡検査のケアとして欠かせないのが、検査結果の確認とフォローアップです。検査結果は医師から説明を受けるとともに、自身でもしっかりと把握しましょう。また、定期的なフォローアップも必要となります。これは、病状の進行状況を確認したり、治療法の見直しを行ったりするためです。特にアフターケアとしては、心身の状態や日常生活の様子を医師に伝え、そのアドバイスに基づいた生活を心掛けることが大切です。

大腸カメラに関する疑問は下記サイトをご参照ください。

 

血便への対策と予防方法 

血便が出た場合、それは消化管から肛門までのどこかで出血している状態です。その原因はさまざまで、痔核や裂肛、大腸ポリープ、大腸癌といった疾患があります。早期に対策を講じ、血便の予防に努めることが大切です。血便の対策と予防には、適切な飲食、適度な運動、定期的な健康診断が重要となります。 

適切な飲食 

適切な飲食は血便の予防につながります。特に、食物繊維が豊富な食べ物の摂取は便秘を防ぎ、便が固くなるのを防ぐことで痔核や裂肛のリスクを減らします。大豆製品や全粒粉のパン、果物、野菜などの食べ物を日常的に摂り入れましょう。また、水分補給も便通を良くするために大切な要素です。 

また、アルコールの摂取や刺激物(香辛料など)の過剰摂取も避けるのがよいでしょう。

 

適度な運動 

便秘を防ぐ手段として、適度な運動が挙げられます。適度な運動は体全体の血行を良くし、消化器系の働きを活性化させる効果があります。特にウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は心臓の機能を高めて全身の血行を促進するので、便秘予防に有効です。 

また、運動不足や長時間の座りっぱなしは痔核の一因となるため、定期的に休憩を取ったり、短時間でも良いので身体を動かすことが大切です。定期的な運動を継続することで、血便の予防につながります。 

定期的な内視鏡検査 

大腸ポリープや大腸癌は、必ずしも症状が出るわけではありません。症状が出る頃には進行しているケースも多く、手遅れになることがあります。そのため、定期的な内視鏡検査を受けることで初期発見につながり、早期治療が可能となります。 

内視鏡検査の他には便潜血検査があります。便潜血検査は大腸癌検診で行う検査ですが、40歳以上の方に推奨されており、早期に大腸癌を見つけるためには重要な機会です。血便がある場合や、以前にポリープの切除を経験された方は、便潜血検査よりも大腸内視鏡検査(大腸カメラ)が推奨されます。 

実際に大腸癌から出血している様子

まとめ:血便を軽視しないで 

異常な体調の変化や体からのSOSは、健康状態を知る重要な指標です。その中でも特に血便は、身体のどこかが異常を訴える大きなシグナルとなります。積極的に診察を受けることで、早期発見・早期治療の実現、病状の進行を防ぐ事が可能となります。そのため、血便を無視せず軽視することなく、適切な医療行為をとることが大切です。 

血便の発見から診断までの流れ 

初めに血便を発見した時、無視したりあわてずに、早急に診療を受けることが重要です。具体的な診察を受ける流れは、まず、主訴を伝えることから始まります。医師に症状や状態を詳細に伝えることで、血便の原因を探る手がかりとなります。その上で、医学的なチェックが行われ、検査の結果次第では、必要に応じて内視鏡検査などを行い、症状の原因を探ります。その結果、痔・肛門や直腸の疾患・消化器疾患など、さまざまな原因が明らかになり、それに応じた治療方針を考えていきます。繰り返しますが血便が発見された際は、すぐに専門医に相談し、適切な診断と治療を受けることが大切です。 

血便発見の重要性 

血便は様々な病気の初期症状となります。痔から大腸がん、消化器系の重篤な疾患まで、多くの病原が存在します。その為、放っておくと症状が悪化し、最悪のケースでは命に関わる事態もあります。しかし、病状を早期に発見して対処することで、重大な病気の発症や悪化を防ぐことが可能です。

自分の健康を守るために 

血便を発見した際には、迅速に医療機関に相談することが重要です。そして、医療機関で診断を受けることで、血便が出てしまう原因を突き止め、早期治療につなげることが可能となります。また、定期的な健康診断を受けることでも、体の異変や早期発見が可能となります。血便を見つけたらすぐに医療機関へ。そして、体調を維持するためには、日々の生活習慣の見直しも忘れてはなりません。規則正しい生活や適度な運動、バランスの取れた食事は自分の体を健康に保つために必要なことです。最後に、健康管理は自分自身で行っていくものです。自分の体を守るために、積極的に健康管理に取り組んでいきましょう。 

当院では大腸ポリープ治療後のサポートもしっかりと行います。
札幌の大通駅周辺で血便がでた方は、大通り胃腸内科クリニックで大腸カメラを!

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