BUN(尿素窒素)が高い!それって胃の病気かも?|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通りの内視鏡検査・消化器内科

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BUN(尿素窒素)が高い!それって胃の病気かも?

BUN(尿素窒素)が高い!それって胃の病気かも?|札幌大通胃と大腸の内視鏡クリニック|札幌市大通りの内視鏡検査・消化器内科

         

2024年8月04日

BUN(血中尿素窒素)が高いという結果が出た場合、それは単なる一時的な現象かもしれませんが、胃の病気が関与している可能性もあります。

BUN値には私たちの体のさまざまな健康状態が反映されるため、その見極めが重要です。

この記事では、「BUNが高い」とは何か、そして「上部消化管出血」や「貧血」との関係、さらには内視鏡検査や治療方法、予防策までを詳しく解説します。

1. BUNが高いとは何か

BUN(血中尿素窒素)が高いということは、体内で窒素代謝がうまくいっていない状況を指しています。よくみられる原因は腎臓の機能低下や脱水症状、上部消化管出血(胃潰瘍など)が考えられますので、早期発見と適切な対策が重要になります。

1.1. BUNの基本的な定義と役割

BUNは「血中尿素窒素」の略で、体内の窒素代謝の状態を反映する指標です。具体的には、たんぱく質の代謝過程で生成された尿素の窒素量を指します。尿素は、肝臓でアンモニアを解毒する過程で生成されます。そして、腎臓を通じて尿として排出されるのです。その為、脱水や腎機能低下で血中に多く残る場合があります。

1.2. BUNの正常値と異常値

BUNの正常値は、年齢や性別によって多少異なりますが、通常は約7~20mg/dLとされています。この範囲内であれば、特に問題はないとされています。しかし、数値がこれを超える場合、何らかの異常があるかもしれません。

たとえば、BUNが高い場合は腎臓の機能低下が考えられます。さらに、脱水症状や高たんぱく質な食事、消化管出血が原因であることもあります。このような状況では、通常の生活を見直し、十分な水分補給や食事のバランスをとることが求められます。そして、医師に相談して具体的な対策を受けることが大切です。

逆に、BUNが低い場合も異常とされることがあります。低たんぱく質の食事や肝臓の機能低下が原因となりえます。いずれにしても、定期的な検査でBUNの数値を確認し、異常があれば専門的な診断を受けることが重要です。これにより、早期の治療や予防が可能となります。

1.3. BUNが高い場合の健康への影響

BUNが高い状態が続くと、腎臓に大きな負担がかかることになります。これは、腎臓のろ過機能が低下していることを意味します。その結果、尿の量が減り、体内に老廃物が蓄積されやすくなります。これが慢性腎臓病の初期症状である場合も少なくありません。

加えて、脱水症状が酷くなると、体の中の水分バランスが崩れます。これにより、血圧の上昇や心臓の負担が増大し、全身の健康に悪影響が現れます。そして、頻繁に疲れやすくなるなどの日常生活にも支障をきたすことがあります。

また、消化管出血をきたしている場合は貧血や血便を伴う場合があります。

医師の診断とともに、適切な治療や生活習慣の改善が不可欠です。例えば、十分な水分補給やバランスの良い食事が求められます。これにより、BUNの数値の安定化を図ることができ、健康を維持することが可能となるでしょう。

2. 上部消化管出血とBUNの関連性

上部消化管出血は、胃や食道などの消化管の上部から発生する出血を指します。このような出血があると、血中のBUN(血中尿素窒素)が上昇することがあります。この現象は、出血した血液が消化され、尿素となり血中に吸収されるからです。

2.1. 上部消化管出血の主な原因

上部消化管出血の主な原因は、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、食道静脈瘤などが挙げられます。特に、胃潰瘍と十二指腸潰瘍は、ピロリ菌感染や薬剤の影響でなりやすく、出血を引き起こすことが多いです。また、アルコールの多飲や肝臓病により食道静脈瘤が形成される場合もあり、これが破裂すると大量の出血をもたらします。さらに、消化管の炎症や癌などの悪性腫瘍によるものもあり、治療には注意が必要です。適切な診断と治療が早期回復には欠かせません。

2.2. BUN上昇と上部消化管出血のメカニズム

上部消化管出血が発生すると、出血した血液が消化管を通過して小腸で分解されます。この過程で、血液中のヘモグロビンが分解され尿素が生成されます。生成された尿素は、血液中に吸収され、BUNの値が上昇します。また、腸内の細菌が血液成分を分解することもBUNの増加に寄与します。

2.3. 上部消化管出血の症状と識別方法

上部消化管出血の主な症状には、吐血や黒色便があります。吐血は直接的な血液の吐出を指し、鮮血やコーヒーかす状のものが見られることが多いです。また、黒色便は消化された血液が便として排出される場合に見られます。さらに、貧血や疲労感、めまいなどの全身症状もあります。識別方法としては、内視鏡検査が一般的です。これにより、出血部位や原因を特定することができます。また、血液検査では、BUNとヘモグロビンの値の変動を確認することが重要です。これらの検査と症状の組み合わせで、上部消化管出血の診断を確実に行います。

実際の胃潰瘍の写真

3. 内視鏡検査(胃カメラ)による精密検査

内視鏡検査、特に胃カメラ検査は胃や食道の状態を詳しく観察するために行われます。この検査では、細長いカメラを通して内部の画像を確認することができます。早期の異常を発見することで、その後の治療が効果的に進むようになります。特に胃がんや食道がんの早期発見には欠かせない検査です。検査の前には適切な準備が必要で、少しの不快感を伴いますが、健康維持のためには重要です。

3.1. 胃カメラ検査の実施方法と目的

胃カメラ検査は、口から細長いカメラを挿入して、胃や食道を詳細に観察する手法です。これにより、内部の粘膜の状態や異常箇所を直接確認できます。検査の目的は主に、胃や食道のがんを早期に発見することや、炎症や潰瘍の診断、出血の有無の確認です。また、ポリープや腫瘍などの異常も見つけることができます。

検査中に発見された異常箇所は、その場で生体組織を採取して病理検査に回すこともあります。これにより、具体的な診断が可能になります。

3.2. 内視鏡検査で発見される疾患

内視鏡検査、特に胃カメラ検査では、さまざまな疾患を発見することができます。主な疾患には、胃がん、食道がん、十二指腸潰瘍、胃潰瘍などがあります。これらの疾患は早期に発見することで、治療の成功率を高めることができます。

さらに、胃のポリープや炎症性疾患、例えば、胃炎や食道炎なども検査で発見されます。これらの疾患も、早期に適切な治療を受けることで、症状の進行を防ぐことができるのです。

一方で、検査により出血や異常な粘膜変化も見つかるため、これらも注意深く観察することが重要です。内視鏡検査は、精密な観察が可能なため、異常を早期に見つけ、適切な治療を受けるための重要な手段となります。

3.3. 胃カメラ検査前の準備と注意点

胃カメラ検査を受ける前には、いくつかの準備と注意点を守る必要があります。まず、検査前日の夜から絶食を守りましょう。食物が胃に残っていると、検査の精度が低下するためです。水分摂取についても制限がありますので、医師の指示に従います。

また、検査当日は麻酔を使用するため、車の運転を控えることが求められます。麻酔の影響で判断力が一時的に低下するため、安全を考慮しての対応です。さらに、検査後もしばらくは安静に過ごすことが重要です。

薬を服用している場合や過去にアレルギー反応を起こしたことがある場合は、必ず事前に医師に伝えてください。これにより、適切な対応が可能となります。最終的に、検査の前には医師からの説明をしっかり聞き、不安や疑問点があれば質問することが大切です。

急なBUNの上昇は上部消化管出血の可能性があります!

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