牛乳で大腸癌予防?カルシウムの効果を解説!|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通りの内視鏡検査・消化器内科

〒060-0042 北海道札幌市中央区大通西3丁目 せんばビル4階

代表電話:011-242-7311検査結果説明専用電話:070-1212-9072

WEB予約 事前WEB問診
下層メインビジュアル

牛乳で大腸癌予防?カルシウムの効果を解説!

牛乳で大腸癌予防?カルシウムの効果を解説!|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通りの内視鏡検査・消化器内科

         

2025年2月15日

『牛乳が身体にいいってホントですか?』

『一日どのくらい牛乳を飲めばいいですか?』

『牛乳を飲むと下痢をするのですが、ほかにいい食品はありますか?』

そんな疑問にお答えします。

1. 牛乳が持つ大腸癌予防効果とは

牛乳には豊富な栄養素が含まれており、その中でも特に注目されるのがカルシウムです。

1.1. カルシウムと大腸癌予防

カルシウムを1日300mg以上意識的に摂取した群では、大腸癌のリスクが低減することが示されています(https://www.nature.com/articles/s41467-024-55219-5)。この結果は、特にカルシウムが腸内環境を整え、癌細胞の成長を抑制する働きを持つためと考えられています。またカルシウムは胆汁酸の消化管への暴露を軽減させるという報告があります。

1.2. 過量摂取の必要性はなさそう

2006年に米国で行われた研究によると、1日1000mgのカルシウム補給を7年間続けても、大腸癌のリスクに有意な差がない結果が報告されていますhttps://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa055222。比較した対象群が普段からある程度カルシウムを摂取しているといった事もあり、過量に摂取しても予防効果を上げるわけではないと考察されております。また逆に、過剰な摂取は他の健康問題を引き起こす可能性があるため、適正な量を心がけることが重要です。

1.3. コップ一杯の牛乳でカルシウムは200mg前後

牛乳はコップ一杯で約200mgのカルシウムを含んでいます。そのため、普段の食事に加え、コップ一杯の牛乳を飲むだけで、カルシウムの300mgの摂取を満たすことができます。牛乳を飲む習慣を持つことで、日常的に十分なカルシウムを摂取することが可能になるでしょう。

1.4. 厚生労働省が推奨している成人のカルシウム摂取量は600-800mg

日本の厚生労働省は、成人に対して1日当たり600-800mgのカルシウムを摂取することを推奨しています。この範囲は、大腸癌の予防効果を期待するためにも十分な量と言えるでしょう。日常的に牛乳や乳製品を取り入れることで、推奨量を簡単に達成することができます。特に、バランスの取れた食事を心がけることで、不足することなく健康を維持することが可能です。

2. 牛乳以外のカルシウム食品

もちろん牛乳以外にもカルシウムを多く含む食品があります。

2.1. 非乳製品からカルシウム摂取する方法

非乳製品からカルシウムを摂取する方法も多くあります。まず、魚介類を挙げると、干しえびやいわしの缶詰などが手軽にカルシウムを補給できる食品です。また、ひじきやわかめなどの海藻類もカルシウムの供給源です。これらの食品を日々の食事に取り入れることで、無理なくカルシウムを摂取できます。

次に、大豆製品も非常に有効です。特に豆腐や納豆は、カルシウムを豊富に含みます。また、アーモンドやごまといったナッツ類や種子類も、カルシウムを多く含むため、軽いスナックとして取り入れるのも良いでしょう。簡単にカルシウムを補える点で人気があります。

さらに、ビタミンDを含む食品も忘れず取りましょう。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けるため、魚やきのこ類などを取り入れることをお勧めします。バランス良く様々な食品を摂取することで、健康な骨を維持することができます。この方法で非乳製品からのカルシウム摂取を実現できるでしょう。

3. 牛乳と乳糖不耐症

日本人には乳糖不耐症が多く、お腹を下す関係で牛乳でカルシウムをとれない方も多いと思います。

3.1. 乳糖不耐症とは

乳糖不耐症は、乳糖を十分に分解できないために引き起こされる消化不良の一つです。乳糖は牛乳やその他の乳製品に含まれる糖の一種です。日本人の多くは、乳糖を分解するために必要な酵素であるラクターゼが不足しているため、これをうまく消化できません。その結果、腹痛や下痢、ガスが溜まるなどの症状が現れます。

乳糖不耐症は遺伝的要因や加齢、その他の消化器疾患により発症することが多いです。特にアジアやアフリカの方々に多く見られる傾向があります。

3.2. 牛乳をのんで下痢をしてしまう方への対応

牛乳を飲んで下痢をしてしまう方は、まず自己診断を避け、医師に相談することが重要です。医師の診断に基づき、乳糖不耐症かどうかを確認します。診断が確定すれば、日常生活でいくつかの対応策を実行することができます。

一つ目は、乳糖を含まないか少ない製品を選ぶことです。ローファットミルクやアーモンドミルクなどが選択肢に入ります。また、サプリメントとして乳糖分解酵素を摂取することで、牛乳の消化を助けることができます。

二つ目の方法は、乳製品を少量ずつ試して体調を観察することです。体が受け入れられる量を見つけてから徐々に増やすことで、消化不良を防ぐことができます。これらの方法を活用し、乳糖不耐症でも適切な栄養を摂取することが可能です。

3.3. 牛乳以外の乳製品と乳糖

乳糖不耐症の方でも楽しめる乳製品はたくさんあります。例えば、ヨーグルトやチーズは乳糖が発酵によって分解されているため、消化しやすくなっています。特に無糖ヨーグルトや熟成チーズは乳糖が少ないです。

また、乳糖を取り除いたラクトースフリーミルクも市販されており、これを利用することで牛乳の栄養を取り入れることができます。アーモンドミルクやオーツミルクなどの代替乳も人気です。

乳糖不耐症の方は、自分に合った製品を選びながら、無理なく乳製品を楽しむことができます。適切な選択をすることで、栄養バランスを保ちながら健康的な生活を送ることが大切です。

4. 大腸癌予防と生活習慣

大腸癌は、カルシウム摂取の他にも生活習慣を見直すことで予防可能な病気です。

4.1. 禁煙、節酒、運動

禁煙は、大腸癌のリスクを減らす大切な習慣です。たばこは多くの癌の原因であり、禁煙することで、大腸癌のリスクも軽減できます。次に、節酒です。アルコールの摂取も、大腸癌との関連があるため、飲酒量を控えることが推奨されます。適度な運動も大切です。運動は、体を健康に保ち、免疫力を高めます。週に30分程度の運動を習慣にすると良いでしょう。運動不足は、大腸癌のリスクを高めるとされているからです。

4.2. 赤身肉・加工肉を避ける

赤身肉や加工肉の摂取は、大腸癌のリスクを高める要因とされています。特に毎日の食事で多量に摂取することは、避けるべきです。代わりに、魚や豆類を積極的に取り入れると良いでしょう。週に2回以上、魚を食べることが推奨されています。また、加工肉には保存料や添加物が多く含まれているため、健康に悪影響を及ぼすリスクがあることも忘れてはいけません。バランスの良い食事が大腸癌の予防につながります。

4.3. 食物繊維をとる

食物繊維は、大腸の健康を保つために非常に重要です。野菜、果物、穀物などに多く含まれており、日々の食事で積極的に摂取することが推奨されます。食物繊維は、腸内環境を整え、便通を良くする働きがあります。これが、大腸癌の予防に繋がるのです。特に、全粒穀物や豆類などの食物繊維が豊富な食品を選ぶと良いでしょう。食物繊維の摂取量を増やすことで、大腸の健康を守り、癌のリスクを軽減します。

5. その他の大腸癌リスク

大腸癌のリスク要因には、食生活や運動習慣以外にもさまざまなものがあります。

5.1. 加齢

加齢は、大腸癌リスクの一つです。年を重ねると、体の細胞にも老化が進みます。このプロセスにより、細胞が正常に働かなくなり、大腸癌にかかりやすくなるのです。これに伴い、加齢が進むほど大腸癌の発症リスクが高くなると言われています。特に50歳を過ぎると、そのリスクが顕著になります。

定期的な健康診断を受け、異常を早期に発見することが大切です。また、食生活の改善や適度な運動もリスク軽減に役立つでしょう。生活習慣の見直しが、健康寿命を延ばす鍵となるのです。

5.2. 家族歴

家族歴があると、大腸癌のリスクが高まります。特に、直系の親族に大腸癌の方がいる場合、そのリスクはさらに高くなります。遺伝的な要因が関与しやすいため、家族の病歴を把握することが大切です。

自分がどのようなリスクにさらされているのかを知るために、家族との情報共有が必要です。そして、適切な時期に医療機関を受診し、予防策を取ることが求められます。家族歴がある人は特に注意が必要ですので、積極的に健康管理を行ってください。

5.3. 肥満

肥満は、大腸癌のリスクを高める要因の一つです。体脂肪が多いと、腸内のホルモンバランスが崩れやすくなり、それが大腸癌の発生に繋がります。特に、内臓脂肪が多いと、そのリスクはさらに高まります。日頃の食生活や運動習慣が大切です。

定期的な運動を取り入れ、バランスの取れた食事を心がけることで、肥満のリスクを回避します。そして、適正体重を維持することで、健康な腸を保つことができます。生活習慣に注意を払い、健康を守りましょう。

6. 牛乳の他の健康効果

牛乳は、カルシウムやタンパク質だけでなく、ビタミンやミネラルも豊富に含まれているのです。

6.1. 牛乳と骨密度の関係

牛乳にはカルシウムが多く含まれています。このカルシウムは、骨の健康を保つために重要な栄養素です。特に成長期の子供や骨粗鬆症のリスクが高い高齢者にとって、毎日牛乳を飲むことは骨密度を維持するために不可欠です。

また、牛乳にはビタミンDも含まれており、このビタミンDはカルシウムの吸収を助ける役割があります。

さらに、カルシウムとビタミンDが一緒に摂取されることで、骨の強化が促進されるのです。したがって、牛乳を飲むことは骨の健康維持に効果的でしょう。

6.2. ビタミンDと免疫力向上

牛乳にはビタミンDが含まれており、これが免疫力の向上に役立つことが知られています。ビタミンDは、体内での免疫反応を調整し、感染症を予防する働きがあるのです。

特に秋や冬の季節には、日照時間が短くなり、ビタミンDの摂取が不十分になることが多いです。

そのため、牛乳を飲むことで不足しがちなビタミンDを補い、免疫力を高めることができます。これにより、風邪やインフルエンザの予防にも役立つでしょう。

6.3. 便秘解消における牛乳の効果

牛乳にはラクトースという糖類が含まれており、このラクトースが腸内で善玉菌のエサとなり、腸内環境を整えるのです。善玉菌が増えることで、腸の動きが活発になり、便秘が解消されやすくなります。

また、牛乳には水分も多く含まれているため、水分補給にも効果的です。

水分不足が原因で起こる便秘を予防するためにも、牛乳を飲むことは効果的です。これらの効果を活かして、毎日の食生活に牛乳を取り入れてみてはどうでしょうか。

7. 大腸カメラ検査の重要性

大腸カメラ検査は、健康管理の一環として非常に重要です。特に大腸癌の早期発見に役立つからです。この検査では、大腸の内側を丁寧に観察することができます。

7.1. 大腸癌早期発見のための検査

大腸癌の早期発見には、大腸カメラ検査が欠かせません。この検査を受けることで、大腸の内側を直接観察し、癌の初期段階を発見できるのです。特に、家族に大腸癌の方がいる場合は、早めの検査が推奨されます。早期に発見できれば、治療の選択肢が広がり、成功率も高くなります。そのため、少しの異常でも感じたら、医師に相談して検査を受けることが重要です。

7.2. 大腸ポリープ切除により大腸癌予防

大腸ポリープが見つかった場合、早めの切除が大腸癌の予防に有効です。ポリープは放置すると、癌になる可能性があるからです。医師によるポリープの発見と即時の対処は、大腸癌のリスクを大幅に減少させます。実際に、ポリープの切除によって、健康状態が改善した例も多く報告されています。また、切除手術は比較的簡単で、回復も早いです。ポリープを早期に発見し、適切に対処することが大切です。

7.3. ポリープ切除により大腸癌死亡率を53%減少

大腸ポリープの切除は、大腸癌による死亡率を大幅に減少させる効果があります。具体的には、53%の減少が報告されております。ポリープが癌化する前に取り除くことで、この驚異的な効果が得られるのです。実際、定期的に検査を受けてポリープを切除した人々の間では、癌が未然に防がれた例が多く報告されています。このように、早期発見と迅速な対応が、命を救う鍵なのです。出し惜しまずに、定期的な検査と治療を受けることが、健康維持に欠かせません。

8. 札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックの特徴

札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックは、内視鏡検査専門の施設として、患者様の健康を第一に考えます。高精度の機器を揃えており、経験豊富な医師が診療を行います。

8.1. 大腸専門の内視鏡クリニック

当院では、大腸専門の内視鏡検査を行っています。専門的な技術と知識を持った医師が、大腸の状態を詳細に診断します。これにより、早期の病変発見が可能となり、治療の選択肢が広がります。検査前後には、丁寧で分かりやすい説明を行い、患者様の理解と納得を促します。細かな点まで配慮したサービスを提供し、安心して検査に臨むことができます。

8.2. 鎮静剤を使用した大腸カメラ

多くの方が不安を感じる大腸カメラの検査に、当院では鎮静剤を使用します。鎮静剤の使用により、検査中の痛みや不快感を最小限に抑えることができます。リラックスした状態で検査を受けることができ、ストレスを軽減します。専門の医師が、適切な量の鎮静剤を調整し、安全な検査環境を提供します。安心して受診できるよう、細心の注意を払っています。

8.3. 水・木・土・日検査可能

当院では、他院での検査が手薄な水曜日・木曜日・土曜日・日曜日にも検査を行っています。他院ではすぐに検査予約ができない場合でも迅速に対応致します。これにより、無理なく検査を受けられ、健康管理がしやすくなります。

<文責:福田遼>

大腸内視鏡検査は札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックがおすすめです!

・関連記事

TOP