2025年10月17日

こんにちは!札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック事務長の高橋です!
寒い季節になると、誰もが一度は「インフルエンザにかかったらどうしよう」と不安に感じるのではないでしょうか。
特に近年は、新型コロナウイルスとの区別も難しく、正しい知識を持って予防・対処することが非常に重要になっています。
札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックでは、皆様が安心して健康な日々を送れるよう、消化器内科の専門的な知見も含めた健康情報の発信を心がけています。
この記事では、インフルエンザの基礎知識から、感染を防ぐための具体的な予防策、そして万が一感染した場合の正しい対処法までを徹底的に解説します。この記事を読むことで、インフルエンザの流行期に必要となる予防と治療の最新情報が手に入ります。
特に、小さなお子様がいるご家族、ご高齢の方と同居されている方、そして日頃から健康管理を意識している方は、ぜひ最後まで読んでみてください!
目次
- インフルエンザとは?普通のかぜとの決定的な違い
- インフルエンザウイルスの種類と感染経路
- インフルエンザと普通のかぜ:症状の明確な違い
- 「これってインフルエンザ?」急激な症状と重症化リスク
- 典型的なインフルエンザの初期症状
- インフルエンザの重症化サイン
- 発症48時間以内の重要性
- インフルエンザの検査方法と、最適な検査を受けるタイミング
- 抗インフルエンザ薬の効果
- インフルエンザから身を守る!今日から実践できる効果的な予防策
- 最も重要!インフルエンザワクチン接種の必要性と効果
- 日常で徹底すべきインフルエンザの感染予防対策
- 万が一インフルエンザに感染したら?家庭内での感染拡大を防ぐ方法
- インフルエンザ患者を看護する際の注意点と「咳エチケット」
- 十分な水分補給と休養がインフルエンザの回復を早める
- まとめ
インフルエンザとは?普通のかぜとの決定的な違い
インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる急性呼吸器感染症です。一般的な「かぜ症候群」とは分けて考えられるべき病気であり、重症化しやすい特性を持っています。インフルエンザの正確な知識を持つことが、効果的な予防と早期治療の第一歩になります。
インフルエンザウイルスの種類と感染経路
インフルエンザウイルスには主にA型、B型、C型の3種類が存在し、ヒトの季節性インフルエンザの流行は主にA型とB型によって引き起こされます。インフルエンザの主な感染経路は、感染者の咳やくしゃみで飛び散る「飛沫感染」と、ウイルスが付着した手で口や鼻を触ることによる「接触感染」です。例えば、感染者が咳をした際、その飛沫が約2メートル飛散し、周囲の人の粘膜に付着することでインフルエンザが感染します。
インフルエンザと普通のかぜ:症状の明確な違い
普通のかぜが、喉の痛みや鼻水など局所的な症状から徐々に始まるのに対し、インフルエンザは突然38℃以上の高熱、頭痛、関節痛、全身の倦怠感といった全身症状が急激に現れることが特徴です。インフルエンザに感染すると、発熱は通常3日から5日間続き、約1週間で治癒に向かいます。高熱による脱水症状を防ぐためには、意識的な水分補給が非常に重要になります。
「これってインフルエンザ?」急激な症状と重症化リスク
インフルエンザは、単なるつらい症状で終わらない可能性を秘めています。特に体力のない方や免疫力が低下している方にとって、インフルエンザは肺炎や脳症などの合併症を引き起こし、命に関わる重篤な病態に進行するリスクがあるのです。
典型的なインフルエンザの初期症状
インフルエンザの典型的な初期症状は、非常に強い全身症状です。例えば、朝は元気だった人が、お昼頃から急に悪寒を感じ、あっという間に高熱(38℃~39℃以上)に達するケースが多く見られます。さらに、体中の関節や筋肉が痛み、体を起こすことも困難なほどの強い倦怠感に襲われるのがインフルエンザの特徴です。消化器系の症状として、小児では嘔吐や下痢を伴うことも成人よりも多いことが分かっています。
インフルエンザの重症化サイン
インフルエンザに感染した際、ごく稀に重症化のサインが現れることがあります。
重症化しやすいのは、乳幼児、高齢者、妊婦、そして糖尿病や心臓病などの基礎疾患を持っている方です。札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックの患者様の中にも、基礎疾患をお持ちの方は多くいらっしゃいます。
もしインフルエンザの症状が出た場合、特に以下のサインが見られたら、すぐに医療機関(内科や小児科)を受診してください。
けいれんしたり、呼びかけに反応しない意識障害の症状がある。
呼吸が速い、または息切れがある、唇が紫色になっている(チアノーゼ)。
水分が全く取れず、半日以上おしっこが出ていない脱水症状が疑われる。
症状が長引いて、さらに悪化してきた。
発症48時間以内の重要性
インフルエンザの治療では、抗インフルエンザウイルス薬を適切に使用することが回復への鍵となります。しかし、その薬の効果を最大限に引き出すためには、受診と服用開始のタイミングが極めて重要です。
インフルエンザの検査方法と、最適な検査を受けるタイミング
インフルエンザの診断は、綿棒で鼻や喉の粘液を採取し、ウイルスの抗原を検出する迅速診断キットで行われるのが一般的です。しかし、発熱から12時間未満ではウイルス量が少なく、検査結果が「偽陰性」、つまり感染しているのに陰性となることがあります。札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックの医師は、発熱後12時間以上経過してから検査を受けることを推奨しています。インフルエンザが疑われる症状が出たら、まずは安静にし、適切な検査タイミングで医療機関を受診しましょう。
抗インフルエンザ薬の効果
インフルエンザの治療に用いられる抗インフルエンザウイルス薬(タミフル、リレンザなど)は、発症から48時間以内に服用を開始することで、その効果が発揮されます。この48時間ルールを守ることで、発熱期間は通常1日から2日間短縮され、鼻や喉からのウイルス排出量も減少します。医師の指示に従って正しく服用することが大切です。
(ライターの実体験風エピソード) 以前、インフルエンザにかかった際、私は発熱から半日ほど様子を見てしまい、結局受診できたのが発症から30時間近く経ってからでした。高熱と関節の痛みに耐えながら病院に行き、抗インフルエンザ薬を処方されましたが、もしもっと早く、発熱後12時間〜24時間の間に受診できていれば、つらい高熱期間がもっと短くなったのではないかと後悔しました。インフルエンザは時間との勝負だと、身をもって体験した出来事です。
インフルエンザから身を守る!今日から実践できる効果的な予防策
インフルエンザはかかる前の予防が何よりも大切です。ワクチン接種に加え、日々の生活習慣を見直すことが、インフルエンザウイルスの侵入を防ぐ最も確実な方法です。
最も重要!インフルエンザワクチン接種の必要性と効果
インフルエンザワクチンは、感染後の発症リスクを低減させる効果と、万が一発症した場合の重症化、特に肺炎などの合併症を予防する効果が報告されています。ワクチン接種は、インフルエンザが流行する前の12月上旬頃までに完了しておくことが推奨されます。特に、高齢者や持病を持つ方は、ワクチン接種を最優先の予防策として検討する必要があります。ワクチン接種は、自分自身だけでなく、周囲へのインフルエンザ感染拡大を防ぐことにも繋がる、社会的なメリットも大きい行為です。
日常で徹底すべきインフルエンザの感染予防対策
インフルエンザの流行期には、日常的な感染対策の徹底が不可欠です。
徹底した手洗いと手指消毒:インフルエンザウイルスは接触感染するため、帰宅時、調理の前後、食事の前、トイレの後には、必ず石鹸と流水で20秒以上かけて手を洗いましょう。流水で洗えない場合は、アルコール製剤による手指消毒もインフルエンザウイルスには有効です。
適切な湿度の保持:空気が乾燥すると、気道粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。加湿器などを使用し、室内の湿度を50%から60%に保つことが効果的です。
十分な休養と栄養摂取:体の抵抗力(免疫力)を高めるためには、十分な睡眠とバランスの取れた食事が日頃から重要です。札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックが専門とする消化器の健康は、免疫力とも深く関わっています。日頃から腸内環境を整えることもインフルエンザ予防に繋がります。
人混みや繁華街への外出を控える:インフルエンザが流行している時期には、特に体調が優れない方や高リスク群の方は、人混みへの外出を控えましょう。やむを得ず外出する際は、不織布製マスクを着用することが防御策の一つです。
万が一インフルエンザに感染したら?家庭内での感染拡大を防ぐ方法
インフルエンザと診断された場合、自身の回復に努めると同時に、同居する家族や周囲への感染拡大を防ぐ責任があります。適切な対応で、インフルエンザの流行を食い止めましょう。
インフルエンザ患者を看護する際の注意点と「咳エチケット」
インフルエンザ患者は、感染力が強い発症直後から発病後3日程度まで、可能な限り個室で療養することが望ましいです。看護する家族は、患者の飛沫や接触によるインフルエンザ感染を防ぐために、こまめに手を洗うこと、共用部分(ドアノブ、テーブルなど)を定期的に消毒することが大切です。また、感染者には必ずマスクを着用してもらい、咳やくしゃみをするときは、マスクがない場合でもティッシュや腕の内側で口と鼻を覆う「咳エチケット」を徹底してください。
十分な水分補給と休養がインフルエンザの回復を早める
インフルエンザで高熱が出ると、発汗により脱水症状を起こしやすくなります。脱水症状は回復を遅らせる原因にもなるため、水やお茶、スープなどの水分をこまめに摂取することが非常に重要です。また、抗インフルエンザ薬を服用していても、熱が下がったからといってすぐに活動を再開せず、仕事や学校は休み、医師の指示に従って十分な睡眠と休養を取るべきです。無理をせず安静にすることが、インフルエンザからの確実な回復への道となります。
まとめ
インフルエンザは、毎年のように流行する身近な感染症ですが、その症状は普通のかぜとは異なり、重症化のリスクを伴います。
インフルエンザを予防するためには、流行前のワクチン接種、そして手洗い、湿度管理、十分な休養といった日常的な対策の徹底が非常に重要です。
万が一インフルエンザに感染した場合は、「発症から48時間以内」に医療機関を受診し、医師の指示に従って安静にすることが早期回復の鍵となります。
札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックは、消化器内科として皆様の健康を体の内側からサポートしています。健康な胃腸は免疫力の維持にも繋がります。
体調面で不安がある方はもちろん、インフルエンザの流行に備えて健康管理を強化したい方も、ぜひお気軽にご相談ください。
本記事をお読みいただきありがとうございます。何かご不明な点や、お悩みがございましたら、札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックまでお気軽にご相談ください。