2024年5月28日
便検査で二回のうち一回だけ陽性結果が出た場合、
はたして精密検査を行った方がいいのでしょうか?
それとも再検査や経過観察をした方がいいのでしょうか?
結論からいいますと、一回でも陽性だった場合は大腸カメラによる精密検査を受けた方がベターです。
ただ、数か月以内に大腸内視鏡を既に受けていた場合や、専門医から大腸カメラを止められた場合など、患者様それぞれの事情によっては受けなくてもいい場合があります。
この記事では、そういった不安を解消するため、便検査に対して専門医が詳しく説明していきます。
1. 大腸がんリスクを正しく理解しましょう
便検査(便潜血検査)は大腸癌のスクリーニングのために行う検査であり、陽性反応が出た場合は、大腸がんリスクを把握し、正しい知識を持って対処することが重要です。大腸がんとは、大腸の内壁にできる悪性の腫瘍を指し、日本ではがんのなかでも特に発症率が高い病気です。初期段階での発見が生存率を大きく向上させるため、便検査を含むがん検診が推奨されています。しかし、検診における陽性反応は、必ずしもがんが存在するとは限りません。ですから、陽性反応を受けた場合の対処法を知っていることが、冷静かつ適切な行動に繋がります。
1.1. 便検査の陽性結果とは何を意味するのか
便検査による陽性結果が出たとき、多くの人は大腸がんを疑います。しかし、実は陽性結果はさまざまな原因によって生じることがあります。例えば、炎症性の疾患やポリープ、はたまた切れ痔などが原因で出血し、それが検査によって陽性となることもあります。また、食事内容によって検査結果が影響を受けることもあるため、陽性結果だけでがんと断定するのは早計です。重要なのは、こうした結果を受け取った後にどのような検査を受け、どんな対策をとるべきかを理解することです。医師との相談のもと、大腸内視鏡検査や追加の検査を行うことで、より正確な診断を得ることができます。
1.2. 大腸がんの早期発見とその重要性
大腸がんが早期に発見されることは、治療成功率を大いに高めます。早期がんの場合、局所切除や内視鏡手術といった、比較的侵襲の軽い治療で完治する可能性が高いです。しかし、進行すると患部が広がり、治療も大きくなります。さらに、転移がありますと、治療はさらに難しくなり、生存率も大きく下がります。そうならないために、定期的な検診と、異常に気付いた際の早急な対応が大切だと言えるでしょう。
1.3. 一回だけ陽性の場合と二回陽性の場合の癌検出率の違い
便検査が一回だけ陽性だった場合と、連続して陽性反応が出た場合では、がん検出率に違いが見られることがありますが、一回のみ陽性の場合でも精密検査で癌が見つかる事が良くあります。そのため、一回でも陽性結果を受けた後は、迅速に精密検査を受けることが大切でしょう。
2. 大通り胃腸内科クリニックの専門医に相談を。
便検査で一回だけ陽性の結果が出た場合、患者様の不安は尋常ではありません。そのような時には、信頼できる胃腸内科の専門医との相談が重要です。大通り胃腸内科クリニックでは、豊富な経験を持った医師が、症状や不安に親身に対応し、適切なアドバイスを提供します。
2.1. 専門医の重要性と選び方
便検査が陽性の場合の対処法を決定するにあたり、専門医の判断は極めて重要です。そのため、正確かつ信頼性の高い医療サービスを提供するクリニックを選ぶことが大切です。専門医を選ぶ際には、その医師の専門分野や経験年数、過去の診療実績などを確認することが賢明です。また、医師とのコミュニケーションやクリニックの評判、口コミなども参考になります。大通り胃腸内科クリニックでは、患者様が安心して診療を受けられるよう、質の高い医療スタッフを厳選しており、あなたに合った専門医を見つけるサポートを致します。
2.2. 大通り胃腸内科クリニックではネットで検査日を指定できます。
大通り胃腸内科クリニックでは、患者様の便利さを考え、インターネットを通じて検査日の指定が可能です。これにより、患者様は自宅や職場からでも、クリニックに足を運ぶことなく、ご自身の予定に合わせてスムーズに検査の予約を行うことができます。時間を有効活用しながら、必要な医療サービスを受けることができるので、忙しい方や予定を合わせにくい方にとっては特に重宝されているサービスの一つです。
2.3. 3分でできるネット予約の方法
便検査が陽性となり精密検査が必要な場合でも、大通り胃腸内科クリニックでは、わずか3分でネット予約が完了します。予約方法はシンプルで、クリニックのホームページにアクセスし、必要な情報を入力するだけです。画面に従って進めば、誰でも簡単に予約が可能であり、診療日や時間を自由に選んでいただけます。予約後は確認メールが送信されるので、予約内容をチェックしてからクリニックを訪れることができます。
当院での予約方法に関しては以下リンクもご参照ください。
3. 大腸内視鏡検査の準備と進行
便検査で一回だけでも陽性の結果が出たら、大腸内視鏡検査が推奨されます。これは大腸の健康状態を詳細に調べるための検査で、準備から進行までしっかりと理解しておくことが大事です。準備としては、事前の食事制限や下剤の使用があり、検査の進行に関しては、専門の医師が内視鏡を用いて大腸内部を観察します。不安な方も多いでしょうが、正確な診断には不可欠なプロセスなのです。
3.1. 大腸カメラの前に知っておくべきポイント
大腸内視鏡検査を受ける前に、いくつか把握しておくべき重要なポイントがあります。まず、事前の食事制限がとても大切で、清潔な大腸状態を作るためには、低残渣食を採ったり、絶食したりすることが一般的です。また、下剤を飲んで体内をきれいにする必要があり、そのタイミングや方法については医師からの指示に従いましょう。医療機関によっては検査食を販売しておりますので、購入してもいいでしょう。そして、検査は通常、鎮静剤を使用し、苦痛を感じることなく行われるため、心配する必要はほとんどありません。これらを理解し、心の準備をしておくことが大事です。
3.2. 内視鏡検査の流れ
内視鏡検査は、患者さんの体の負担を最小限にしながら、大腸の状態を細かく調べる方法です。検査当日はまず、詳しい説明を受けた後、鎮静剤を投与されることが多く、リラックスした状態で検査を迎えます。内視鏡は肛門から挿入され、医師が大腸の内部を丁寧に観察していきます。ポリープの発見や組織の採取を行うこともあり、これにより詳細な診断が可能となります。検査時間は通常15分~30分程度で、終了後は少し休息をとります。
3.3. 内視鏡検査による精密診断の利点
大腸内視鏡検査では直接的に大腸の状態を把握できるため、小さなポリープや初期のがんも発見する事ができます。さらに、同時にポリープ切除を行うことも可能で、一度の検査で治療まで行えることがあり、これが早期発見・早期治療につながります。精密診断により、患者さんの不安を解消し、治療へとスムーズに導くことができるのです。
4. 血便が見つかったらどうする
血便は、便に血液が混じる症状で、たいへん不安を感じることが多いです。ほんのわずかな量であっても、見逃せない警告サインであることがあります。便が真っ赤に染まっている場合や、黒っぽい変色をしている場合など、その色や性状によっても考えられる原因は異なります。血便が見つかった場合、どのような対処をするべきか、落ち着いて対応を考えていくことが大切です。
4.1. 血便の原因と対処
血便の原因は多岐にわたります。例えば、切れ痔や痔核などの肛門疾患、大腸ポリープや大腸がんなどの大腸疾患、消化管出血の可能性もあります。また、クローン病や潰瘍性大腸炎のような炎症性腸疾患も原因として考えられるでしょう。もし血便を発見した際には、まずは冷静になり、どのような色や性状の血液であるかを観察することが重要です。その後、速やかに医療機関を受診し、医師の診断を仰ぐことが望ましいです。自己判断で放置することは避けるべきで、適切な対処を心がけましょう。
4.2. 血便が指し示す可能性ある健康問題
血便が指し示す健康問題には、軽度のものから深刻な疾患まで幅広いです。肛門付近の軽度の出血であれば、痔ろうなど比較的治療が容易な疾患も多いのですが、消化管の内部からの出血である場合は、より深刻な問題が隠れていることもあります。特に、大腸がんなどの可能性がある場合には早急な対応が必要です。このような健康問題を見落とさないためにも、血便が見つかった時は適切な診断を受けることが肝心であり、積極的な検査と治療の選択が求められます。
4.3. 血便発見時の行動指針
血便を発見した時、専門の医師に相談するのが最も重要な行動指針です。自宅での対処法を考える前に、何よりもまず専門医に診てもらうことを優先しましょう。しかし、受診までの間にできることもあります。血便の性状を詳細にメモしておくこと、血便があった日付や時間を記録しておくこと、腹痛などのその他の体調変化を記録しておくことなどです。これらの情報は診察時に医師へ伝えると、より迅速かつ的確な診断に繋がります。また、可能であれば家族にも伝え、精神的なサポートを受けることも大切です。
5. スクリーニングによるがんの予防
がんの予防には、生活習慣の見直しや健康への意識向上が大切ですが、実はスクリーニングによる早期発見が非常に重要な役割を担っています。特に日本において、がんで死亡する方の数は増えつつあり、そのためにも早期発見・早期治療の重要性が強調されているのです。スクリーニングは、自覚症状がない段階でがんを見つけ出すことができるため、治療を受けることで生存率を高めることが期待されます。しかし、実際にスクリーニングを受けるとなると、どのような方法があるのか、どのように進めると効果的なのか、疑問を持つ方も多いでしょう。
5.1. 大腸がんスクリーニングの種類
大腸がんを早期に発見するためのスクリーニングには、いくつかの方法があります。まず、便潜血検査というものがあり、これは便に微量の血液が混じっていないかどうかを調べる検査です。便潜血検査は自宅でもでき、簡単に大腸がんのスクリーニングを始めることが可能です。陽性反応が出た場合は、さらに詳しい検査を受けることになります。次に、大腸内視鏡検査があります。これはカメラを使って直接大腸の内部を観察し、ポリープやがんの有無を確認する方法です。内視鏡検査はより精密な検査であり、ポリープを発見した場合、そのまま切除することも可能です。その他にもバーチャルコロノスコピーと呼ばれるCTによる検査もあり、こちらは内視鏡を使用しないため、検査に抵抗がある方に適しています。
5.2. 予防策としてのスクリーニングの利点
スクリーニングを予防策として実施することの最大の利点は、がんを早期に発見することができる点です。早期の段階での発見は、治る可能性が高く、治療方法も幅広く選ぶことができます。また、早期に発見すればするほど治療費の負担も軽減されることが多いため、経済的な観点からもメリットは大きいです。さらに、定期的なスクリーニングによってがん以外の消化器系の疾患を早期に見つけることができる場合もあります。自分の健康状態についての自覚を高めることができ、生活習慣病の予防にもつながります。
5.3. 定期的な健康チェックの重要性
定期的な健康チェックは自分の健康状態を知る上で欠かせません。特に中高年になると、がんを始めとした様々な疾患のリスクが高まるため、年に一度は基本的な健康チェックを受けることをお勧めします。チェックの中には血液検査や尿検査、そして必要に応じて各種がんのスクリーニングも含まれ、これらの検査によって早期発見や予防のための対策が立てやすくなるのです。無自覚の病気が見つかることもあり、それにより早期治療につながるケースも少なくありません。健康で長生きするためにも、定期的な健康チェックの実施はとても重要なのです。
6. 消化器病の一般的な症状と対策
私たちの身体には、多くの臓器が組織されており、それぞれに必要な機能があります。消化器病は、これら消化器官に関連する病気全般を指します。一般的な症状としては、胃の痛みや不快感、吐き気、食欲不振、腹部膨満感、下痢などがあげられます。これらの症状が見られた時、しっかりとした対策が求められます。一般的な対策としては、食事内容の見直しやストレスマネジメント、適切な運動、さらに十分な休養が挙げられます。消化器系の病気は、日々の生活習慣が密接に関係しているため、これらのライフスタイルの改善が症状の緩和につながることが多いのです。
6.1. 消化器系の健康を保つためのライフスタイル
日頃からの健康なライフスタイルは、消化器系の病を未然に防ぎ、また既にある病気の症状を緩和させるのに役立ちます。まずは、食生活から見直しましょう。バランスの良い食事を心がけ、食物繊維を十分に摂取することは、消化器系の健康維持に非常に重要です。さらに、適量の水分も忘れずに取り入れることが肝心です。ストレスは消化器系に負担を与えるため、適度な休息を取ることやリラックスできる趣味を持つことも一つの対策となります。定期的な運動は、体の代謝を高めるだけでなく、ストレス解消にもつながり、結果として消化器系の健康を支えることに繋がります。
6.2. 一般的な消化器病とその警告サイン
消化器病には、幅広い病気が含まれますが、その中でも特に一般的なものには胃潰瘍、胃逆流症、過敏性腸症候群(IBS)、慢性便秘症などがあります。これらの病気には、特有の警告サインが存在します。例えば、胃潰瘍では急激な胃痛、胃逆流症では胸焼けや咽頭痛が顕著に、IBSでは腹痛や腹部の不快感、腹式腫脹といった症状が表れやすいです。これらのサインが見られたときは早めの医療機関での相談が大切です。
6.3. 症状が見られた時の対応
消化器病の症状に気づいた際には、適切な対応が肝要です。まずは自己判断せず、専門医の診断を受けることが大切です。慢性的な症状が見られる場合や、痛みが強い、血便などの異常が確認できる場合には、すぐに医療機関を受診することが求められます。また、症状が軽度であっても日常生活における食事や運動などの生活習慣を見直し、病気から身を守る予防策を講じていくことが重要です。自己管理と適切な医療支援を得ることで、消化器病のリスクは大きく軽減されるでしょう。
7. 早期発見を目指した生活習慣
便検査の結果が一回だけ陽性だった場合、不安を抱える方も多いでしょう。しかし、大切なのは冷静に早期発見と対策を目指し、生活習慣を見つめ直すことです。大腸がんの早期発見は、治療成功率を高め、生存率の向上に直結するため非常に重要です。そのため、健康的なライフスタイルを維持し、定期的な検診を受けることでリスクを減らしていけるのです。
7.1. 大腸がんを予防する日常のポイント
大腸がんの予防には、毎日の食事と運動が重要な役割を果たします。食物繊維が豊富な野菜や果物を積極的に摂取し、加工肉や高脂肪の食品は控えめにすることが推奨されています。また、定期的な運動は腸の働きを活発にし、がん発生のリスクを下げるとされています。運動習慣を身につけることは、体重の管理にも役立ち、肥満の予防にも繋がります。健康を維持するためには、バランスの良い食事と適度な運動を習慣化することが肝心です。
7.2. 早期発見に役立つ生活習慣の変化
早期発見のキーとなるのは、自己の体調変化に敏感になることです。例えば、便の状態の変化や、お腹の不調を感じた場合は、注意が必要です。これらのサインが見られたときには、すぐに専門の医療機関を受診するべきです。また、アルコール摂取を控えたり、禁煙するなど、がんリスクを高める要因から遠ざかることも、早期発見に繋がる生活習慣です。小さな生活の変化が、大きな病気の予防に繋がるのです。
7.3. 未病を感じたら実施すべきアクション
未病とは、まだ病気になる前の段階で、体が出す微妙なサインです。少し体調がおかしいと感じたら、それを見過ごすことなく、本格的な病気に発展する前に積極的に対処することが大切です。まずは生活習慣の見直しを行い、ストレス管理や睡眠を十分に取るなどの気をつけるべきポイントがあります。そして、違和感を感じたら迷わず医療機関を受診し、適切な検査を受けるべきです。未病を感じた際の迅速な行動が健康維持につながります。