大腸ポリープ切除って安全なの!?|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通りの内視鏡検査・消化器内科

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大腸ポリープ切除って安全なの!?

大腸ポリープ切除って安全なの!?|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通りの内視鏡検査・消化器内科

         

2025年2月14日

『大腸ポリープ切除って安全なの?』

『ポリープ切除後に出血することってどのくらいあるの?』

『ポリープ切除で穴が開くこともあるの?』

今回はそんな疑問にお答えします。

1. 大腸ポリープ切除の安全性

大腸ポリープの切除は、多くの医療機関で安全に行われる治療法です。ただしその稀なリスクについても知っておく必要があります。

1.1. 内視鏡治療に伴う重篤な偶発症

内視鏡治療における重篤な偶発症の発生頻度は、0.3%以下であるため、比較的安全と言えます。偶発症としては、出血や腸の穿孔(せんこう:穴が開くこと)などが考えられますが、多くの場合、適切な処置によって治療可能です。死亡のリスクも極めて低く、0-0.09%と報告されています。

ただし高齢者や持病がある患者様は、リスクが高まることも理解しておくべきでしょう。

2. ポリープの形態による出血の危険性

ポリープの形態が異なると、出血の危険性も変わります。特に大きなポリープや無茎性のもの、平坦な形状のポリープは出血のリスクが高いです。

2.1. ポリープ大きさによるリスク

ポリープの径が5mm以下のものに比べて、10mm以上では2倍の危険率があるとされています。さらに、30mm以上のポリープでは、そのリスクが30倍にも上昇します。したがって、大きいポリープは特に注意しなければなりません。

Ispの15mm大のポリープ

2.2. 形態はIsp、無茎性または平坦、特にLSTで高い

大きさだけでなく、ポリープの形状によっても出血リスクはことなります。Isp(隆起性ポリープ)、無茎性ポリープ、および平坦なポリープは特に出血の危険性が高いです。中でもLST(平坦で広基性のポリープ)は特に注意が必要です。

実際のLSTの写真

3. ポリープ治療後出血における患者様の素因

ポリープ治療後に出血するリスクは、患者様の素因によって影響されます。

3.1. 年齢65歳以上、

年齢が65歳以上の方は、ポリープ治療後に出血するリスクが高まることが知られています。この理由は、一般的に高齢者は血管が脆くなりやすく、治癒力も低下するためです。さらに、年齢を重ねると共に、慢性的な病気や服用薬の影響も出血リスクを増加させる要因となります。

3.2. 心疾患や腎疾患

心疾患や腎疾患を持つ患者様も、ポリープ治療後の出血リスクが高いです。心疾患のある方は血圧の変動が大きく、血管が脆くなりやすいため、出血のリスクが高まります。また、腎疾患を持つ患者様は血液の凝固機能に影響を受けやすく、これが出血の原因になり得ます。

3.3. 抗凝固薬の服用

抗凝固薬を服用している患者様は、ポリープ治療後の出血リスクが特に高まります。抗凝固薬は血液をサラサラにし、血液凝固を抑えるため、出血が止まりにくくなります。したがって、抗凝固薬を服用している患者様には、治療前に薬の調整が必要となります。

4. ポリープ切除後のその他の出血リスク

ポリープを切除した後には、様々なリスクが存在します。特に気をつけなければならないのは、出血リスクです。

4.1. 前処置不良

ポリープ切除の成功には前処置が重要です。しかし、前処置が不良だと、切除後に出血リスクが高まることがあります。特に腸の準備が不十分な場合、視界が悪くなり、切除が難しくなります。また、切除部位に残った糞便や液体が原因で感染症や炎症が発生し、出血を引き起こすこともあります。従って、前処置をしっかりと行うことが大切です。

4.2. 高周波装置のcut mode

ポリープ切除で使用される高周波装置(通電する装置)の設定も出血リスクに関与します。cut modeの選択が適切でないと、出血しやすくなります。特に高周波の出力が強過ぎる場合、組織を過度に損傷させ、出血や感染症のリスクが高まります。

4.3. 通電前の不適切な切除

通電前に不適切な切除を行うことも出血リスクに直結します。特に、切除の際に急ぎすぎたり、局注が不適切な場合、組織の損傷が大きくなり、出血リスクが増します。このため、通電前に慎重かつ十分な準備をすることが必要です。ポリープのサイズや位置に応じた適切な切除方法を選ぶことで、リスクを低減できます。

大腸ポリープとは

5. ポリープ切除に伴う穿孔率

ポリープ切除は一般的な内視鏡手術ですが、穿孔のリスクも伴います。このリスクをできるだけ低減するためには、適切な手技と経験が非常に重要となります。

5.1. 20mm以上のポリープ

20mm以上のポリープを切除する際、穿孔のリスクは高まります。具体的には、穿孔率はおよそ0.2%から2.1%にのぼるという報告があります。この範囲内でのリスクは、手術技術やポリープの特殊性によって異なります。特に大きなポリープの場合は、慎重に操作することが求められます。

一方で、20mm以上のポリープは悪性のリスクも高いため、適切なタイミングで切除することが重要です。無理をせず、入院の上で確実に取り除くことが最善とされています。このため、経験豊富な医師による手術が推奨されます。

5.2. 径30mm 以上では30倍の穿孔率

径が30mm以上になると、穿孔率はさらに高まります。具体的には、20mmのポリープと比べて約30倍の穿孔リスクがあります。このため、30mm以上のポリープ切除は非常に慎重な手技が求められます。手術前には、十分な準備と検討が必要です。

手術後の管理も大切です。経過観察とともに、万が一の事態に備えた対策も検討する必要があります。患者様の安全を第一に考え、細心の注意を払った手術が求められます。

5.3. 表面型と比較して隆起型無茎性で3倍高い

ポリープの形状によっても穿孔率は異なります。表面型と比べて、隆起型無茎性のポリープでは穿孔率が約3倍高くなります。これは、隆起型無茎性ポリープの特徴的な形状が影響を与えているからです。そのため、このタイプのポリープを切除する際には、特別な配慮が必要となります。

まず、形状をしっかりと確認し、最適な切除方法を選択することが重要です。無理に切除しないように注意しながら、慎重に手術を進めることが求められます。正確な評価と適切な手技が、穿孔リスクを低減する鍵です。

また、術後のフォローアップも重要です。患者様の状態を継続的に観察し、万が一の事態に速やかに対応できる体制を整えることが必要です。

6. 札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックの特徴

札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックは、専門医による高品質な治療と最新技術を駆使した内視鏡検査が特徴です。

6.1. 専門医師による治療

専門医師による治療は、札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックの大きな特徴です。当院の医師たちは長年の経験と高い技術を持ち、正確な診断と治療を提供します。初診から治療、さらにその後のフォローアップまで、患者様一人ひとりに合わせた個別の医療プランを設計します。

また、医師たちは最新の医学知識を常にアップデートし、新しい治療法や技術を取り入れています。そのため、患者様はいつでも最良の治療を受けることができます。さらに、コミュニケーションを大切にし、患者様の不安や疑問に丁寧に応えます。

6.2. 最新の内視鏡技術

当院では最新の内視鏡技術を駆使して高精度な診断を行います。新しい機器を導入し、従来の技術よりもさらに詳細な観察を可能にしています。これにより、早期発見が難しい病変も迅速かつ正確に見つけることができるのです。

また、最新の技術を用いることで、検査自体がより快適になっています。患者様への負担を最小限に抑えた内視鏡検査を実現し、安全性も高めています。これにより、リラックスして検査を受けることができます。

6.3. 治療後のアフターフォロー

治療後のアフターフォローも、当院の重要なサービスです。休日でも対応可能な電話サービスを設け、患者様がいつでも相談できる環境を整えています。治療後の不安や質問に迅速に応えます。

医療スタッフが患者様の状態をモニタリングし、必要があれば適切なアドバイスや指示を行います。これにより、安心して回復期を過ごすことができます。また、再診のスケジュール調整や、緊急時の対応も迅速です。

当院で内視鏡検査をご希望の方は以下のリンクからご予約ください

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7. 大腸癌に関する予防策

大腸癌は日本でも多くの人が罹患する癌の一つです。予防策を講じることで、そのリスクを減らすことが可能です。

7.1. 食生活と運動の見直し

適切な食生活と定期的な運動は大腸癌の予防に非常に重要です。特に、食物繊維が豊富な野菜や果物を多く摂ることが推奨されます。これにより、腸内環境が整い、便通が良好になります。また、過剰な加工食品や赤肉の摂取は避けましょう。これらは、癌のリスクを高める要因となるからです。

運動習慣を持つことも大切です。毎日の軽い運動は、腸の働きを活性化させ、便秘を防ぐ効果があります。例えば、ウォーキングや軽いジョギングが推奨されます。適度な運動は、全身の健康にも寄与し、癌予防にも効果的です。

7.2. 定期的な検査の重要性

大腸癌の予防には定期的な検査が不可欠です。特に、50歳以上の方は年に一度の大腸内視鏡検査を受けることが推奨されます。早期に癌を発見することで、治療が容易になり、予後も良好になります。検査を怠らずに行いましょう。

病院での検査だけでなく、自宅で気軽に行える便潜血検査も有効です。簡単な手続きで、初期の癌の兆候を見つけることができます。便の状態を注意深く観察することも重要です。便に血が混じっている場合は、すぐに医師の診察を受けることが望ましいです。

7.3. 早期発見のポイント

早期発見は大腸癌の治療成功率を高めるために非常に重要です。早期の段階で発見された場合、大腸癌の治療法は多岐にわたり、予後も大変良好です。いくつかのポイントについて説明します。

まず、便の変化に注意しましょう。便が細くなったり、血が混じったりする場合、大腸癌の初期症状である可能性があります。また、便秘と下痢を繰り返すことも異常のサインです。このような症状が続く場合は、早めに医師の診察を受けてください。

次に、不規則な腹痛や下腹部の痛みも注意すべき症状です。これらの症状は他の病気と区別が難しいため、定期的な健康チェックが重要です。異常を感じたら、すぐに専門医の診察を受けることをお勧めします。

8. 穿孔(せんこう)を来した場合の対応

穿孔が発生した場合には速やかに適切な対応を取ることが求められます。穿孔は内臓や消化管の壁が破れ、内容物が漏れ出す状態を指します。

8.1. 内視鏡で速やかに縫縮。入院の上保存的な加療

穿孔が疑われる場合、内視鏡を使用して速やかに確認し、可能であれば縫縮を行います。内視鏡での縫縮が成功すれば、入院の上、保存的な加療を受けることとなります。これには抗生物質の投与や点滴による栄養補給などが含まれます。適切な管理を行うことで、感染のリスクを抑え、回復を促進することが期待できるのです。

8.2. 完全縫縮が不可能であれば手術

内視鏡での縫縮が困難な場合や、穿孔が広範囲に及んでいる場合には手術が必要です。手術による穿孔部の修復には高度な技術が求められます。手術後は、長期間の入院とリハビリが必要となることがあります。

手術後の管理も極めて重要です。感染症のリスクを最小限に抑えるため、適切な抗生物質の投与と傷口のケアが必要です。術後の経過観察を継続し、合併症の予防に努めます。

<文責:福田遼>

大腸内視鏡検査は札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックがおすすめです!

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