大腸がんが増える理由とは?背景にある日本の変化|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通駅徒歩30秒の内視鏡検査・消化器内科

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大腸がんが増える理由とは?背景にある日本の変化

大腸がんが増える理由とは?背景にある日本の変化|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通駅徒歩30秒の内視鏡検査・消化器内科

         

2025年9月23日

こんにちは!札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック事務長の高橋です!

「最近、大腸がんが増えているって聞くけど、なぜだろう?」そう感じてこの記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。食生活の変化や健康への意識が高まる一方で、なぜか大腸がんの罹患率は増加傾向にあります。この疑問を抱えているあなたに、この記事はきっと役立つはずです。

この記事では、大腸がんが増加している具体的な理由を、最新の医学的知見や統計データに基づいて分かりやすく解説します。食生活の欧米化、運動不足、遺伝的要因など、様々な側面からその原因を掘り下げます。この記事を読むことで、大腸がんのリスク要因を理解し、今日から始められる予防策を見つけることができます。

このコラムは、特に「最近お腹の調子が気になる方」「ご家族に大腸がんの既往がある方」「健康診断で便潜血検査が陽性だった方」、そして「大腸がんの正しい知識を身につけ、予防に努めたい方」に読んでいただきたいです。ぜひ最後まで読み進めて、ご自身の健康を見つめ直すきっかけにしてください!

大腸がんが増える理由とは?その背景にある日本の変化

なぜ今、日本で大腸がんが増え続けているのでしょうか。それは、単一の原因ではなく、複数の要因が複雑に絡み合っているからです。特に、私たちの生活習慣の変化が大きく影響していると考えられています。近年、がんの罹患数は全体的に増加傾向にありますが、大腸がんはその中でも特に顕著な増加を見せています。

食生活の欧米化が大腸がんを増加させている

日本の伝統的な食事は、魚介類や野菜、豆類を中心とした健康的なものでしたが、戦後、特に高度経済成長期を経て、食文化は大きく変わりました。ファストフードや加工食品が普及し、動物性脂肪や肉類の摂取量が増加する一方で、食物繊維の摂取量は減少しています。

動物性脂肪を多く摂ると、腸内で胆汁酸が大量に分泌され、これが二次胆汁酸という発がん物質に変化します。この発がん物質が長期間にわたって大腸の粘膜に触れることで、がん発生のリスクが高まると言われています。また、肉類、特に加工肉には、発がん性物質が含まれていることが指摘されています。

動物性脂肪と大腸がんの関係性

私が以前、栄養士の方から聞いた話ですが、日本人の大腸の長さは欧米人と比較して長い傾向にあるそうです。そのため、動物性脂肪が多い食事を摂ると、便が腸内に留まる時間が長くなり、発がん物質が大腸の粘膜に触れる機会が増えてしまうと聞きました。これはまさに、食生活の欧米化が日本人の大腸がんを増加させている具体的なメカニズムの一つです。

運動不足と肥満が引き起こす大腸がんのリスク

現代社会では、デスクワークの増加や自動車の普及により、日々の運動量が減っています。運動不足は、腸の働きを鈍らせ、便が腸内に停滞する時間を長くする原因となります。便が滞留することで、発がん物質が粘膜に接触する時間も長くなり、大腸がんのリスクを高めてしまいます。

さらに、運動不足は肥満にもつながります。肥満、特に内臓脂肪の蓄積は、糖尿病や高血圧などの生活習慣病だけでなく、大腸がんのリスクを上げることも分かっています。肥満の方は、そうでない方に比べて、大腸がんの発症リスクが1.5倍から2倍近く高まると言われています。適度な運動は、腸の動きを活発にするだけでなく、肥満を解消し、大腸がんの予防に繋がるのです。

大腸がん予防のための運動習慣

私の知人で、普段からあまり運動をしない人がいました。健康診断で大腸がんのリスクを指摘されてから、毎日のウォーキングを始めました。すると、便通が改善されただけでなく、体重も減り、以前よりも体が軽くなったと喜んでいました。これは、運動が腸内環境を改善し、結果的に大腸がんのリスクを低減する良い例だと思います。

高齢化社会と大腸がんの関係

日本は世界でも類を見ないほどの高齢化が進んでいます。大腸がんは、年齢を重ねるごとに発症リスクが高まるがんです。これは、加齢とともに細胞の遺伝子に傷がつきやすくなり、がん細胞が発生する可能性が高まるためです。

国立がん研究センターの統計によると、大腸がんの罹患率は40代から増加し始め、50代以降で急激に上昇します。これは、長年の生活習慣の蓄積や、細胞の老化が影響していると考えられます。大腸がんの早期発見には、40歳を過ぎたら定期的な大腸内視鏡検査を受けることが非常に重要です。

大腸がんのその他の原因と予防方法

大腸がんには、生活習慣以外の要因も深く関わっています。これらのリスク要因を理解することで、より効果的な予防策を立てることができます。

遺伝的要因と大腸がん

大腸がんの多くは、生活習慣や加齢が原因で発生しますが、一部には遺伝的な要因が関与しているものもあります。全体の約5%は遺伝性の大腸がんとされており、代表的なものに「家族性大腸腺腫症」や「リンチ症候群」があります。

「家族性大腸腺腫症」は、若い年齢で大腸に多数のポリープが発生し、放置するとほぼ100%がん化する遺伝性の病気です。また、「リンチ症候群」は、遺伝子の修復機能に異常があり、一般的な大腸がんよりも若年で発症しやすい特徴があります。血縁者に大腸がんの既往がある場合は、ご自身もリスクが高い可能性があります。

喫煙と飲酒は大腸がんのリスクを高める

喫煙は、肺がんだけでなく、すべてのがんのリスクを高めることが分かっています。タバコに含まれる発がん性物質が、大腸の粘膜を刺激し、がん細胞の発生を促します。また、過度な飲酒も大腸がんのリスクを高めます。アルコールは、代謝の過程でアセトアルデヒドという発がん性物質を生成し、これが大腸がんの原因となる可能性があります。

大腸がんの予防と早期発見のための具体的な対策

大腸がんの罹患数が増加している一方で、早期に発見できれば、ほとんどの場合で完治が可能です。そのため、予防策を講じるとともに、定期的な検査を受けることが非常に重要です。

  • 食生活の改善: 動物性脂肪や赤肉、加工肉の摂取を控え、食物繊維が豊富な野菜、果物、豆類を積極的に摂りましょう。
  • 適度な運動: 毎日30分程度のウォーキングやジョギングを心がけ、腸の動きを活発にしましょう。
  • 禁煙と節酒: 喫煙はすぐにやめ、飲酒は適量を守るようにしましょう。
  • 定期的な大腸内視鏡検査: 40歳を過ぎたら、便潜血検査や大腸内視鏡検査を定期的に受けることが最も効果的な予防策です。

まとめ

本記事では、大腸がんが増え続けている理由として、食生活の欧米化、運動不足、高齢化、そして遺伝的要因について解説しました。これらの原因は複雑に絡み合っていますが、生活習慣を見直すことや、遺伝的リスクを把握することで、予防できる可能性は十分にあります。

大腸がんは、早期発見・早期治療が非常に重要です。初期段階では自覚症状がほとんどないため、定期的な検査が欠かせません。当クリニックでは、患者様の負担を減らすため、鎮静剤を使用した苦痛の少ない内視鏡検査や、土日も検査が可能な体制を整えています。ご自身の健康を守るために、ぜひ一歩踏み出してください。

本記事をお読みいただきありがとうございます。何かご不明な点や、お悩みがございましたら、札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックまでお気軽にご相談ください。

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