今年の漢字「熊」から考える、静かに進む大腸の病気と検査の大切さ|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通駅徒歩30秒の内視鏡検査・消化器内科

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今年の漢字「熊」から考える、静かに進む大腸の病気と検査の大切さ

今年の漢字「熊」から考える、静かに進む大腸の病気と検査の大切さ|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通駅徒歩30秒の内視鏡検査・消化器内科

         

2025年12月15日

こんにちは!札幌駅大腸カメラ便潜血クリニック栄養士の田中です!

毎年話題になる「今年の漢字」。今年選ばれた一文字は 「熊」 でした。

全国各地で相次いだ熊の出没。山奥ではなく、住宅地や通学路、駅の近くにまで現れ、私たちの生活圏に静かに入り込んできたニュースを覚えている方も多いのではないでしょうか。

熊が本当に恐ろしいのは、その大きさや力だけではありません。音もなく近づき、気づいたときにはすでに距離が縮まっている。この「異変に気づきにくい静かさ」こそが、熊の最大の脅威です。

そして実はこの特徴は、大腸の病気、特に大腸がんや大腸ポリープと驚くほどよく似ています。

大腸の病気は、初期にはほとんど自覚症状がありません。痛みも違和感もないまま進行し、「元気だから大丈夫」「忙しいから後でいい」そう思っている間に、静かに、確実に進んでいきます。

健康診断で指摘される便潜血陽性も、実は“もうすでに近くまで迫っているかもしれない”という重要なサインのひとつです。

それでも多くの方が、「痔かもしれない」「症状がないから様子見で」と、検査を後回しにしてしまう現実があります。

この記事では、
✔ なぜ大腸の病気は気づかれにくいのか
✔ 便潜血陽性を放置してはいけない理由
✔ 40代以降に大腸カメラ検査が欠かせない本当の理由

を、医療現場の視点からわかりやすくお伝えします。

“気づいたときには近くにいた”――
そんな後悔をしないために。ぜひ、最後までご覧ください。

大腸の病気は「自覚症状がないまま進む」

大腸がんや大腸ポリープが怖い最大の理由は、「ほとんど自覚症状がないまま進行する」という点にあります。

初期の段階では、
・お腹の痛みはない
・便秘や下痢も一時的で、日常生活に支障はない
・食欲もあり、体重も大きく変わらない

このように、普段通りの生活ができてしまうケースがほとんどです。

そのため多くの方が、「体調は悪くないし大丈夫」「忙しいから、検査はまた今度でいい」「症状が出てから考えよう」と判断してしまいます。

しかし、これは大腸の病気において最も危険な考え方です。

大腸がんやポリープは、腸の内側で静かに、ゆっくりと大きくなる病気です。痛みを感じにくい臓器であるため、ある程度進行するまで体は警告を出してくれません。

実際、医療現場では「まったく症状がなかった」「健康診断で初めて指摘された」という方から、進行した大腸がんが見つかるケースも決して珍しくありません。

熊に例えるなら、「姿が見えてから逃げればいい」と思っている状態と同じです。

熊は、こちらが気づく前からすでに近づいています。物音もなく、気配も少ないまま距離を詰め、「見えた」と思った瞬間には、もう逃げ場がない距離にいることもあります。

大腸の病気も同様で、症状が出たとき=病気がかなり進んでいるサインであることが少なくありません。

だからこそ重要なのが、「症状がないうちに調べる」「元気な今こそ検査を受ける」という考え方です。

大腸カメラ検査は、症状が出る前の小さなポリープや、早期のがんを見つけるための検査です。
違和感を感じてからではなく、何も感じていない段階で受けることにこそ、大きな意味があります。「まだ大丈夫」ではなく、「何もない今だからこそ確認する」。それが、大腸の病気から身を守る、最も確実な方法なのです。

40代から急激に上がる大腸リスク

大腸がんは、年齢とともに発症リスクが高まる病気ですが、特に40代を境に、そのリスクがはっきりと上昇することが知られています。若い頃と同じ生活をしているつもりでも、体の内側では確実に変化が起きています。

まず一つは、腸の動き(蠕動運動)の低下です。
加齢とともに腸を動かす筋力や神経の働きが弱まり、便が腸内に長く滞留しやすくなります。この状態が続くと、腸内で有害物質が発生しやすくなり、粘膜へのダメージが蓄積されていきます。

次に、腸内細菌バランスの変化です。
40代以降は善玉菌が減少し、悪玉菌が増えやすくなる傾向があります。腸内環境の乱れは、慢性的な炎症や粘膜の異常を引き起こし、がんやポリープの発生リスクを高める要因となります。

さらに現代人に多いのが、
・脂質や糖質の多い食生活
・外食や加工食品の増加
・野菜や食物繊維の不足

といった食習慣です。これらは腸内環境を悪化させるだけでなく、便秘や腸内停滞を招き、発がんリスクを押し上げます。加えて、飲酒や喫煙習慣も無視できません。アルコールやタバコに含まれる有害物質は、腸の粘膜を直接刺激し、長期的に大腸がんのリスクを高めることが知られています。

こうした複数の要因が、40代・50代という時期に一気に重なってくるのです。

しかし、この年代にはもう一つ大きな特徴があります。それは、最も検査から遠ざかりやすい世代であるということです。仕事が忙しく、責任も重い。家庭では、子どもや親のことを優先し、自分のことは後回し。
「病院に行く時間がない」「検査は面倒そう」「症状がないから、今は大丈夫だろう」

こうした理由から、健康診断の結果を見返すことすら後回しになりがちです。

その結果、静かに進んでいた病気が、ある日突然見つかるというケースが、40代・50代で多く起こります。

症状が出てから受診した時には、「もっと早く検査していれば…」と振り返ることになるケースも少なくありません。だからこそ、この年代で必要なのは、「不調を感じてから動く」ではなく、「不調を感じる前に確認する」という意識です。

40代・50代は、大腸がんが“突然始まる年代”ではありません。気づかれないまま、静かに進んでいた結果が表に出やすくなる年代なのです。

その事実を知ることが、将来の自分と家族を守る第一歩になります。

便潜血陽性は“はっきりした警告サイン”

健康診断で指摘される 便潜血陽性。これは、腸からの明確な警告です。
医学的な考え方は非常にシンプルで、便潜血陽性 = 大腸カメラ検査が必要というルールがあります。
便潜血陽性の原因には、
・大腸ポリープ
・大腸がん
・痔
・大腸炎
などがありますが、ポリープやがんは大腸カメラでしか確実に診断できません。
「痔があるから」「症状がないから」という理由で放置することは、熊出没注意の看板を無視して山に入る行為と同じです。

数字が示す「放置してはいけない現実」

便潜血陽性の方が実際に大腸カメラ検査を受けた場合、一般的に次のような結果が報告されています。
・約5〜10%に大腸がん
・約30〜40%に大腸ポリープ
つまり、2人に1人以上が何らかの異常を指摘されるということです。
これは決して低い確率ではありません。特に大腸ポリープは見つけたその場で切除することで、将来の大腸がんを予防できる病変です。放置するメリットは、医学的に一切ありません。

年末は腸にとって最も負担がかかる時期

クリスマスから年末年始にかけては、フライドチキンやピザなど脂質の多い食事・甘いものやアルコール摂取増加・生活リズムの乱れが一気に重なります。
その結果、
・便秘が悪化する
・下痢と便秘を繰り返す
・お腹の張りが続く
といった腸トラブルが起こりやすくなります。これらを「年末だから仕方ない」と片付けてしまう方は少なくありません。しかし実はこの時期こそ、腸の異常が表面化しやすいタイミングなのです。

内視鏡クリニックは1月が最も混む

意外に知られていませんが、内視鏡クリニックは1月が一年で最も混雑する時期です。
「年明けは落ち着いてから受けよう」と思われがちですが、実際の医療現場では真逆の現象が起きています。

その理由は、非常に明確です。

まず多いのが、年末年始に体調を崩した方です。忘年会や外食の増加、飲酒、生活リズムの乱れによって、
・腹痛
・便秘や下痢
・血便や違和感
といった症状が出現し、年明けと同時に受診を希望される方が一気に増えます。

次に、健康診断の結果を年明けに見返す方。忙しい年末は結果を見るだけで精一杯で、「年が明けたら対応しよう」と後回しにされがちです。特に便潜血陽性の再検査は、年明けに予約を入れようとする方が非常に多くなります。

さらに、「新年のうちに検査を済ませて、安心した一年をスタートしたい」という心理も、1月の予約集中を後押しします。

これらの理由から、1月は多くの方が一斉に検査予約を入れる時期となり、結果として、
・希望した日に検査が取れない
・予約が数週間先まで埋まってしまう
・仕事や家庭の予定と合わず、検査を断念してしまう

といった状況が、毎年のように起こっています。

本来、検査が必要だとわかっているにもかかわらず、「予約が取れないから、もう少し先でいいか」とさらに先延ばしになってしまうケースも少なくありません。

しかし、大腸の病気は予約が取れない間も、静かに進行します
混雑を理由に検査が遅れることは、決して病気にとって“待ってもらえる理由”にはなりません。

だからこそ、比較的予約が取りやすい12月〜クリスマス前後は“知る人ぞ知る穴場の時期”です。
混雑する1月を避け、落ち着いた環境で検査を受けることは、時間的にも精神的にも大きなメリットがあります。

「そのうち」ではなく、「今、動けるタイミングで」。

年末を安心して迎え、新しい年を不安なくスタートするためにも、早めの検査を検討する価値は十分にあります。

【ここから重要】早めの検査予約は分院で

今月3日に新規開院した分院「札幌駅大腸カメラ便潜血クリニック」では、現在、比較的スムーズに予約をお取りいただけます。「本院で予約が取れない」「年内に検査を終えたい」「できるだけ早く安心したい」そんな方に、強くおすすめできる選択肢です。
新規開院と聞くと不安に感じるかもしれませんが、
・使用する内視鏡機器
・検査体制
・医師の技術・経験
・安全管理・衛生管理
はいずれも 本院と同じクオリティ。「空いているから簡易的」ということは一切ありません。
質を落とさず、待たずに受けられる大腸カメラ検査です。

検査を先延ばしにする理由は、もうありません
便潜血陽性を指摘された方。40代以上で、一度も大腸カメラを受けたことがない方。
「怖い」「忙しい」「そのうち」そう思っている間にも、病気は静かに進みます。
熊と同じです。見えないから安全なのではなく、見えないからこそ危険なのです。

まとめ:今年の不安は、今年のうちに

今年の漢字「熊」が私たちに教えてくれたのは、「警戒を怠らないことの大切さ」です。
大腸カメラ検査は、怖い検査ではありません。
未来の自分を守るための、最も確実で合理的な行動です。
便潜血陽性を指摘された方は、必ず大腸カメラ検査を受けてください。
年明けの混雑を待つ必要はありません。予約が取りやすい今、本院と同じクオリティで検査が受けられる
札幌駅大腸カメラ便潜血クリニックを、ぜひご活用ください。
「何もなかった」という安心を、今年のうちに。
それが、新しい年を迎えるための最良の準備です。

本記事をお読みいただきありがとうございます。何かご不明な点やお悩みがございましたら、
札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックならびに札幌駅大腸カメラ便潜血クリニックまでお気軽にご相談ください。

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