2026年2月27日

こんにちは!札幌駅大腸カメラ便潜血クリニック栄養士の田中です!
インフルエンザB型の流行シーズン、特に冬から春にかけての端境期には、多くの患者様が「熱が下がった後の体調不良」に悩まされます。その中でも特に相談が多いのが、長引く下痢や腹痛といった消化器症状です。
「インフルエンザは呼吸器の病気だから、お腹の不調はたまたまだろう」
「そのうち治るはず」
そう自分に言い聞かせ、市販の整腸剤で茶を濁してはいませんか?
実は、その「長引く違和感」には、単なるウイルスの後遺症ではない、深刻な病気が隠れていることがあります。
本記事ではインフルエンザB型後にお腹の症状が続く原因を徹底的に深掘りし、なぜ今「大腸カメラ検査」を検討すべきなのか、その医学的根拠とメリットを詳しく解説します。
ぜひ、最後までご覧下さい。
目次
1.なぜインフルエンザB型は「お腹」に来るのか?
インフルエンザウイルスにはA型、B型、C型等がありますが、私たちが特に警戒すべきはA型とB型です。A型が爆発的な流行や高熱を特徴とする一方で、B型はしばしば「消化器症状」を伴うことで知られています。
■ 消化器症状が起こるメカニズム
なぜ、喉や肺で増殖するはずのウイルスがお腹に影響を及ぼすのでしょうか。そこには複数の要因が絡み合っています。
全身の炎症反応(サイトカインストームの小規模版)
ウイルスと戦うために体内で放出される「サイトカイン」という物質が、血液を介して腸管の粘膜に影響を与えます。これにより、腸の動き(蠕動運動)が過剰になったり、水分吸収が阻害されたりして下痢が起こります。
腸管の自律神経バランスの乱れ
高熱や身体的ストレスは、自律神経(交感神経・副交感神経)を激しく揺さぶります。腸は「第二の脳」と呼ばれるほど神経が密集しているため、この乱れがダイレクトに便通異常として現れます。
腸粘膜のバリア機能低下
ウイルス感染そのものが、腸内の免疫バランスを崩し、一時的に「リーキーガット(腸漏れ)」に近い状態を引き起こすことがあります。
薬剤による二次的な影響
インフルエンザ治療で使われる解熱鎮痛剤(NSAIDs)は、胃だけでなく大腸の粘膜にも負担をかけます。また、合併症予防で処方された抗菌薬が、善玉菌を死滅させてしまうことも一因です。
通常、これらの症状は熱が下がって数日から1週間程度で収束します。
しかし、2週間、3週間と続く場合は、もはや「インフルエンザのせい」だけでは片付けられない事態と言えます。
2.「治らない下痢・腹痛」の裏に潜む5つの正体
インフルエンザという嵐が去った後、荒れ果てた腸内で何が起きているのか。考えられる主な疾患を解説します。
① 感染後過敏性腸症候群(PI-IBS)
近年、注目されているのが「感染後過敏性腸症候群(Post-Infectious IBS)」です。
食中毒やウイルス性胃腸炎、そしてインフルエンザなどの感染症をきっかけに、腸の機能が正常に戻らなくなる状態を指します。
メカニズム: 感染によって腸の粘膜に微細な炎症が残り、粘膜の神経が過敏になります。その結果、少しの食事やストレスで激しい腹痛や下痢を引き起こすようになります。
特徴: 検査をしても「炎症の跡」が見えにくいことが多く、精神的なものと片付けられがちですが、実際には腸の細胞レベルでの変化が原因です。
② 腸内細菌叢の崩壊(ディスバイオーシス)
私たちの腸内には100兆個もの細菌が住んでいますが、インフルエンザによる高熱、食生活の乱れ、薬剤の使用によって、このバランスが劇的に崩れることがあります。
症状: 悪玉菌が優位になることで、異常発酵によるガス(お腹の張り)、水っぽい軟便、不快な腹鳴が続きます。
注意点: 単なる「便秘・下痢」と侮ってはいけません。近年の研究では、腸内環境の悪化が全身の免疫力を下げ、さらなる感染症やアレルギーを引き起こすリスクが指摘されています。
③ 薬剤性腸炎の残存
インフルエンザ期間中に服用したロキソニンなどの解熱鎮痛薬や、抗生物質。これらが原因で「大腸粘膜に傷がついている」ケースです。
NSAIDs潰瘍: 鎮痛薬の副作用で大腸に潰瘍ができることがあります。
偽膜性腸炎: 抗菌薬によって特定の悪玉菌(クロストリジウム・ディフィシルなど)が異常増殖し、激しい下痢や血便を引き起こします。
④ 炎症性腸疾患(UC・クローン病)の顕在化
これが最も注意すべきケースの一つです。「潰瘍性大腸炎(UC)」や「クローン病」といった難病に指定されている炎症性腸疾患は、何らかの感染症(インフルエンザ等)をスイッチにして発症することがあります。
なぜ起こるのか: もともと体質的にそれらの素因を持っていた方が、ウイルス感染による免疫の暴走をきっかけに、自分の腸を攻撃し始めてしまうのです。
サイン: 粘液が混じった便、血便、夜間にも続く下痢、微熱が続く場合は、一刻も早い専門医の受診が必要です。
⑤隠れていた大腸ポリープ・大腸がん
「インフルエンザのせいで下痢になった」のではなく、「インフルエンザをきっかけに、元々あった病気の症状が表面化した」というパターンです。
大腸がんの盲点: 大腸がんは初期には自覚症状がほとんどありません。しかし、腫瘍が大きくなると腸管が狭くなり、そこを便が無理やり通ろうとすることで下痢や細い便が生じます。
偶然の発見: インフルエンザで腸の動きが変化したことで、たまたまポリープからの出血や、がんによる通過障害が「症状」として現れることがあります。これを「ただの風邪の後遺症」と見逃すか、「念のため検査する」か。これが生死を分ける分岐点になります。

3.「放置NG」な症状チェックリスト
以下の項目に一つでも当てはまるなら、もはや様子を見るフェーズではありません。
期間:インフルエンザ完治後、2週間以上お腹の調子が戻らない
便の性質:便に血が混じる(鮮血だけでなく、黒っぽい場合も含む)
便の形状:粘液(ゼリー状のもの)が便に付着している
随伴症状:体重が急激に減った、貧血のようなふらつきがある
腹痛:排便後もスッキリせず、食後に必ずお腹が痛む
年齢・背景:40歳以上である、血縁者に大腸がん・ポリープ既往者がいる
4.大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)が必要な理由
「たかが下痢で大腸カメラなんて……」と思うかもしれません。しかし、大腸カメラは現代医学において「最強の予防・診断ツール」です。
■ 理由1:粘膜を直接「見る」ことができる
CT検査やエコー検査、検便(便潜血検査)では、腸の表面にある細かい炎症や、数ミリの小さなポリープを見逃す可能性があります。大腸カメラは、医師が肉眼で高精細な映像を確認するため、診断の正確性が圧倒的です。
■ 理由2:その場で「治療・組織採取」ができる
検査中にポリープが見つかった場合、その場で切除することが可能です(日帰り手術)。
また、炎症がある場合は組織の一部を採取(生検)し、それが「単なる感染の残り」なのか「潰瘍性大腸炎」なのかを確定診断できます。
■ 理由3:大腸がんは「予防できる」がんである
大腸がんの多くは、良性のポリープが時間をかけてがん化することで発生します。
つまり、インフルエンザ後の不調をきっかけに検査を受け、ポリープのうちに切除してしまえば、将来の大腸がんを未然に防げるのです。これを「ピンチをチャンスに変える」と言わずして何と言うでしょうか。
5.「検査は怖い・痛い」という誤解を解く
多くの方が大腸カメラを敬遠する理由は、「痛そう」「苦しそう」「恥ずかしい」というイメージです。
しかし、最新の医療現場ではこれらのハードルは極めて低くなっています。
「痛み」への対策: 現在は、鎮静剤(静脈麻酔*を使用して、半分眠ったようなリラックス状態で検査を受けるのが主流です。「気づいたら終わっていた」という感想を持つ患者様がほとんどです。
「恥ずかしさ」への配慮: 専用の検査着やパンツを着用し、露出は最小限に抑えられます。プライバシーに配慮した個室完備のクリニックも増えています。
「下剤」の進化: かつては2リットルの不味い下剤を飲むのが苦行でしたが、現在は量が少ないタイプや、飲みやすい味(スポーツドリンクのような味)のものが開発されています。
6.早期受診がもたらす「究極のメリット」
もし、あなたの下痢の原因が「重大な病気」だった場合、早期発見のメリットは計り知れません。
治療の選択肢が広がる:
早期の大腸がんであれば、お腹を切らずに内視鏡だけで完治できます。しかし、放置して進行してしまえば、開腹手術、人工肛門(ストーマ)、抗がん剤治療が必要になります。
経済的・時間的コストの削減:
数時間の検査で済むのか、数ヶ月の入院が必要になるのか。その差は人生において巨大なインパクトを与えます。
「安心」という心の薬:
「もしかして、悪い病気かも……」と不安を抱えながら過ごす毎日は、それ自体が免疫力を下げます。検査を受けて「異常なし」と分かる、あるいは「原因が特定され治療が始まる」ことで、精神的な解放感が得られます。

7.まとめ:あなたの「直感」は正しい
インフルエンザB型は、私たちの身体、特に腸に大きなダメージを残すことがあります。
しかし、その不調を「ただの後遺症」として放置していいのか、それとも「身体からのSOS」として受け取るのか。その選択が、数年後のあなたの健康状態を決定づけます。
「熱は下がった。でも、まだ何かがおかしい」その直感は、往々にして正しいものです。
まずは分院「札幌駅大腸カメラ便潜血クリニック」でご相談を。
もし今、この記事を読みながら自分のお腹の状態に不安を感じているなら、「分院でWEB予約する」ことから始めてみませんか?
※本院「札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック」とお間違えのないよう、ご注意下さい。
当院では、患者様の不安に寄り添い、以下のような体制で検査を行っております。
苦痛を抑えた内視鏡システム: 最新の細径スコープと鎮静剤による、身体に優しい検査。
徹底したカウンセリング: 検査前の不安、下剤の飲み方、費用のことなど、専門スタッフが丁寧にお答えします。
迅速な診断: 検査後、その日のうちに画像を見ながら医師が分かりやすく結果をご説明します。
「あの時、検査を受けておいて良かった」
そう思える日が来るように。私たちはあなたの健康を全力でサポートいたします。
Web予約は24時間受付中、お電話でのご相談も承っております。 まずは一度、お気軽にお問い合わせください。
本記事をお読みいただきありがとうございます。何かご不明な点や、お悩みがございましたら、札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニックならびに札幌駅大腸カメラ便潜血クリニックまでお気軽にご相談ください



