眠れない日があるとしたら・・・|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通駅徒歩30秒の内視鏡検査・消化器内科

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眠れない日があるとしたら・・・

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2025年8月26日

こんにちは!札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック事務長の高橋です!
日頃から「どうも寝つきが悪い」「朝スッキリ起きられない」といった睡眠の悩みはありませんか?

また、同時に「最近お腹の調子が悪いな…」と感じることはないでしょうか。
実は、睡眠と大腸の健康は、私たちが思っている以上に密接に関係しています。

「睡眠と大腸に一体どんな関係があるの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では、質の良い睡眠が大腸に与える良い影響、そして健康な大腸が質の良い睡眠に繋がるメカニズムについて、科学的な知見を交えて詳しく解説します。


この記事を読むことで、睡眠と大腸の関係性、そしてそれぞれの健康を保つための具体的な方法がわかります。「よく眠りたいけれど、なかなか寝付けない…」「最近、便秘や下痢を繰り返している…」そんなお悩みを抱える方は、ぜひ最後まで読んでみてください!


睡眠と大腸の深いつながり:科学で解明される「脳腸相関」

私たちの脳と腸は、「脳腸相関」と呼ばれる神経ネットワークで繋がっており、互いに影響し合っています。このネットワークには、自律神経やホルモン、そして大腸内に生息する数多くの腸内細菌が深く関わっています。
私自身、以前に仕事のプレッシャーで寝不足が続いた時期がありました。

すると、不思議と同時にお腹の調子が悪くなり、下痢と便秘を繰り返すようになったのです。この経験から、ストレスや睡眠不足が、いかに直接的に大腸の働きに影響するかを身をもって感じました。

腸内細菌が睡眠の質に与える影響

大腸に住む腸内細菌は、単に食べたものを消化するだけでなく、私たちの心身の健康に重要な役割を果たしています。特に、睡眠に関わるメラトニンというホルモンの生成に深く関与していることが明らかになっています。

1. 睡眠ホルモン「メラトニン」と腸の関係性

メラトニンは、私たちが夜になると眠気を誘い、睡眠・覚醒のリズムを整える役割を持つ「睡眠ホルモン」です。このメラトニンは、幸せホルモンとして知られるセロトニンから作られます。

そして、このセロトニンの原料となるのが必須アミノ酸の一種であるトリプトファンです。
トリプトファンは、腸内細菌によって分解・合成されることでセロトニンとなり、最終的にメラトニンが生成されます。

つまり、腸内細菌のバランスが乱れてしまうと、メラトニンの生成がスムーズに行われず、その結果、睡眠の質が低下してしまうのです。

2. 腸内環境を整える「腸活」が睡眠にもたらすメリット

健康な腸内環境は、良質な睡眠にとって欠かせません。

バランスの取れた腸内細菌は、メラトニンの生成を促し、深い睡眠をサポートします。腸内細菌叢が整うことによるメリットは次のとおりです。
入眠時間の短縮: 腸内環境が良好だと、体内時計が正常に機能し、寝つきが良くなります。
睡眠中の目覚めが減少: 腸内細菌が作り出す短鎖脂肪酸は、脳に作用して深いノンレム睡眠を増やし、夜中に何度も目が覚めることを防ぎます。
疲労回復の促進: 腸内環境が整うことで、栄養素の吸収が良くなり、睡眠中の体の修復や疲労回復が効率的に行われます。
自律神経の安定: 腸内細菌のバランスが整うと、ストレスへの耐性が高まり、自律神経のバランスが安定します。これは質の良い睡眠に直結します。

睡眠不足が大腸に与える悪影響

「睡眠不足」が続くと、大腸にもさまざまな悪影響が現れます。

睡眠不足は、体の免疫力を低下させるだけでなく、腸内細菌のバランスを崩す原因にもなります。

1. 自律神経の乱れと大腸の働き

睡眠不足は、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスを崩してしまいます。大腸の動きは自律神経によってコントロールされているため、このバランスが乱れると、便秘や下痢といった便通異常を引き起こしやすくなります。
実際に、多忙な生活で睡眠時間が削られると、急にお腹がゴロゴロしたり、お腹の調子が悪くなったりする方は少なくありません。これは、睡眠不足によって腸の動きを調整する自律神経が乱れているためです。

2. 大腸のバリア機能の低下と炎症

睡眠不足は、大腸の粘膜にあるバリア機能を低下させ、炎症を引き起こす可能性があります。この炎症は、腹痛や不快感といった不調の原因となり、さらなる睡眠の質の低下を招くという悪循環を生み出すことがあります。

質の良い睡眠と大腸の健康を両立させるためのヒント

健康な大腸と良い睡眠を同時に手に入れるためには、日々の生活習慣を見直すことが最も効果的です。
発酵食品を積極的に摂る: 腸内細菌のバランスを整えるために、ヨーグルト、納豆、味噌、キムチといった発酵食品を毎日少しずつ食事に取り入れましょう。
食物繊維を十分に摂取する: 腸内細菌のエサとなる食物繊維を豊富に含む野菜、きのこ、海藻、果物などを意識して食べましょう。特に水溶性食物繊維は、腸内で発酵して短鎖脂肪酸を作り出すので、睡眠にも良い影響を与えます。
規則正しい生活を心がける: 毎日同じ時間に起床・就寝することで、体内時計が整い、大腸の働きも安定します。特に朝起きてすぐに太陽の光を浴びることは、体内時計のリセットに非常に効果的です。
適度な運動を取り入れる: 軽いウォーキングやストレッチは、腸の蠕動運動を促進し、便秘の予防にも繋がります。また、適度な運動は良質な睡眠にも効果的です。
これらの習慣は、日々の生活の中で少しずつ取り入れることが大切です。一度にすべてを変えるのではなく、できることから始めてみましょう。

まとめ

睡眠と大腸の健康は、お互いに深く関連し合っています。質の良い睡眠は健康な大腸を育み、健康な大腸は質の良い睡眠をサポートします。
もし、生活習慣の改善を試みても便通や睡眠の悩みが解消されない場合は、何か別の原因が隠れている可能性も考えられます。その際は、専門の医療機関に相談し、ご自身の腸の状態を一度調べてみることをおすすめします。
本記事をお読みいただきありがとうございます。何かご不明な点や、お悩みがございましたら、札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックまでお気軽にご相談ください。

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